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犬のしっぽの意味|下がったまま・立てるときの気持ち【2026】
公開日:2024年9月6日(金) 更新日:2026年10月6日(火) 犬の育て方
この記事の要点
しっぽは「振っているか」より、どの高さにあるかを先に見てください。高さが気持ちの強さを、速さが興奮の度合いを表します。振っていても体が固ければ近づかないでください——振るのは「気持ちが動いている」という意味で、喜びとは限りません。急に垂れて振らなくなったときは、気持ちではなくしっぽ自体の痛みを疑ってください。
ワンちゃんの多くは尻尾があり、感情表現を読み取る事ができる部分の一部です。
しかし、犬種によっては歴史的背景から伝統を守ることを理由に【断尾】といい、生まれてすぐに尻尾を切ってしまうこともありますが、今回は尻尾から感情を読み取るをテーマに執筆いたしますので予めご了承ください。
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子犬を見る尻尾から読み取る愛犬の感情について
尻尾から感情を読み取ることは飼い主さまからしても、最も視覚的に情報が入りやすいため、様々なケースで役に立つ知識になります。
しかし、尻尾の動きが全てのワンちゃんに該当するわけではないため、今回は大きな括りでご説明させていただきます。
尻尾が上がっている状態
・尻尾を左右に軽く振っている→友好的な気持ち
・素早く振る→興奮気味(早くなればなるほど度合いもあがっている)
・高い位置でピンと立てて素早く振っている→不快感、威嚇、興奮
一部抜粋ではありますが、尻尾が上がっている状況から共通して読み取れることは
【興奮・嬉しさ】があります。
また、高い位置でピンと立てているだけであれば【自信、集中、威嚇】といった意識が一点に集中していることが読み取れるでしょう。
しかし、注意しなければいけないポイントがあります。
尻尾を振っているから【楽しい・喜んでいる】とは限らず、振りながら吠えていれば【警戒】している可能性も高いです。
例えば、お散歩中に他のワンちゃんと会った際に尻尾を振りながら吠えていたり、来客時に尻尾を振って吠えている経験はないでしょうか。
このように警戒やストレスの表現としても尻尾を振ることがあるため「尻尾を振る=喜んでいる」ではないことを十分に飼い主さまが理解する必要があり、尻尾以外からの情報を読み取ることも重要になります。
尻尾が下がっている状態
・低い位置で緩やかに振っている→積極的な服従、消極的な気持ち
・下がった位置で軽く振っている→リラックス状態
・下がったまま動かない→ストレス、疲労
一部抜粋ではありますが、尻尾が下がっている状況から共通して読み取れることは
【好戦的ではない】ことが分かります。
トレーニングやお散歩中などに尻尾が下がってて楽しくないのかなと思われる飼い主さまもいらっしゃいますが、実はそういうことではなく飼い主さまの言うことを守り、リラックスしている状態である可能性が十分に高いためご安心ください。
しかし、全く動かさず垂れている場合は疲れていたり、気分が乗らない可能性があるので、ワンちゃんに負荷がかからないようにしましょう。
その他
・身体の内側に丸める→極度の恐怖、降参
・身体に対して水平にする→緊張、興味
・身体に対して水平にしながらゆっくりと振る→不安、状況確認
上記の他にワンちゃんは様々な部位を使用しボディーランゲージを行います。
そのため、尻尾の動きのみを見て判断するのではなく、あくまでその子の感情を読み取るための1つのポイントとし、その他様々な部位を総合し判断することが重要です。ワンちゃんのボディーランゲージを用いてワンちゃんの感情を判断する場合は通常の状態をしっかり知っておく必要があるため、日々のコミュニケーションを大切にしましょう。
新しく載った子犬
高さで読む(いちばん確実です)
しっぽは「振っているか」より、どの高さにあるかを先に見てください。高さは気持ちの強さと自信を、速さは興奮の度合いを表します。
| 高さ | 読み取れること | そのとき |
|---|---|---|
| ぴんと高く立てる | 自信・興奮・警戒 | 体も固ければ警戒。近づけないでください |
| やや高め | 機嫌がよい・意欲がある | 遊びに誘っているとき |
| 背中と水平 | ふつう・落ち着いている | 散歩でにおいを嗅いでいるとき |
| 低い | 不安・自信がない | 初めての場所、知らない人 |
| おなかに巻き込む | 強い恐怖・降参 | これ以上近づけないでください |
その子の「ふだんの高さ」を先に知っておいてください。もともと高い位置で巻いている犬種(柴犬・ポメラニアン・パグなど)と、低めに垂れている犬種(プードル・ダックスなど)では、同じ高さでも意味が変わります。
基準はその子のふだんです。ふだんより高いか低いかで見てください。
速さと振り幅
- 大きく、ゆったり……落ち着いた喜び。体もやわらかく揺れます
- 大きく、速い(お尻ごと)……とてもうれしい。帰宅したときのあれです
