リーダーウォークは必要ない?犬を横につかせて歩く教え方

公開日:2024年9月6日(金) 更新日:2026年10月6日(火) 犬の育て方

リーダーウォークは必要ない?犬を横につかせて歩く教え方

この記事の要点
飼い主がリーダーになって犬を従わせる意味のリーダーウォークは要りません。要るのは、引っぱらずにゆるんだリードで横を歩けることです。首を締めず、横にいると良いことが起きる形にして、家の中から散歩道へ広げます。

「リーダーウォークは必要ないと聞いたけれど本当か」「散歩でうちの子が前を歩く。横につかせたい」「逆に、いつも後ろを歩くのはなぜか」。散歩の歩き方についてのご相談は、お迎えのあとにいちばん多くいただくものの一つです。

先に結論を書きます。「飼い主がリーダーになって、犬を後ろや横に従わせる」という意味のリーダーウォークは、必要ありません。ただし、引っぱらずに、飼い主の横をゆるんだリードで歩けることは要ります。安全のためです。この記事では、この2つを分けたうえで、犬が前を歩く理由、後ろを歩く理由、道具の選び方、家の中から散歩道へ広げていく教え方の順番を、獣医行動学の資料にそって書きます。

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リーダーウォークは必要ない?|言葉の意味を2つに分けます

「リーダーウォーク」という言葉は、2つの違う意味で使われています。ここを分けないと、「必要」と「必要ない」がいつまでも噛み合いません。

意味中身要るか
① 飼い主がリーダーになる歩き方犬を前に出させない。後ろか横に従わせる。前に出たら引き戻す要りません。この考え方は獣医行動学で支持されていません
② 引っぱらずに横を歩くリードがゆるんだまま、飼い主の横をついてくる。海外では「ルーズリーシュ」、試験では「ヒール」要ります。飛び出し・拾い食い・他の犬との接触を防ぐため

①について。米国獣医行動学会(AVSAB)は「動物の行動修正における支配理論の使用についての見解」で、行動を専門とする獣医師の標準的な考え方として、支配理論を行動修正の一般的な指針として使うべきではないとしています。「リーダーになるには先にドアを通る、オオカミのように犬の前を歩く」という考えに対しても、同じ見解の中で、オオカミの群れで最上位の個体が狩りの先頭に立つのは一部の時間だけで、狩りのときも順位にもとづく一列の隊形は保たない、と答えています。

そもそも「オオカミの群れはリーダーが率いる」という像も、飼育下の観察から来たものです。野生のオオカミを13回の夏にわたって観察した1999年の研究では、典型的な群れは家族で、親の2頭が群れの活動を導いていると結論づけられています。順位を争って先頭に立つ「アルファ」がいるわけではありません。犬が家族の中で順位をつけるかどうかは、家族の順位の記事に分けて書いています。

②について。これは要ります。理由はしつけの理屈ではなく、安全です。リードが張ったまま前を歩く犬は、車道への飛び出し、落ちているものの拾い食い、向かってくる犬との接触を、飼い主さまが止める前に始めてしまいます。環境省の「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」も、散歩時だけでなく公園などでも必ずリードをつけるように、としています。リードをつけるだけでなく、そのリードがゆるんでいる状態を作るのが、この記事で教えることです。

ヒールウォーク・ヒールポジションとの違い

「ヒールウォーク」で調べてここへ来られた方もいると思います。ヒールポジションは、犬の肩が飼い主の足の横に来る位置のことで、訓練競技会ではこの位置をぴったり保って歩く種目があります。

ご家庭の散歩で必要なのは、そこまで厳密なものではありません。リードがゆるんでいて、犬が飼い主の横から半歩前くらいまでにいる。それで十分です。「ヒール」の合図で横に来る形を教えておくと、すれ違いや信号待ちで役に立ちますが、散歩のあいだずっとぴったり横につけさせる必要はありません。ずっと気を張って歩かされるのは、犬にとっても散歩ではなく作業になります。

