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           【1日5分】犬の呼び戻しの重要性とトレーニング方法について解説        

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フローエンスメディアライター   大久保 祐太のプロフィール写真

フローエンスメディアライター   大久保 祐太

しつけやトレーニングに関する記事を弊社ドッグトレーナーを通し、分かりやすく実践しやすい記事を発信します。また、私自身がしつけに大きく悩んだ経験があるため、飼い主様にできる限り寄り添える記事を目指します!

犬歴:
ゴールデンレトリーバー
ミニチュアダックスフンド
オーストラリアンキャトルドッグ

資格:
ペット・トラベルアドバイザー
ペット災害危機管理士 2級
家庭動物管理士  3級

飼い主に呼び戻されて走って向かう犬

呼び戻しは飼い主さまとワンちゃんとの信頼関係の構築が必要不可欠です。

また、呼び戻すにはワンちゃんが飼い主さまに意識が向くことが重要であり、特に刺激が多い場所(おもちゃや他のワンちゃんがいる場所など)での呼び戻しには苦労する飼い主さまも多いのではないでしょうか?

今回は呼び戻しについて、メリットやトレーニング方法を詳しく解説しますので、是非日々のトレーニングの参考にして頂ければと思います。

呼び戻しの必要性について

呼び戻しは、ただ単に【呼んだら来る】行動ではなく、飼い主さまにとってもワンちゃんにとっても重要で必要性のある行動になります。

また、刺激の少ない場所では呼び戻しが出来てもゴールではありません。
それらを踏まえた上で呼び戻しには大きく分けて3つのメリットがあります。

下記で一つずつ解説していきます。

事故防止

お散歩中に万が一、リードや首輪が抜けてしまいワンちゃんがノーリード状態になってしまった際に、ワンちゃんがどこにも行かず飼い主さまの側から離れなければ問題ありませんが、普段出来ていても交通量の多い場所などではワンちゃんも興奮しやすく指示が通りにくいことが十分に考えられます。

また、事故の中でもワンちゃんが車に轢かれてしまう事故ももちろんですが、一番心配しなければいけないのは【通行人などの他人への被害】です。

最近でもワンちゃんが人に飛びついて怪我をさせてしまったというニュースがありましたが、みんながみんなワンちゃんを好きという訳ではなく、苦手な人も大勢います。その中でワンちゃんと共に生活をするということは万が一に備えて呼び戻しのトレーニングをすることも飼い主としての責任といえるでしょう。

脱走防止

脱走は家だけで起きる問題ではありません。

家であれば、来客時に玄関を開けたタイミングや庭からの脱走
車であれば、ドアを開けたタイミングで脱走
お店であれば、留め具からリードが外れたタイミングで脱走

などといった脱走にもいくつかのパターンがあります。

こういった場合はワンちゃん自身もパニックになっていることが多く、興奮し突っ走ってしまう危険性があります。
そのため、呼び戻しの指示を聞けるようにトレーニングする必要があるでしょう。

ドッグランなどでのトラブル防止

ドッグランを利用したいと考えている飼い主さまは必読の事項となります。
ドッグランではワンちゃんが思う存分走ることができ、充実感を与えることができるだけでなく、社会性を身に着ける学びの場ともなることから重宝される空間です。
しかし、その半面、興奮しやすい場所でもあります。

ドッグランには様々な性格のワンちゃんが集まるため、喧嘩や怪我もあることも事実です。

ワンちゃんを守る意味でも、他のワンちゃんを守る意味でも「興奮しているな」「うちの子がしつこく追いかけてるor追いかけられてるな」と感じた際に落ち着かせるために呼び戻しすことが出来ればリスクは回避できます。

ドッグランに限らず、ワンちゃんが集まる場所へ行きたいと考えている場合は呼び戻しの重要性を理解し、トレーニングを強くオススメします。

呼び戻しのしつけ方

呼び戻しトレーニングをする犬

呼び戻しを覚えさせるトレーニング方法や、呼び戻し方、トレーニングの注意点をまとめてご紹介します。
トレーニングで壁にぶつかった際は再度こちらの記事を読み返し繰り返すようにして頂ければ幸いです。

しつけトレーニング方法

トレーニングを始める最適な時期はおうちに迎えてからすぐです。
※成犬からでも方法は同じです。

全てのトレーニング方法に共通することは【段階を踏む】ことです。

1が出来たら2、2が出来なかったら1に戻る、というように一つずつクリアしていくことが重要となります。このことを意識して次の順に進めてみてください。

1、まずは、呼び戻しを意識せずに声をかけてください。

ワンちゃんはかまってほしくて飼い主さまに寄ってきます。
そして、寄ってくることを刷り込ませていきましょう。
例えば寄っていったら褒められた、おやつをもらえたなど、飼い主さまの側に行くと良いことがある印象を持たせます。
刷り込ませる為には飼い主さまだけに意識が向くようにおもちゃなどの刺激の少ないところで始めましょう。

2、声をかけたら自然と寄ってくるようになったらコマンドを教えます。

コマンドは飼い主さまが言いやすい言葉で問題ありません。
「おいで、こい、カム」呼び戻しに使われる言葉はいくつかありますが、
ご家族で統一できる言葉を選びましょう。
コマンドを教えるタイミングについては、行動と指示を紐づけさせることが重要となります。
寄ってくるタイミングでコマンドを出し褒める、その繰り返しでコマンドが定着します。

