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【生後57日から密着】ポメラニアン岳くん|電車デビューの手順
公開日:2024年9月6日(金) 更新日:2026年10月6日(火) 犬の育て方
この記事の要点
岳くんの27日目から40日目までの記録です。2回目のワクチン、クレートで寝るようになったこと、片道2時間の初めての電車、そして親戚の集まりで大勢の人に会ったこと。電車にいきなり乗せないための4段階も書きます。
生後57日で迎えたポメラニアンの岳くんに、ドッグトレーナーが密着した記録の3回目です。この記事は27日目から40日目(5〜6週目)を扱います。
この2週間の記録は、日ごとのメモがほとんどありません。「特に報告することはなし」が続いたからです。そのかわり、大きな出来事が3つありました。2回目のワクチン、クレートで寝るようになったこと、そして片道2時間の初めての電車です。
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ポメラニアンの子犬を見る岳くんのことと、前回までのあらすじ
| 名前 | 岳(がく) |
|---|---|
| 犬種 | ポメラニアン |
| 性別 | 男の子 |
| 生年月日 | 2024年2月29日 |
| この記事の範囲 | 27日目〜40日目(生後83日〜96日・おおよそ生後12〜14週) |
| 暮らす家 | ドッグトレーナーの家。先住の大型犬2頭と猫1頭がいる |
| 目指しているところ | 将来は室内でのフリー(サークルに入れずに過ごす) |
前回は13日目から26日目まででした。17日目にサークルを広げ、19日目にトレーを外して床を全面シートにし、同じ日にクレートをサークルの中へ入れています。20日目からおすわりの練習を始め、21日目に抱っこで初めて外へ出ました。1か月目の評価は、生活2・トイレ2・お散歩0・吠え(要求)3・吠え(警戒)3・噛み3・基本トレーニング0でした。
前回はこちらです↓
【生後57日から密着】ポメラニアン岳くん|3〜4週目と評価表
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27日目〜33日目|2回目のワクチンと、静かな2週間
| 日 | その日にあったこと | やったこと |
|---|---|---|
| 27〜32日目 | 報告することは特になし | 生活を変えず、そのまま続けた |
| 33日目 | 2回目の混合ワクチン(5種)を接種した | 接種の前後は予定を入れず、家で様子を見た |
2回目が終わっても、まだ途中です
ここは思い違いが起きやすいところなので、先に書きます。2回目のワクチンが終わった=もう全部大丈夫、ではありません。
アニコムの解説は、こう書いています。「最初のワクチンは6〜8週齢で開始し、16週齢以上になるまで2〜4週ごとに接種することが世界的には推奨されています。その後は生後6か月齢または1歳齢に1回」。33日目の岳くんは生後89日、およそ12週です。プログラムはまだ途中でした。
回数がいる理由もはっきりしています。母犬からの移行抗体がワクチンの効果を抑えるため、効果が消える時期には個体差があり、16週齢まで残る子もいます。いつ効き始めるかが子によって違うので、時期をずらして何度か打つ、という組み立てです。
| コアワクチンが守るもの | 犬ジステンパー/犬パルボウイルス/犬伝染性肝炎/犬アデノウイルス2型 |
|---|---|
| その後 | 日本のワクチンはコアとノンコアが分かれていないものがほとんどで、1年に1回の追加接種が基本 |
| 証明書 | ペットホテルやトリミングは、接種証明の提出を求めるところがほとんど |
「終わってから社会化」にしない
ワクチンが全部終わるのを待つと、社会化のいちばん大事な時期が先に終わります。ここが子犬期でいちばん悩むところです。
米国獣医行動学会は、「ワクチン接種が完了する前に社会化を受けることが、子犬の標準的なケアであるべき」としています。母犬からの免疫と初回のワクチン、そして場所を選ぶことを組み合わせれば感染の危険は比較的小さく、行動の問題で命を落とす危険のほうが大きい、という考え方です。
実際に数えた研究もあります。米国4都市で、生後16週以下の子犬について、ワクチンの接種状況・パルボの診断・パピークラスへの参加を集めた調査では、パピークラスに参加した279頭のうち、パルボウイルス感染が疑われた子も診断された子も1頭もいませんでした。獣医師に1回以上ワクチンを受けてクラスに参加した子犬は、参加しなかった子犬と比べて感染の危険が高くなることはなかった、と結論づけられています。
つまり「待つ」か「出す」かの二択ではありません。場所を選んで出す、が答えです。
| ワクチンが終わる前でもできること | この時期は避けること |
|---|---|
