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【2026】犬はオスとメスどっち?違いと子犬の選び方
公開日:2026年10月17日(土) 更新日:2026年10月18日(日) 初めて飼う
この記事の要点
犬は、オスとメスのどちらが飼いやすいとは決まりません。はっきり違うのは、メスのヒートなどの体の仕組みです。大きさの差は小さく、当犬舎の記録では、生後8週の体重の真ん中の差は30〜100gほどでした。
「男の子と女の子、どっちにしよう」。子犬を迎えると決めた方が、最後にいちばん迷うことの一つです。ネットには「オスはやんちゃ、メスは落ち着いている」とたくさん書かれていますが、本当にそうなのか、大きさやお金はどれくらい違うのか、数字で書いてあるものは多くありません。
フローエンスは、子犬を自分たちの犬舎で生ませて育てているブリーダーです。生まれた日から体重を計っている当犬舎の記録と、開いて中身を確かめた調査をもとに、体の大きさ、性格、ヒート、おしっこのしかた、去勢と避妊のお金、寿命の違いを、迎える前の判断に使える形でお話しします。
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子犬を見る犬はオスとメスどっちが飼いやすい?|決め手は一頭ずつの違い
どちらが飼いやすいとは決まりません。性別ではっきり違うのは体の仕組みで、大きさの差は小さく、性格もオスとメスで分けて考えるのは簡単ではありません。
まず、違いをひと目で見られる表にしました。数字は、当犬舎の記録と、あとの節で出典を示した調査のものです。
| オス(男の子) | メス(女の子) | |
|---|---|---|
| 大人の大きさ | 同じ犬種なら、一般にメスより大きめ | 同じ犬種なら、一般にオスより小さめ |
| 生後8週の体重(当犬舎の記録の真ん中どうし) | メスより30〜100gほど重い | オスより30〜100gほど軽い |
| ヒート(発情) | ない | 生後6〜9か月ごろから、年2回ほど |
| 足を上げるおしっこ | 大人のオスに多く、おしっこの回数も多め | 足を上げる子もいる |
| 手術代の真ん中(体重10キロの犬) | 去勢 約1.75万円 | 避妊 約2.75万円 |
| 寿命の真ん中(イギリスの研究) | 12.4歳 | 12.7歳 |
| 性格の傾向(研究のまとめ) | 人との遊びに向かいやすく、大胆という報告がある | 人と力を合わせる場面で、人に関わりやすいという報告がある |
表のとおり、はっきり違うのは、ヒートがあるかどうか、足を上げるおしっこの多さ、手術のお金くらいです。大きさは、当犬舎の記録でも、オスとメスの差より同じ性別の中の幅のほうがずっと大きいものでした。性格も「平均すると、そういう向きがある」という話で、一頭ずつに当てはまるとは限りません。
「飼いやすさ」は、性別よりも、家の暮らし方で決まります。留守番の長さ、散歩にかけられる時間、家族の人数、ほかに犬がいるかどうか。そして、その子自身の性格です。この記事の後半で、性別を先に決めたいときの考え方をまとめます。
新しく載った子犬
体の大きさの差|当犬舎の記録ではオスが少しだけ重い
当犬舎で生まれた子犬の記録では、生後8週の体重の真ん中は、オスのほうが30〜100gほど重い程度です。同じ性別の中の幅のほうが、ずっと大きいのが普通です。
当犬舎では、生まれた子犬の体重を1頭ずつ計っています。6つの犬種について、オスとメスの体重の「真ん中」を、生まれたとき、生後4週、生後8週で並べました。カッコの中は、その子たちの8割が入る幅です(軽いほうの1割と重いほうの1割をのぞいた幅)。
| 犬種 | 性別 | 生まれたとき | 生後4週 | 生後8週 |
|---|---|---|---|---|
| トイ・プードル | オス | 156g(118〜196) | 630g(455〜834) | 1,039g(760〜1,390) |
| メス | 153g(115〜190) | 605g(431〜798) | 951g(690〜1,264) | |
| チワワ | オス | 140g(103〜180) | 504g(352〜684) | 786g(581〜1,026) |
| メス | 135g(100〜175) | 495g(331〜670) | 752g(552〜980) | |
| ポメラニアン | オス | 143g(105〜187) | 530g(378〜720) | 870g(634〜1,189) |
| メス | 141g(103〜180) | 506g(365〜686) | 814g(598〜1,104) | |
| ミニチュア・ダックスフンド | オス | 177g(133〜222) | 632g(455〜839) | 1,138g(839〜1,464) |