慣れてきたら、弱めの刺激があるところでも繰り返してみてください。
例えばおもちゃを側に置いてみて、おもちゃに気を取られなければ成功です。

コマンドについて詳しく読みたい方はこちらも合わせてお読みください↓
コマンドトレーニングのコツは”行動”ではなく”合図”を理解すること

3、ここまでクリアできたら外でのトレーニングに入りましょう。

ワンちゃんは外出すると興奮しやすいため、難易度も高くなりトレーニングの壁に当たるタイミングでもあるので、焦らずゆっくりと行います。
野外トレーニングでも下記の順番で進めることをオススメします。

ベランダもしくは庭→人や車の音などが少ない場所→少し賑やかな場所

このように少しずつ刺激を増やしてみてください。
最終的には他のワンちゃんがいるドッグランとかでもできるようになれば安心でしょう。

そして最後にトレーニングの注意点をお伝えします。

決して寄ってこないからといって怒らないでください。
呼ばれたら怒られるというネガティブなイメージがついてしまう可能性があります。
次に、野外トレーニングでは必ずリードを着けて脱走しないようにしましょう。

しつけトレーニングで最も大切なこと

冒頭でお伝えした通り、段階を飛ばしてはいけません。
覚えるペースはワンちゃんの個体差によっても異なるため、比較することはせずに飼い主さまとワンちゃんだけのペースを乱さずに行いましょう。

また、しっかりと褒めることも忘れずにしてください。
指示を聞けば良いことがあるという印象を持たせることが重要です。

呼び戻しができない理由について

呼び戻しが上手くできなくて困る飼い主

呼び戻しのトレーニングを行っていると多くの方が野外トレーニングのステージに上がった時に悩まれる飼い主さまが多くなる傾向があります。
その理由とケース別で詳しく解説しますので、壁に当たった際に思い当たる節がないか再度ご確認ください。

主な原因

主な原因は大きく分けて2つです。
それでは一つずつ説明します。

・段階を飛ばしている

1から2、2から3というようにトレーニングには段階を無視することはワンちゃんにとっても混乱を与えてしまいます。

また、1と2が出来たから3に進むと思いますが、3でつまづいた際に2に戻ることも必要です。その理由は3が出来ずにワンちゃんの自信を無くす可能性や、飼い主さまの苛立ちも目立つようになってしまうからです。

出来たからやる必要はない、というわけではなく基礎トレーニングとして毎日何かのタイミングで1や2を行ったり、3ができない時には2を繰り返したり、ワンちゃんのペースに寄り添い、柔軟に対応することが成功への近道です。

・ワンちゃんにとって魅力がないから

呼び戻しに限らず、トレーニングに共通していることですが【行動=良いことある】という印象がなければワンちゃんは指示に対しての優先度は低くなります。

褒めてくれない行動はワンちゃんにとっても気分次第ということになってしまわないように、おもちゃや他のワンちゃんがいる刺激よりも指示を聞くことが嬉しいことでなければなりません。

呼んでも逃げてしまう

このケースは以下の原因が考えられます。

・捕まえられた経験がある
寄ってきてくれたのに急に抱きかかえられたり、逃げないように捕まえられて嫌なイメージを持っている可能性があります。
例えば、飼い主さまが段階を踏まずに呼んでもこないからという理由で捕まえられた記憶からワンちゃんが捕まえられることを理解している場合です。

・追いかけられることが遊びだと勘違いしている
呼んでも来ないため、飼い主さまが近くに行こうとすると逃げてしまうケースは飼い主さまが追いかけっこで遊んでくれていると勘違いしていることがあります。

ワンちゃんにとっては楽しく遊んでいるだけであり「捕まらないぞ!」となかなか戻ってきてくれない場合は追いかければ追いかけるほど興奮してしまうので脱走してしまう危険性もあるため注意が必要です。

・呼んでも来ないけど逃げない子は抱っこがご褒美になっている
呼んでも逃げない、捕まえても嫌がらない子は抱っこがご褒美になっている可能性が高いです。

遊び尽くして疲れてしまい動きたくないと甘えていることも考えられますが、普段から呼んでも逃げない、嫌がらない場合は「飼い主さまに抱っこしてもらえる時間だ」と間違ったコマンドの覚え方をしていると考えられます。

無視されてしまう

無視されてしまう場合は、呼び戻しのコマンドが定着しておらず、理解できていないことも考えられるので1に戻り段階をしっかりと踏んでみましょう。
また、呼び戻しの指示を出したら飼い主さまは一歩も動かずにワンちゃんが来てくれるまで待っていてください。
ワンちゃんは頭が良いので「指示を聞かなくてもどうせ飼い主さまがこっちに寄ってくるから待ってよう」と動かないことがあります。

一日5分のトレーニングを習慣に!

呼び戻しトレーニングをする犬

呼び戻しのトレーニングは他のトレーニングと同じで長時間行うものではありません。

テレビのCM中やふとした時にでも呼び戻して褒める、合わせて待てを教えて少しずつ距離を離してみるなど、一日5分のトレーニングでも十分なコミュニケーションがとれるようになります。遊びにトレーニングを取り入れることで【行動=良いことがある】を覚えてくれるようになるのでオススメです。

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