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犬が前を歩くのは、リーダーになりたいからではありません

「前を歩かせると、犬が自分をリーダーだと思う」という説明を、いまも見かけます。前の章のとおり、その考え方は支持されていません。では、なぜ前を歩くのか。

先ほどの同じ学会の見解に、答えがそのまま書いてあります。「ペットの望ましくない行動のほとんどは、資源への優先アクセスとは関係が無く、望ましくない行動が偶然ご褒美を得てしまったことによる」。引っぱりに当てはめると、こうなります。犬が前へ引く。飼い主がついていく。犬から見ると、「引くと進める」です。これが毎日の散歩で何百回も積み上がります。順位でも反抗でもなく、引くたびにご褒美が出ていただけです。

ほかにも、前へ出る理由はいくつもあります。

  • 歩く速さが違う……小型犬でも、においを追っているときの足取りは人の歩きより速いです。ゆっくり歩く人の横は、犬にとって「遅すぎる」ことがあります
  • においが前にある……次のにおいへ次のにおいへと動くのが、犬の散歩です。前に出るのは、その先に嗅ぎたいものがあるからです
  • 興奮している……出かけた直後、他の犬が見えたとき、公園が近づいたとき。頭が先へ行っていて、飼い主が視界に入っていません
  • 横にいても何も起きない……横を歩いてもおやつも声もかからず、前へ出ると進める。犬が前を選ぶのは当然です

ですから直し方は、「前に出るな」と教えることではなく、横にいると良いことが起き、引いても進めないという帳尻に変えることです。後半の手順は、全部これでできています。

犬が後ろを歩くのは、できているのではなく理由があります

この記事に「犬 散歩 後ろを歩く」で来られる方が、実はいちばん多いです。「うちの子は言われなくても後ろを歩く。リーダーウォークができている」と喜ばれることがありますが、飼い主の後ろをとぼとぼついてくるのは、できているのではなく、たいてい理由があります。先に確かめてください。

考えられること手がかりやること
こわい耳が後ろ、しっぽが下がる、車や人が通ると立ち止まる、飼い主の足の後ろに入る無理に前へ出さない。こわいものから距離を取れる道に変え、慣らすのは少しずつ
暑い夏の日中、舌を出して浅く速い呼吸、途中で座り込む散歩は早朝か夕方に。地面を手で触って熱ければ歩かせない
痛い・動きにくい急に後ろを歩くようになった、スキップのように片足を浮かせる、段差やジャンプを嫌がるしつけの前に動物病院へ。小型犬に多い膝の病気のサインです
年齢8〜10歳を過ぎてから遅れがちになった歩幅と距離を犬に合わせる。無理に横につけない
においを嗅いでいる立ち止まって嗅いでは追いつく、をくり返す正常です。嗅ぐ時間を確保したうえで、進むときの合図を決める

2つめについて。犬は人のように全身から汗をかけず、主に口を開けた浅く速い呼吸で熱を逃がします。また、高温のアスファルトで肉球をやけどすることがあるので、暑い日の散歩は日中を避けて早朝や夜にしてください。夏に後ろを歩くようになった子は、遅れているのではなく、熱くて歩けないのかもしれません。

3つめについて。パテラ(ひざのお皿がずれる病気)で飼い主が気づけるサインは、スキップをするような歩き方、片足を後ろに伸ばすしぐさ、ジャンプや運動を嫌がる、不自然な歩き方、です。トイ・プードル、チワワ、ポメラニアンはこの病気が多い犬種です。それまで横を歩いていた子が、急に後ろを歩くようになったなら、歩き方の練習ではなく受診が先です。散歩の途中で歩かなくなる場合は散歩中に歩かない理由の記事に分けて書いています。

4つめについて。環境省のガイドラインでは、年をとった時期(中高齢期)は約8〜10歳以降です。この年齢からゆっくりになった子を、横につけようとして引くのはやめてください。歩幅と距離を犬に合わせ、後ろを歩いていても、リードがゆるんでいればそれで正解です。

教える前に決めておくこと|道具・リードの持ち方・立ち位置

手順に入る前に、3つ決めておきます。ここが決まっていないと、手順どおりにやっても犬に伝わりません。

道具|首を締めない。引っぱる子は前留めのハーネス

チョークチェーンやスパイクチョークは使いません。同じ学会は2021年の見解で、これらを痛みを伴う道具として名指しで避けるよう求め、「リードを引く」という動作も、避けるべき身体的な矯正の技術に挙げています。なぜ使わないのかはチョークチェーンの記事に詳しく書いています。