| メス | 171g(128〜215) | 609g(438〜801) | 1,054g(775〜1,352) | |
| マルプー | オス | 158g(119〜200) | 648g(464〜830) | 1,068g(784〜1,388) |
| メス | 155g(118〜192) | 622g(464〜792) | 980g(739〜1,265) | |
| チワプー | オス | 158g(117〜202) | 604g(450〜806) | 930g(658〜1,227) |
| メス | 149g(112〜196) | 568g(410〜775) | 829g(635〜1,131) |
※チワワとミニチュア・ダックスフンドは、毛の長さ(ロングとスムース)をまとめた記録です。これは当犬舎で実際に生まれた子犬を計った数字です。当犬舎では、お産が難しくなりにくいように、お母さん犬に体の大きめな子を選び、お父さん犬との組み合わせも体の大きさの差を考えて決めています。そのぶん生まれてくる子犬もやや大きめになる傾向があるので、犬種一般の平均というより、当犬舎の育て方が表れた数字と考えてください。

生まれたときは、ほとんど同じ
生まれたときの真ん中の差は、どの犬種も2〜9gでした。生まれた日は、オスとメスで体の大きさはほとんど変わりません。差が少しずつ開くのは、そのあとです。
同じ性別の中の幅のほうが大きい
トイ・プードルの生後8週で見ると、オスの真ん中は1,039g、メスは951gで、差は88gです。ところが、同じオスの中でも、8割の子が760〜1,390gに散らばっていて、その幅は600g以上あります。メスも690〜1,264gで、幅は570g以上あります。同じ週齢でも、これだけ幅があるのが普通です。
ですから、「少しでも小さめの子がいい」という方は、性別で選ぶより、その子の今の体重と、親犬の体重を見るほうが当たります。
小さな犬種の基準は、オスとメスで分けていない
犬種ごとの決まり(大きさや見た目の基準)には、性別で分けている犬種と、分けていない犬種があります。たとえば柴は、背の高さ(地面から肩まで)をオス39.5センチ、メス36.5センチとし、それぞれ上下1.5センチまでと決めています。いっぽう、トイ・プードル(背の高さ24センチより大きく28センチまで)、チワワ(体重1〜3キロ)、ポメラニアン(背の高さ21センチ、上下3センチまで)は、オスとメスで同じ基準です。小さな犬種では、基準の上でも、性別で大きさを分けて考えていないということです。
大人の大きさは、お父さんとお母さんの体重が手がかり
大人になったときの大きさを見当づけるいちばんの材料は、その子の親犬です。当犬舎の子犬ページには、お父さんとお母さんの犬種と体重を載せています。男の子か女の子かより、まず親犬の体重を見てください。
性格の違い|傾向はあるけれど、一頭ずつの差が大きい
オスは人との遊びに向かいやすく大胆、メスは人と力を合わせる場面で人に関わりやすい、という傾向の報告はあります。ただ、性別だけで性格は決まりません。
これまでの研究をまとめた報告では、攻撃的な面や大胆さは、オスのほうが高いと書かれています。メスは、人と力を合わせて取り組む課題で、人と関わりやすいようだと報告されています。オスは、人と遊ぶほうに向かいやすいようだという報告もあります。
ただし、これは平均して見たときの傾向で、研究によって結果が合わないものもあります。この研究のまとめからは、「メスのほうがしつけやすい」「オスは扱いにくい」とまでは言えません。獣医師の解説でも、オスとメスで性格や行動を分けて考えるのは簡単ではないとされています。
犬の性格や向き不向きを何で見分けるかは犬の選び方の記事にまとめています。チワワに絞った話はチワワの性格はオスとメスで違うのかを書いた記事をご覧ください。
メスだけにあること|ヒート(発情)は年2回くらい
メスの犬は、生後6〜9か月ごろで子犬を産める体になり、そのあとは年2回ほどヒート(発情。子どもを産める状態になる時期)があります。
ヒートのときは出血があり、それにともなって気分にむらが出たり、元気や食欲が落ちたりすることがよくあります。家の中で暮らす場合、床やソファが汚れないように、パンツ(マナーパンツ)をはかせる方法があります。使い方と慣れさせ方はマナーパンツの記事にあります。
また、手術を受けていないメスがかかることのある病気に、子宮蓄膿症(子宮にうみがたまる病気)や乳腺の腫瘍があります。おなかやおっぱいのあたりのしこり、元気や食欲の変化に気づいたら、早めに動物病院に相談してください。
オスに多いこと|足を上げるおしっこと、メスを追うこと
大人のオスは、多くの場合、足を上げておしっこをし、おしっこの回数もメスより多めです。ただ、メスにも足を上げる子がいます。