| 抱っこやスリングでの外出(地面に降ろさない) | ワクチンの状況が分からない犬が多く通る場所 |
| 車に乗る練習 | 不特定の犬との鼻先の挨拶 |
| 家に人を招く。1人ずつ | 犬が集まる区域での自由な遊び |
| 床の材質・音・抱っこ・体を触られること | 体調が落ちているときの外出 |
クレートを「寝る場所」にした|ベッドを中に入れただけ
この2週間でいちばん変わったのは、クレートで寝るようになったことです。やったことはひとつだけでした。クレートの中にベッドを入れた。
それまでは、サークルの中にクレートを置き、ベッドは別の場所に置いていました。だから寝るときはベッドへ行き、クレートはただの箱でした。ベッドを中へ移したら、寝る場所がクレートになりました。合図も練習も要りませんでした。寝るものが、そこにあればいい。
順番が効いています。前回の19日目に、トレーを外して床を全面シートにしたとき、失敗はもう出ていませんでした。アメリカンケネルクラブはベッドや毛布を入れるのは失敗しなくなってからとしています。子犬は柔らかい面で排泄しやすいからです。先に失敗を止めてあったので、この時期にベッドを入れられました。
なぜクレートだと寝るのか
犬はもともと巣穴で暮らしていました。そのため、広い部屋よりも狭く薄暗い場所のほうが安心します。クレートは全体的に囲われているので光が入りにくく、巣穴のような安心感が得られます。
| 決めること | 目安 |
|---|---|
| 広さ | 体勢を変えられないほどでは狭すぎる。中で1周回れるくらい。成長に合わせて新調する |
| 暗さ | ケージタイプは光が入りやすい。中にクレートを入れるか、タオルなどで天井と側面を覆う |
| トイレとの距離 | トイレと寝床は別の場所に。犬はきれい好きで、寝床を汚すことを嫌う |
| 置き場所 | 人の行き来が多い廊下や扉の近く、テレビの近く、エアコンの風が直接当たる場所を避ける |
| 置き場所(続き) | 警戒心の強い子は玄関や窓から離す。飼い主の気配を感じられる部屋で、刺激を受けにくい場所 |
床を全面シートにしている場合も、考え方は同じです。クレートとベッドは、トイレからいちばん離れた場所に置いてください。
そして、これは最後まで守ります。クレートを罰に使わない。罰として使わないこと、長く入れすぎないこと、無理に中へ入れないこと、泣かせきりにしないこと。寝る場所として定着したあとほど、つい「入っていなさい」に使いたくなります。そこで嫌な場所に戻ります。
38日目|はじめての電車は、いきなり乗せない
38日目、初めての電車に乗りました。片道2時間。とてもお利口に乗ってくれて、問題はありませんでした。21日目の抱っこ散歩ではスリングの中でおしっこをしていましたが、この日は我慢できています。大きな失敗を避けるために、念のためオムツは履かせました。
うまくいった理由は、当日ではなくそこまでの順番にあります。いきなり乗せていたら、この結果にはなりません。
| 段階 | やること | できたと言える状態 |
|---|---|---|
| 1 | キャリーバッグに、吠えずに入れる | 家の中で、扉を開けたまま自分から入る。閉めても静かにしていられる |
| 2 | 他の乗客への警戒をなくす | 人の多い場所へ抱っこで行っても、人に向かって吠えない |
| 3 | 駅のホームで、音に慣れる | 発車のベル、アナウンス、通過する電車の音の中で落ち着いていられる。まだ乗らない |
| 4 | 一駅ずつ慣らす | 短い区間に乗って降りる、を何度か。落ち着いていられたら次へ延ばす |
車のときと同じ考え方です。長さではなく段階。次へ進むのは、その段階で犬が落ち着いていられたときだけです。落ち着けなかったら、一段戻します。
乗る前に、その路線の決まりを調べてください
鉄道会社ごとに決まりがあります。たとえばJR九州は、小犬・猫などの小動物について、「タテ・ヨコ・高さの合計が120センチ以内の動物専用のケースにいれたもの」「ケースと動物を合わせた重さが10キロ以内のもの」を有料の手回り品として持ち込めるとしています。料金については「手回り品料金は、1個につき290円です。ご乗車になる駅の改札口などで荷物をお見せのうえ、普通手回り品きっぷをお求めください」としています。
寸法も重さも料金も、会社によって違います。ここに書いたのは一例です。乗る路線の決まりを、出かける前に必ず確認してください。当日の改札で買う形のところが多いので、改札を通る前に駅員さんに声をかけると迷いません。
| 当日やること | なぜ |
|---|---|
| 家を出る直前にトイレを済ませる | 間に合わない時間そのものを短くするため |
| キャリーにペットシーツを敷く | 失敗しても、本人にも周りにも被害を出さないため |
| ケースから出さない | ケースに入れることが持ち込みの条件になっている。ほかのお客様のためでもある |