散歩道具の論文21本をまとめた2025年の総説では、引っぱる犬には締まらない前留めのハーネス(胸の前でリードを留めるもの)が、不快の少なさと引っぱりの減り方のバランスがいちばんよいという結論でした。引っぱらない犬なら、背中留めのY字型ハーネスか平らな首輪で十分です。

ひとつ正直に書いておきます。2021年の研究で、保護犬52頭に首輪と背中留めハーネスを付けて引く力を測ったところ、背中留めハーネスのほうが強く長く引きました。ハーネスに替えただけでは、引っぱりは直りません。ハーネスは首を守るための道具で、引っぱりを直すのは、この先の歩き方です。

リード|1.2〜1.5メートル。伸縮リードは練習に使わない

練習に使うリードは、1.2〜1.5メートルの普通のリードです。伸びるタイプのリードは、犬が引くほど伸びるので「引くと進める」を教えてしまいます。普段の散歩で使うのも、街中ではおすすめしません。

持ち方は、持ち手の輪を犬と反対側の手の親指に通して握り、犬側の手でリードの途中を軽く持ちます。犬が横にいるときにリードが「ゆるんで少したるむ」長さになるように、犬側の手の位置で調節します。張ったリードを短く握りしめないでください。張りっぱなしは、犬から見ると「いつも引かれている」状態で、それ自体が引き返す理由になります。

いま使っているリードがあれば、それで構いません。買い替えるなら、長さの調節ができて、犬側にも持ち手があるものが練習には向いています。

立ち位置|左右どちらかに決めて、家族でそろえる

犬を歩かせる側を、左右どちらかに決めます。競技では左側ですが、ご家庭ではどちらでも構いません。決めたら変えない、家族全員で同じ側にするのが大事です。お父さんは左、お母さんは右、では犬にとって「横」が毎回違う場所になります。

教え方の手順|家の中から始めて、散歩道へ広げる

順番どおりに進めてください。途中を飛ばすと、できていた段階まで戻ります。1回の練習は5分ほど、毎日。散歩の最初の数分を練習に当てるのがいちばん続きます。

1. 横にいると良いことが起きる(家の中・止まったまま)

まだ歩きません。家の中で、決めた側に犬が来た瞬間に、決めた言葉(「いいね」など)を言って小さなおやつを渡します。アメリカンケネルクラブ(AKC)の解説でも、最初にやるのは合図の言葉を決めることと、犬がこちらを見た瞬間に合図とおやつを出すことです。横にいる、こちらを見る、の2つが「良いことが起きる形」になるまで、これだけをくり返します。

この段階で「ヒール」や「ついて」の言葉を付けます。横に来た瞬間に言って、おやつ。言葉が先ではなく、行動が先です。

2. 歩き出しに合図を付けて、数歩ごとにおやつ(家の中)

横に来たら、「いこう」と言って歩き出します。2〜3歩進んで、まだ横にいたら、合図の言葉とおやつ。歩き出しに合図を付け、数歩ごとに合図とおやつを出すのがおすすめです。廊下を往復するだけで十分です。慣れてきたら、おやつの間隔を5歩、10歩と伸ばします。

3. リードが張ったら止まる。ゆるんだら進む(玄関前)

ここから外です。玄関前の数メートルから始めます。犬が前に出てリードが張ったら、その場で止まって、何も言わず、引き戻しもしません。犬が気づいてリードがゆるんだ瞬間、または振り返ってこちらを見た瞬間に、合図の言葉を言って歩き出します。横に戻ってきたらおやつ。

これで「引くと進めない、ゆるめると進める」に帳尻が変わります。最初の数日は、玄関前を往復するだけで終わることがあります。それで正解です。散歩の距離が足りない日は、家の中で遊ぶ時間を足してください。

4. 向きを変える(静かな道)

人通りの少ない道に出ます。犬が前に出そうになったら、名前を呼んで、「ターン」など決めた言葉を言い、こちらが反対方向へ歩きます。追いついて横に来たらおやつ。向きを変えるときは、名前で注意を引いてから合図を付け、ご褒美を出す形がおすすめです。リードで引っぱって向きを変えるのではなく、こちらが先に動いて、犬に追いつかせるのがコツです。