- 小刻みに、速い……緊張・興奮。うれしいとは限りません
- ゆっくり、小さく……迷っている。「どうしよう」と考えています
- ぴんと立てて先だけ細かく震わせる……強い興奮か警戒。近づけないでください
「小刻みに速く」は、いちばん取り違えられます。高い位置で小刻みなら、喜びではなく緊張していることが多いものです。
振っている=うれしい、ではありません
いちばん伝えたいところです。しっぽを振っている犬に手を出して噛まれる、という事故は珍しくありません。
振るのは「気持ちが動いている」という意味で、その中身は喜びとは限りません。緊張、警戒、迷い——どれでも振ります。
| しっぽ以外を見る | 近づいてよい | やめておく |
|---|---|---|
| 体全体 | やわらかく揺れている | 固まって動かない |
| 口 | 少し開いて力が抜けている | 閉じて固い/口角が後ろに強く引かれている |
| 目 | まばたきがある | じっと見つめて動かない/白目が見える |
| 耳 | 自然な位置 | 後ろに強く倒れている |
| 背中の毛 | 寝ている | 立っている |
しっぽが振れていても、体が固ければ近づかないでください。とくに知らない犬に会ったときは、しっぽだけで判断しないこと。
読み取り方はカーミングシグナルの記事でも詳しく書いています。
「右に振る・左に振る」で意味が違うと聞きました
そう紹介されることがあります。ただし、こちらで裏づけとなる資料を確かめられていません。
仮にそうだとしても、飼い主が実際に見分けるのは難しいと思います。振っている最中の左右の偏りを目で判断するのは、かなり無理があります。
高さ・速さ・体全体のこわばりのほうが、はるかに確実に読めます。そちらを見てください。
しっぽが短い犬・無い犬はどう読むか
生まれつき短い犬種(フレンチ・ブルドッグ、コーギーの一部など)や、断尾された犬もいます。この子たちは、しっぽで気持ちを伝えにくい状態にあります。
本人だけでなく、相手の犬からも読み取ってもらえません。ドッグランで誤解されやすいのは、このためだと言われます。
代わりに見るところ
- お尻ごと動いているか……短いしっぽでも、お尻の振れ方で分かります
- 耳の向き
- 体重が前と後ろのどちらにかかっているか……前なら意欲、後ろなら引きたい
- 口元の力の入り方
毛が長くてしっぽが見えにくい子(ポメラニアン、マルチーズなど)も同じです。しっぽ以外を見る癖をつけてください。
しっぽの異常に気づいてください
感情とは別に、しっぽそのものの不調もあります。しっぽには骨と神経が通っていて、痛みも出ます。
- 急に垂れて、まったく振らなくなった……痛みのサインです。冷たい水に濡れたあとや、激しく遊んだあとに起きることがあります
- 触ると鳴く・振り向いて口を向ける
- しっぽの付け根をしきりに気にする・なめる……皮膚炎や肛門まわりの不調のことがあります
- 追いかけて回り続ける……遊びのこともありますが、長く続くなら受診を
- 先端に傷がある・出血している……壁に当たって切れることがあります
- 座り方が変わった・排便のときに鳴く
「急に振らなくなった」は、気持ちの問題ではなく体の問題のことが多いものです。1日様子を見て戻らなければ、動物病院へご相談ください。
尻尾の様々なケースについて
最後に、ケース別に詳しく解説します。
尻尾に関わる情報はワンちゃんの精神的な部分を読み取ることができる部位であるため、下記にまとめた内容は頭の片隅に常に入れておくことをおすすめします。
くるくると追いかける
単なる暇つぶしで尻尾を追いかける一人遊びのような場合であれば、問題ありません。
特に子犬の時期に多く見られ、まだ自分の尻尾を認識しておらず視界に入る度に追いかけていることがほとんどで成長と共に落ち着いてきます。
しかし、あまりにも長い時間行っていたり、本気で噛もうとしている場合などは注意が必要です。
長時間のお留守番や飼い主さまとのスキンシップ不足(愛情不足)による問題行動の一つの可能性が高く【常同行動】と呼ばれるもので、執拗に同じ行動を繰り返し行う行動のことを指します。
また、尻尾の怪我は治りにくい部位のため、皮膚炎や怪我、腫瘍により痒み痛みを伴い確認したいがために追いかけていることも考えられるため、ワンちゃんの状態を確認する必要があります。
癖になっているだけであれば、興味が尻尾に向かないようにオモチャやおやつで意識を逸らし、癖の改善を行いましょう。
振りながら吠える
上記でも触れましたが、もう少し深堀して解説していきます。
尻尾を振っているから「喜んでいる」と勘違いしてしまうケースは少なくありません。
尻尾を振りながら吠えていてもきっと「遊ぼー!」と興奮しているんだろうと決めつけてはいけません。
尻尾だけの情報で断言することは難しく、興奮している可能性も考えられますが、実は警戒していたり、好戦的な状態になっている可能性が高いことも忘れないでください。
興奮状態や警戒してパニックになるほど吠えている場合には、飼い主さまのことを噛んでしまう危険性があります。