| 混む時間を避ける | 人と音が増えるほど、犬の負担が上がるため |
| 水は飲めるように。ただし直前に大量には飲ませない | 脱水も、我慢のさせすぎも避けるため |
| 気分が悪そうなサインを覚えておく | くんくん鳴く/うろうろする/よだれが多い/口をぺちゃぺちゃする/ぐったりする |
オムツについては、「もしも」の備えとして使うものです。トイレの代わりではありません。長い時間つけたままにせず、着いたら外せる形にしておいてください。
トレーナーのおすすめ1
・型崩れしにくく、底も硬いのでワンちゃんも疲れない
・ハウスとして開けるので、移動先のちょっとした時間に体を動かせる
・通気性も良く、一年を通して使える
トレーナーのおすすめ2
・多頭飼いにもおすすめ
・30分以上の移動なら、飼い主さまの負担が減ります
・仕切り板を使えば、半分はワンちゃん、半分は荷物と一緒に運べる
・災害のときにも使える
・長時間のお出かけにおすすめ
39日目|親戚の集まりで、大勢の人に会った
39日目、親戚が集まり、たくさんの人に触ってもらいました。岳くんはこの時期警戒心より好奇心のほうが多く、抵抗なく受け入れています。人に慣れるという意味では、大きな一日でした。
ただし、これはうまくいった例です。同じことを勧めるわけではありません。
アメリカの犬の団体は社会化の進め方について「一度にやりすぎない」とし、家族数人から始めて、知らない人を1人ずつ足していくやり方を勧めています。そしていきなり大勢の集まりに入れることは、知らない人の集団への恐怖につながり得るとしています。
だから、数える単位は人数ではありません。その子が落ち着いていられたかどうかです。10人に会っても固まったままなら、それは0人と同じか、むしろマイナスです。
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 家族から。1人ずつ、いつもの部屋で |
| 2 | 知っている人を1人足す。犬が自分から近づくのを待つ |
| 3 | 触ってもらうのは、犬が近づいてきてから。しゃがんで、正面ではなく横から |
| 4 | 人数を増やすのは、そこまでが落ち着いてできてから |
| やめどき | 体を低くする/逃げ場を探す/体が固くなる/自分から離れていく |
進め方の原則も同じです。どこまで近づくかは犬が決める。怖いものを見たらほめておやつ。短く、楽しく終える。その日に克服しなくてよい。抱き上げて回す、囲んでなでる、順番に抱っこする——このあたりは、犬から逃げ場を奪うので避けてください。
この2週間で、いちばん大事な時期が終わりました
39日目の岳くんは生後95日、およそ13週半です。同じ学会が「子犬の社会化のいちばん重要な時期は生後3か月まで」としている線は、この2週間の入口で過ぎました。環境省の資料では社会化期は生後3週から16週まで。残りは2週間ほどです。
だから焦る、ではありません。逆です。残りが短いからこそ、質を落とさない。怖い思いをさせてしまうと、取り返す時間がもうありません。数をこなすより、1回ずつ落ち着いて終えるほうが残ります。
そして、間に合わなかったと思っている方へ。社会化期を過ぎても、時間をかければ慣らすことは可能です。窓が閉じたら終わり、ではありません。かかる時間が変わるだけです。
5〜6週目でやったこと・気をつけたこと
| やったこと | なぜ |
|---|---|
| クレートの中にベッドを入れた | 寝る場所をクレートにするため。合図も練習も要らなかった |
| ワクチンの前後は予定を入れなかった | 体調の変化を見るため |
| 電車は段階を踏んだ | いきなり乗せると、その1回で嫌いになるから |
| 出発前にトイレを済ませた | 間に合わない時間そのものを短くするため |
| 大勢の人に会わせた | この時期は好奇心が警戒心を上回るから。ただし人数ではなく落ち着きで数える |
| 気をつけたこと | なぜ |
|---|---|
| 2回目が終わっても「もう大丈夫」にしない | 16週齢以上になるまで2〜4週ごと。移行抗体が16週齢まで残る子もいるから |
| 「終わってから社会化」にしない | 待っているあいだに、いちばん大事な時期が終わるから |
| いきなり大勢に入れない | 知らない人の集団への恐怖につながり得るから |
| クレートを罰に使わない | 寝る場所として定着したあとほど、そこで嫌な場所に戻るから |
フローエンスはブリーダー直販で、お迎えのあとも、しつけのご相談を365日お受けしています。電車・車・人の多い場所は、失敗した1回が長く残るところです。次に行く場所と、いま何段階目かを教えていただければ、当日の組み立てをお伝えできます。専門トレーナーのトレーナーダイヤルへどうぞ。
続きはこちらです↓
【生後57日から密着】ポメラニアン岳くん|マテの教え方と犬同士
よくある質問
混合ワクチンは何回打ちますか。いつまで続けますか?