5. 場所を広げる(いつもの散歩道→公園→人の多い道)

静かな道でできたら、いつもの散歩道、公園の入口、人や犬の多い道、と1段階ずつ広げます。犬は合図を「その場所・その状況」と一緒に覚えています。「おすわり」に安定して従う犬でも、合図を出す人の姿勢や距離が変わるだけで成績が下がった研究(2005年)があるほどです。家でできることと、公園でできることは、犬にとって別の合図です。できない場所に行ったら、一段戻します。

散歩の全部を練習にする必要はありません。最初の5分を練習、そのあとは「引かないなら自由に嗅いでいい」で構いません。においを嗅ぐ時間は犬の散歩そのものなので、取り上げないでください。

できないときに見直す5つ

「リーダーウォークができない」で調べている方へ。うまくいかないときは、犬ではなくやり方のどこかが外れています。上から順に見てください。

起きていること外れているところ直し方
止まっても犬が引き続ける止まったあと、犬が引いたまま進んでしまったことがある。「引き続ければ進める」を覚えた止まったら、リードがゆるむまで絶対に動かない。難しければ玄関前まで戻る
横に来ても、すぐ前へ出る横にいるときのおやつが少ない、または遅い手におやつを持ったまま歩き、横にいる瞬間に渡す。間隔を短くする
家ではできるのに外でできない場所を飛ばした。玄関前・静かな道を通っていないできる場所まで戻り、1段階ずつ広げる
「ヒール」を何度も言っている合図を連発すると、3回目で来ればいいと覚える言うのは1回。来なければ言わずに止まって待つ
他の犬・人を見ると全部飛ぶ興奮の距離に入っている。そこで練習しても入らない気づいた時点で道を変える。他の犬に反応する場合は別の直し方が要る

他の犬に吠える、飛びかかろうとする、という場合は、歩き方の練習より先に、その怖さや興奮のほうを扱います。犬同士が仲良くできない理由の記事に分けて書いています。

もうひとつ。散歩のあいだずっとぴったり横につけさせるのを目標にしないでください。ずっと指示に従い続ける散歩は犬にとって気の張る時間で、そのうち散歩そのものを嫌がるようになります。目標は「リードがゆるんでいる」です。半歩前でも、少し後ろでも、ゆるんでいれば合格です。

やってはいけないことと、かかる期間

  • リードをぐいっと引く……同じ学会が避けるべき技術に挙げています。首に負担がかかるうえ、犬は「何をしたから引かれたか」を結びつけません。他の犬を見たときに引かれれば、「他の犬が来ると嫌なことが起きる」を覚えます
  • 前に出たら後ろへ引き戻す……引き戻すのも同じです。止まる、向きを変える、で足ります
  • 真後ろを歩かせる……犬が何をしているか見えません。拾い食いにも、しゃがんで用を足そうとしているのにも気づけません。目視できる横から半歩前が正しい位置です
  • 公園に着いてから練習を始める……「公園でだけ横を歩く犬」になります。玄関を出た瞬間から、最初の5分が練習です
  • できない日に粘る……その日はやめて、翌日、できるところから。叱ると横にいること自体が嫌なことになります

かかる期間は、犬によって違います。数日で変わる子もいますし、数か月かかる子もいます。「何週間で」という目安を置かないでください。週の単位で、「今週はリードがゆるんでいた時間が増えたか」で見ます。玄関前の往復を面倒がらずに続けるほど、あとの伸びは早くなります。

うまくいかない週が続いたら、ひとりで抱え込まずにドッグトレーナーへご相談ください。フローエンスでは、お迎えのあとも、しつけのご相談を365日お受けしています。「何をやっているか」を話すだけで、どの段階が抜けているかが見えることが多いです。飼い主さまのほうが疲れてしまったときは、育犬ノイローゼの記事も読んでみてください。

よくある質問

リーダーウォークは必要ないと聞きました。本当ですか?