散歩のあいだに、あちこちに少しずつおしっこをかけてにおいを残すことを、マーキングといいます。メスもマーキングをすることや、トイレの失敗との見分け方はマーキングの記事に、マウンティング(ほかの犬や物にのしかかる動き)の理由とやめさせ方はマウンティングの記事にくわしく書いています。
もう一つ、迎える前に知っておきたいのは、手術を受けていないオスは、発情中のメスを追い求めて、脱走することがある点です。玄関や門の戸締まりは、オスを迎えるなら特に気をつけたいところです。
去勢と避妊の費用と時期|手術代の真ん中は1.75万円と2.75万円
全国の動物病院の答えの真ん中で、オスの去勢は約1.75万円、メスの避妊(卵巣と子宮を取る)は約2.75万円です。体重10キロの犬の値段で、麻酔は別です。
| 手術 | 値段の真ん中 | 真ん中が入っていた区切り | 体重で値段を分けている病院 |
|---|---|---|---|
| 去勢(オスの精巣を取る) | 約1.75万円 | 1.5万円から2万円未満 | 83.5% |
| 避妊(メスの卵巣と子宮を取る) | 約2.75万円 | 2.5万円から3万円未満 | 86.1% |
※日本獣医師会の調査(2021年に、動物病院を開いている獣医師1,096人が答えたもの)です。8割を超える病院が、犬の体重で手術代を分けているので、小さな犬では表と違う値段になることがあります。かかりつけにしたい病院に、迎える前に聞いておくと安心です。
家で子犬を産ませない場合は、手術を受けるかどうかと、受ける時期を考えることになります。時期は、犬種によって考え方が違います。アメリカの大学の動物病院の記録を、35犬種について調べた研究では、チワワ、ポメラニアン、ダックスフンドのような小さな犬種では、手術を受けた時期によって関節の病気が増えるという結果は出ていません。いっぽう、同じ研究で、同じく小さな犬種のシー・ズーのメスは、がんの増え方から、2歳まで待つ案が出ています。時期は、かかりつけの獣医師と相談して決めてください。
犬を飼うお金の全体は犬を飼う費用の記事に、毎月かかるお金から一生分までまとめています。
寿命はオスとメスでほとんど変わらない
イギリスの約58万頭を調べた研究では、寿命の真ん中は、メスが12.7歳、オスが12.4歳でした。差は0.3歳で、犬種による差のほうがずっと大きいものです。
| 比べたもの | 寿命の真ん中 |
|---|---|
| メス | 12.7歳 |
| オス | 12.4歳 |
| 長かった犬種の例(ランカシャー・ヒーラー) | 15.4歳 |
| 短かった犬種の例(コーカシアン・シェパード・ドッグ) | 5.4歳 |
※寿命の真ん中は、調べた犬の半分が亡くなるまでの年齢です。まだ元気な犬も数に入れて計算しています。
オスとメスの選び方|先に決めておきたい4つ
性別を先に決めるなら、ヒートやおしっこにどう向き合うか、大きさ、ほかの犬との組み合わせ、手術のお金の4つで考えます。最後は、その子に会って決めます。
| 気になること | 考え方 |
|---|---|
| ヒートの世話が心配 | メスは年2回ほどヒートがあり、出血がある。パンツで汚れを防ぐ方法がある。手術を受けるかどうかは獣医師と相談 |
| 足を上げるおしっこが心配 | 大人のオスに多く、回数も多め。メスでも足を上げる子がいる |
| 少しでも小さめの子がいい | 性別の差は小さい。その子の体重と、親犬の体重を見る |
| 先に飼っている犬がいる | 組み合わせの考え方は犬の二頭飼いの記事で、研究をもとに説明している |
| 手術のお金 | 去勢は約1.75万円、避妊は約2.75万円(全国の真ん中で、体重10キロの犬の値段)。麻酔は別で、病院や体重によって変わる |
見学のときは、その子の様子、体重、お父さんとお母さんの犬種と体重を聞いてみてください。見学は事前予約制です。男の子か女の子かで迷っているときは、まず2つの一覧を見比べると、イメージがつかみやすくなります。
よくある質問
犬はオスとメスどちらが飼いやすいですか?
どちらが飼いやすいとは決まりません。性別ではっきり違うのは、メスにヒートがあることや、大人のオスに足を上げるおしっこが多いことなど、体の仕組みです。大きさの差は小さく、性格もオスとメスで分けて考えるのは簡単ではありません。家の暮らし方(留守番の長さ、散歩の時間、ほかの犬がいるか)と、その子の性格で、飼いやすさは決まります。
子犬の性別はどうやって見分けますか?
体のつくりで見分けます。おなかの側を見て、おちんちん(ペニス)があればオス、なければメスです。当犬舎の子犬ページには、男の子か女の子かを載せています。迷うときは、見学のときにスタッフに聞いてください。性別よりも大切なのは、その子の様子や体重、親犬の体重なので、あわせて聞いてみてください。
オス犬を飼うデメリットは?