最初のワクチンは6〜8週齢で開始し、16週齢以上になるまで2〜4週ごとに接種することが世界的には推奨されています。その後は生後6か月齢または1歳齢に1回です。回数がいるのは、母犬からの移行抗体がワクチンの効果を抑えるためで、効果が消える時期には個体差があり、16週齢まで残る子もいます。つまり、いつ効き始めるかが子によって違うので、時期をずらして何度か打つ、という組み立てです。岳くんは33日目(生後89日・およそ12週)に2回目を打っていますが、この時点ではまだ途中です。その後は、日本のワクチンはコアとノンコアが分かれていないものがほとんどなので、1年に1回の追加接種が基本です。ペットホテルやトリミングは接種証明の提出を求めるところがほとんどなので、証明書は残しておいてください。
ワクチンが全部終わる前に、外へ出していいですか?
場所を選べば出してください。全部終わるのを待つと、社会化のいちばん大事な時期が先に終わります。同じ学会は「ワクチン接種が完了する前に社会化を受けることが、子犬の標準的なケアであるべき」としています。母犬からの免疫と初回のワクチン、そして場所を選ぶことを組み合わせれば感染の危険は比較的小さく、行動の問題で命を落とす危険のほうが大きい、という考え方です。実際に数えた調査もあります。米国4都市で生後16週以下の子犬を対象にした調査では、パピークラスに参加した279頭のうちパルボウイルス感染が疑われた子も診断された子も1頭もおらず、獣医師に1回以上ワクチンを受けてクラスに参加した子犬は、参加しなかった子犬と比べて感染の危険が高くなることはなかった、と結論づけられています。できるのは、抱っこやスリングでの外出、車に乗る練習、家に1人ずつ人を招くこと。避けるのは、ワクチンの状況が分からない犬が多く通る場所です。
クレートで寝てくれません。どうすればいいですか?
寝るものを、クレートの中に入れてみてください。岳くんはそれだけで寝るようになりました。それまではサークルの中にクレートを置き、ベッドは別の場所に置いていたので、寝るときはベッドへ行き、クレートはただの箱でした。ベッドを中へ移したら、寝る場所がクレートになりました。合図も練習も要りませんでした。理由もあります。犬はもともと巣穴で暮らしていました。そのため、広い部屋よりも狭く薄暗い場所のほうが安心します。クレートは全体的に囲われているので光が入りにくく、巣穴のような安心感が得られます。なお、ベッドや毛布を入れるのは失敗しなくなってからにしてください。子犬は柔らかい面で排泄しやすいからです。
クレートの大きさは? どこに置けばいいですか?
広さは、体勢を変えられないほどでは狭すぎるので、中で1周回れるくらいが目安です。成長に合わせて新調してください。ケージタイプは光が入りやすいので、中にクレートを入れるか、タオルなどで天井と側面を覆うと落ち着きます。置き場所は、人の行き来が多い廊下や扉の近く、テレビの近く、エアコンの風が直接当たる場所を避けてください。警戒心の強い子は玄関や窓から離します。目指すのは「飼い主さんの気配を感じられる部屋で、刺激を受けにくい場所」です。そして、トイレと寝床は別の場所にしてください。犬はきれい好きで、寝床を汚すことを嫌います。床を全面シートにしている場合は、クレートとベッドをトイレからいちばん離れた場所に置きます。
犬を電車に乗せるには、どうすればいいですか?
鉄道会社ごとに決まりがあるので、乗る路線の決まりを出かける前に確認してください。一例として、JR九州は小犬・猫などの小動物について「タテ・ヨコ・高さの合計が120センチ以内の動物専用のケースにいれたもの」「ケースと動物を合わせた重さが10キロ以内のもの」を有料の手回り品として持ち込めるとし、「手回り品料金は、1個につき290円です。ご乗車になる駅の改札口などで荷物をお見せのうえ、普通手回り品きっぷをお求めください」としています。寸法も重さも料金も会社によって違います。当日は改札を通る前に駅員さんに声をかけると迷いません。そして、ケースから出さないこと。ケースに入れることが持ち込みの条件になっていますし、ほかのお客様のためでもあります。
電車に乗せる前に、やっておくことはありますか?