これらは社会化不足によるものなので詳しく読みたい方はこちらからどうぞ↓
尻尾を噛む
尻尾を噛む行動の多くは【葛藤行動】と呼ばれるもので、自分の欲や感情を自ら抑えようとする行為です。
従って、ストレスを溜めてしまう原因を改善するなどして噛む行動をやめさせる必要があります。
また、最も気を付けなければならないのが【常同障害】です。
上記でご説明した【常同行動】とは同じ行動を繰り返すこと、
【常同障害】とは常習化してしまいより深刻な状態を表します。
重度の常同障害を患っているワンちゃんに自分の尻尾を噛みちぎってしまうこともあり、早急な対応が必要となるのですが、尻尾を見て唸っていたりする場合、安易に近づいてしまうと飼い主さまが噛まれてしまう危険性がとても高いため細心の注意が必要です。
そうなってしまった場合はかかりつけの病院やドッグトレーナーに相談しアドバイスを貰いましょう。
下がったままの散歩
尻尾が下がったままであっても決して「楽しくない」わけではありません。
尻尾が低い位置でゆらゆらと揺れていればそれは【リラックス状態や服従による信頼の証】であることが分かります。
お散歩中やトレーニングの際にこの尻尾の状態であることは望ましく、飼い主さまへ意識が向かっているため指示も入りやすいでしょう。
反対に、尻尾をブンブンと振って明らかにテンションが高そうな場合は、興奮状態となりリードを引っ張ったり、飼い主さまの声も聞こえない状態となり注意が必要となります。
全く振らない
全く振らなく、だらんと下がったままであれば【ストレスや不安、恐怖や疲労状態】を指し
上に上がったままであれば【警戒や威嚇、誇示や集中】を指し、水平に保ったままであれば【好奇心や緊張】といった意味を指します。
尻尾の位置によって意味や精神状態が異なるため、ワンちゃんの変化にすぐに気付いてあげられるようにしましょう。
尻尾の動きだけが感情表現ではない
ここまで尻尾の振り方や位置によって異なる意味をご説明しましたが、冒頭でお伝えした通り全ての犬種・個体に該当するものではありません。例えば、臆病な子と負けん気の強い子では立ち向かう対象に対し尻尾の振り方や位置は異なります。また、尻尾が短くて読み取りづらい子や尻尾に癖がついている子では尻尾のみで状況判断は難しいでしょう。
呼吸や毛並みの変化、声の高さや目つき、口角など読み取る部位は沢山あるため、尻尾のみで情報を集めるのではなく、ワンちゃん全体での異変に気付けるように日々のコミュニケーションが重要であることを忘れないでください。
よくある質問
しっぽを振っていれば、うれしいということですか?
限りません。振るのは「気持ちが動いている」という意味で、緊張・警戒・迷いでも振ります。体が固い、口を閉じて力が入っている、じっと見つめて動かない——こうした様子があれば、しっぽが振れていても近づかないでください。
しっぽを小刻みに速く振るのは?
いちばん取り違えられやすい動きです。高い位置で小刻みに震わせているときは、喜びではなく緊張や強い興奮のことが多いものです。低い位置で小さく速いなら不安です。高さとセットで見てください。
右に振るか左に振るかで意味が違うと聞きました
そう紹介されることがありますが、こちらでは裏づけとなる資料を確かめられていません。仮にそうだとしても、振っている最中の左右の偏りを目で見分けるのは難しいと思います。高さ・速さ・体全体のこわばりのほうが、はるかに確実に読めます。
しっぽを足の間に巻き込んでいます
強い恐怖か、降参の合図です。このときは近づかず、抱き上げず、逃げられる場所を用意してください。無理に触ると噛まれることがあります。何が怖いのかを取り除くほうが先です。
急にしっぽを振らなくなり、垂れたままです
気持ちではなく、しっぽ自体の痛みを疑ってください。冷たい水に濡れたあとや激しく遊んだあとに起きることがあります。触ると鳴く、座り方が変わった、排便のときに鳴くといった様子があれば、1日待たずに受診してください。
しっぽを追いかけてぐるぐる回ります
子犬では遊びのこともありますが、長く続く・止められない・毛が抜けるほどなめる場合は別です。皮膚のかゆみや肛門まわりの不調が理由のこともあれば、退屈やストレスから続いていることもあります。回数が増えているなら、一度ご相談ください。
しっぽが短い犬の気持ちは、どこで読めばいいですか?
お尻ごとの動き・耳の向き・体重が前後どちらにかかっているかを見てください。短いしっぽでも、お尻の振れ方で分かります。しっぽが短い子は相手の犬からも読み取ってもらえないので、ドッグランなどでは誤解されやすくなります。様子をよく見てあげてください。
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まとめ
しっぽは高さで読むのがいちばん確実です。その子のふだんの高さを基準に、高いか低いかを見てください。振っていても体が固ければ近づかないこと——振るのは「気持ちが動いている」という意味で、喜びとは限りません。そして急に垂れて振らなくなったときは、気持ちではなく痛みを疑って受診してください。


