「デメリット」と決めつけるより、オスに多めのことを知っておく、と考えてください。大人のオスは足を上げておしっこをすることが多く、回数もメスより多めです。また、手術を受けていないオスは、発情中のメスを追い求めて脱走することがあるので、戸締まりに気をつけます。ただ、メスにも足を上げておしっこをする子がいます。
子犬のメスの発情期はいつ頃ですか?
メスの犬は、生後6〜9か月ごろで子犬を産めるようになり、そのあとは年2回ほど発情します。初めての時期には一頭ずつ差があります。発情のときは出血があり、気分にむらが出たり、元気や食欲が落ちたりすることがよくあります。床が汚れないように、パンツをはかせる方法もあります。
犬のオスとメスで寿命は違いますか?
ほとんど変わりません。イギリスの約58万頭を調べた研究では、寿命の真ん中は、メスが12.7歳、オスが12.4歳で、差は0.3歳でした。同じ研究で、寿命の真ん中が15歳を超える犬種もあれば、5歳台の犬種もあり、寿命は、性別よりも犬種のほうが大きく関わります。
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まとめ
犬は、オスとメスのどちらが飼いやすいとは決まりません。はっきり違うのは、メスにヒートがあることと、大人のオスに足を上げるおしっこが多いこと、手術のお金です。体の大きさの差は小さく、当犬舎の記録では、生後8週の真ん中の差は30〜100gほどで、同じ性別の中の幅のほうがずっと大きいものでした。寿命もほとんど変わりません。性別は「家での暮らし方に合うか」で考え、最後はその子に会って決めてください。
フローエンスはブリーダー直販です。ブリーダーとして、生まれたときから子犬を毎日見ています。生まれた日から体重を計り、子犬ページには、性別と、お父さんとお母さんの犬種と体重を載せています。犬種によっては、親犬の遺伝子検査の結果も子犬ページに載せています。60日の生体保証は、男の子にも女の子にも、どの子にも付いています。各施設で子犬に会いに来ていただけます(事前予約制)。
出典
- 当犬舎で計った子犬の体重の記録(トイ・プードル、チワワ、ポメラニアン、ミニチュア・ダックスフンド、マルプー、チワプーの、生まれたとき、生後4週、生後8週の体重の真ん中と8割の子が入る幅)
- 日本獣医師会『家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査 調査結果』令和5年9月(冊子47〜48ページ。犬の去勢と避妊の手術代の真ん中。体重10キロの犬の値段で、麻酔料は含めない。体重で値段を分けている病院の割合。調査は令和3年8〜10月)
- McMillan KM ほか「犬種ごとの寿命と、早く亡くなりやすい犬種」Scientific Reports(2024年、英語の論文)(イギリスの584,734頭。寿命の真ん中はメス12.7歳、オス12.4歳。長かった犬種の例15.4歳、短かった犬種の例5.4歳)
- Hart BL ほか「35犬種の、去勢と避妊の時期を決める手がかり」Frontiers in Veterinary Science(2020年、英語の論文)(カリフォルニア大学デービス校の動物病院の記録。小さな犬種で手術の時期と関節の病気、シー・ズーのメスの案、手術を受けていないメスの子宮蓄膿症と乳腺の腫瘍の記録)
- Scandurra A ほか「犬のオスとメスの行動と感じ方の違い」Animals(2018年、英語の論文)(性格の性差を研究のまとめとして整理したもの)
- McGuire B ほか「散歩をする人の性別が、保護施設の犬のマーキングを変える」Animals(2020年、英語の論文)(大人のオスはメスよりおしっこの回数が多いこと、大人のオスの多くと一部のメスが足を上げておしっこをすること)
- 広島県動物愛護センター「ふやさないのも愛 不妊去勢手術を受けさせましょう!」(メス犬が生後6〜9か月で子犬を産めるようになり、年2回発情すること)
- ジャパンケネルクラブ「柴」(背の高さの基準をオスとメスで分けている例)/「プードル」/「チワワ」/「ポメラニアン」(性別で分けていない基準)
- いぬのきもち WEB MAGAZINE「犬を飼う前に知っておきたい!『オス・メスに見られる違い』を獣医師が解説」(同じ犬種ではオスのほうが大きいとされること、オスとメスで性格や行動を分けるのは簡単ではないこと、オスにはペニスがあるという体のつくり、メスの発情の出血と元気や食欲、手術を受けていないオスが発情中のメスを追って脱走することがあること)
※記事内の子犬の写真は、当犬舎が子犬ページに載せたマルプーの写真です。室内の場面と散歩の場面の写真(2枚)はイメージです。
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