いきなり乗せないでください。順番は4つです。ひとつ、キャリーバッグに吠えずに入れる。家の中で、扉を開けたまま自分から入り、閉めても静かにしていられる状態まで。ふたつ、他の乗客への警戒をなくす。人の多い場所へ抱っこで行っても、人に向かって吠えない状態まで。みっつ、駅のホームで音に慣れる。発車のベル、アナウンス、通過する電車の音の中で落ち着いていられるまで。まだ乗りません。よっつ、一駅ずつ慣らす。短い区間に乗って降りる、を何度か繰り返します。車のときと同じで、長さではなく段階です。次へ進むのは、その段階で犬が落ち着いていられたときだけ。落ち着けなかったら一段戻してください。岳くんが38日目に片道2時間を問題なく過ごせたのは、当日ではなくそこまでの順番のおかげです。
電車でおしっこが心配です。オムツは履かせたほうがいいですか?
「もしも」の備えとして使うものです。トイレの代わりではありません。岳くんも38日目に念のため履かせています。長い時間つけたままにせず、着いたら外せる形にしておいてください。それより先にやることがあります。家を出る直前にトイレを済ませること、キャリーにペットシーツを敷くこと、混む時間を避けること、水は飲めるようにしつつ直前に大量には飲ませないこと。そして、気分が悪そうなサインを覚えておいてください。くんくん鳴く、うろうろする、よだれが多い、口をぺちゃぺちゃする、ぐったりする。これが出たら、次の駅で一度降りて落ち着かせるほうが早く済みます。
親戚の集まりのような、大勢の場に子犬を連れて行っていいですか?
その子次第です。岳くんは39日目に親戚の集まりでたくさんの人に触ってもらい、抵抗なく受け入れました。この時期は警戒心より好奇心のほうが多いからです。ただし、うまくいった例であって、同じことを勧めるわけではありません。アメリカの犬の団体は社会化について「一度にやりすぎない」とし、家族数人から始めて知らない人を1人ずつ足していくやり方を勧めています。そして、いきなり大勢の集まりに入れることは、知らない人の集団への恐怖につながり得るとしています。数える単位は人数ではありません。その子が落ち着いていられたかどうかです。10人に会っても固まったままなら、それは0人と同じか、むしろマイナスです。触ってもらうのは犬が自分から近づいてきてから。しゃがんで、正面ではなく横から。抱き上げて回す、囲んでなでる、順番に抱っこする、は逃げ場を奪うので避けてください。
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まとめ
岳くんの27日目から40日目までの記録です。日ごとのメモはほとんどありません。「特に報告することはなし」が続いた2週間だからです。そのかわり大きな出来事が3つありました。ひとつは33日目の2回目のワクチン。2回目が終わっても、まだ途中です。最初のワクチンは6〜8週齢で開始し、16週齢以上になるまで2〜4週ごとに接種することが世界的には推奨されています。母犬からの移行抗体は16週齢まで残る子もいるので、時期をずらして何度か打ちます。そして、全部終わるのを待つと社会化のいちばん大事な時期が先に終わります。待つか出すかの二択ではなく、場所を選んで出す、が答えです。ふたつめは、クレートで寝るようになったこと。やったのはクレートの中にベッドを入れただけでした。合図も練習も要りません。ただし、ベッドを入れるのは失敗しなくなってから。先に失敗を止めてあったから、この時期に入れられました。みっつめは38日目の初めての電車。片道2時間を問題なく過ごせたのは、当日ではなくそこまでの順番のおかげです。キャリーに吠えずに入る、人に慣れる、駅のホームで音に慣れる、一駅ずつ慣らす。長さではなく段階です。乗る路線の決まりも、出かける前に確認してください。ケースの寸法も料金も会社によって違います。39日目は親戚の集まりで大勢の人に会いました。うまくいった例ですが、いきなり大勢は知らない人の集団への恐怖につながることがあります。数える単位は人数ではなく、その子が落ち着いていられたかどうかです。この2週間の入口で、社会化のいちばん重要な時期は過ぎました。だから焦る、ではありません。残りが短いからこそ、1回ずつ落ち着いて終えてください。過ぎたあとでも、時間をかければ慣らすことはできます。