「飼い主がリーダーになって犬を後ろや横に従わせる」という意味なら、必要ありません。支配理論を行動修正の一般的な指針として使うのはすすめられておらず、「オオカミのように犬の前を歩く」という考えについても、群れで最上位の個体が狩りの先頭に立つのは一部の時間だけだと分かっています。一方で、引っぱらずにゆるんだリードで横を歩けることは要ります。飛び出し・拾い食い・他の犬との接触を、飼い主さまが止める前に始めてしまうからです。

リーダーウォークとヒールウォークは何が違いますか?

ヒールポジションは、犬の肩が飼い主の足の横に来る位置のことで、訓練競技会ではこの位置をぴったり保って歩く種目があります。ご家庭の散歩で必要なのはそこまで厳密なものではなく、リードがゆるんでいて、犬が横から半歩前くらいまでにいれば十分です。散歩のあいだずっとぴったり横につけさせる必要はなく、ずっと気を張って歩かされるのは犬にとって散歩ではなく作業になります。

犬が散歩で前を歩くのは、リーダーになりたいからですか?

違います。犬の望ましくない行動のほとんどは、その行動が偶然ご褒美を得てしまうことで強まります。犬が前へ引き、飼い主がついていけば、犬から見ると「引くと進める」です。これが毎日の散歩で積み上がっているだけで、順位でも反抗でもありません。ほかに、歩く速さの違い、においが前にあること、興奮、横にいても何も起きないこと、が理由になります。

犬が散歩で後ろを歩くのはなぜですか?

できているのではなく、たいてい理由があります。こわい(耳が後ろ・しっぽが下がる・飼い主の足の後ろに入る)、暑い(夏の日中・浅く速い呼吸・座り込む)、痛い(急に後ろを歩くようになった・スキップのような歩き方・段差を嫌がる)、年齢(8〜10歳以降)、においを嗅いでいる、の5つを順に確かめてください。急に変わった場合は、歩き方の練習ではなく動物病院が先です。後ろを歩いていても、リードがゆるんでいればそれで正解です。

リーダーウォークがなかなかできません。何が違うのでしょうか?

犬ではなく、やり方のどこかが外れています。止まったあとに犬が引いたまま進んでしまったことがある(引き続ければ進めると覚えた)、横にいるときのおやつが少ないか遅い、家から玄関前・静かな道を通らずに場所を飛ばした、「ヒール」を何度も言っている、他の犬や人が見える興奮の距離で練習している、の5つを見直してください。止まったらリードがゆるむまで絶対に動かない、言うのは1回、できる場所まで戻る、が直し方です。

練習にはどんなリードやハーネスを使えばいいですか?

首を締める道具は使いません。チョークチェーンなどは痛みを伴う道具として避けるべきで、リードを引く動作も避けるべき技術の一つです。引っぱる犬には、2025年の散歩道具の総説で、締まらない前留めのハーネスが不快の少なさと引っぱりの減り方のバランスがいちばんよいという結論でした。ただし2021年の研究では背中留めハーネスのほうが強く引いたので、ハーネスに替えただけでは引っぱりは直りません。リードは1.2〜1.5メートルの普通のもので、伸縮リードは練習に使いません。

どのくらいの期間でできるようになりますか?

犬によって違い、数日で変わる子も数か月かかる子もいます。「何週間で」という目安は置かず、週の単位で「今週はリードがゆるんでいた時間が増えたか」で見てください。1回の練習は5分ほど、毎日、散歩の最初の数分を練習に当てるのがいちばん続きます。うまくいかない週が続いたら、ひとりで抱え込まずにドッグトレーナーへご相談ください。

まとめ

「飼い主がリーダーになって犬を従わせる」という意味のリーダーウォークは要りません。その考え方は獣医行動学で支持されておらず、野生のオオカミの群れも順位を争う集団ではなく家族です。要るのは、引っぱらずにゆるんだリードで横を歩けることで、理由はしつけの理屈ではなく安全です。犬が前を歩くのは「引くと進める」が積み上がっただけで、後ろを歩くのはこわい・暑い・痛い・年齢のどれかであることが多く、急に変わったなら受診が先です。首を締める道具は使わず、引っぱる子は前留めのハーネスに。教え方は、横にいると良いことが起きる形を家の中で作り、歩き出しに合図を付け、リードが張ったら止まり、向きを変え、静かな道から少しずつ広げます。散歩のあいだずっとぴったり横につけさせる必要はありません。リードがゆるんでいれば合格です。

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