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フレンチブルドッグの体長・寿命11.1歳|病気と迎えるときの7つ
公開日:2024年12月2日(月) 更新日:2026年10月6日(火) その他
この記事の要点
フレンチブルドッグの背の高さ(地面から肩まで)はオス27〜35センチ、メス24〜32センチ。体重はオス9〜14キロ、メス8〜13キロです(犬種の基準・2023年改訂)。平均寿命は11.1歳で、犬全体の14.1歳より3年短く、小型犬の13〜15歳とは3〜4年の差があります(ペット保険会社の『家庭どうぶつ白書2025』)。白書でほかの犬種よりなりやすいのは、のどの奥が長すぎる病気(軟口蓋過長症・約22倍)・中耳炎(約19倍)・耳血腫(約11倍)・熱中症(約6倍)で、皮ふの膿皮症は16.5%、アレルギー性皮膚炎は10.7%が通院しています。犬種の基準そのものが「息が苦しいこと」と「鼻の穴が完全に閉じていること」を失格としていて、これは仕方のないこととは扱われていません。生まれつきの鼻の短さは変えられませんが、太らせないことと首を締めないこと(首輪ではなくハーネス)は毎日決められます。
「フレンチブルドッグの体長はどのくらいか」「ブリーダーの直販で迎えたい」「短命と聞くけれど本当か」。この記事に来られる方の検索語は、この3つに集まります。どれも数字で答えられるので、先に数字から書きます。この記事は、犬種の基準で決まっている背の高さと体重、日本の保険のデータで分かっている寿命とかかりやすい病気、そして迎えるときに親犬と子犬のどこを見るかを、確かめた資料にそって順に書きます。
先に結論を書きます。背の高さはオス27〜35センチ、メス24〜32センチ。体重はオス9〜14キロ、メス8〜13キロ(犬種の基準・2023年改訂)。平均寿命は11.1歳で、小型犬の13〜15歳より3〜4年短く、犬全体の14.1歳も下回ります(『家庭どうぶつ白書2025』・2023年度)。そして犬種の基準そのものが、「息が苦しいこと」と「鼻の穴が完全に閉じていること」を失格としています。つまりこの犬種でいちばん大事なのは、かわいさでも性格でもなく、息がちゃんとできる子を選び、そのあと太らせないことです。この記事では、体の数字、寿命、かかりやすい病気(ほかの犬種よりなりやすい病気の上から15)、呼吸の話、毎日やること、迎えるときに見る7つ、しつけと社会化、向いている家庭を順に書きます。
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子犬を見るフレンチブルドッグの体長・体重|犬種の基準の数字
「フレンチブルドッグ 体長」で調べて来られる方へ。犬の大きさは、体の長さではなく背の高さ(前足の地面から肩の上までの高さ)で決められています。決めているのは、世界の犬の団体(国際畜犬連盟・FCI)がつくった犬種の基準(犬種ごとの大きさや見た目の決まり。基準の番号101・2023年9月18日改訂)で、日本の団体の基準も同じ数字です。
| オス | メス | |
|---|---|---|
| 背の高さ(肩まで) | 27〜35センチ | 24〜32センチ |
| 体重 | 9〜14キロ | 8〜13キロ |
| 許される幅 | 背の高さは上下1センチまで。体重は、この犬種らしい体つきの子なら500グラムまで超えてよい | |
体の長さ(胴の長さ)については、基準は数字ではなく比べ方で書いています。肩の先からお尻の先までの長さが、背の高さよりわずかに長い。つまり、正方形より少し横長、が正しい形です。基準はこの犬種を「体の大きくたくましい犬の仲間(モロシアン)を小さくした犬」とし、「小さい体のわりに力強く、短く、ずんぐりして、体のどこもつり合いがとれている」と書いています。そして、「どこか1か所だけが大げさな形になっていてはいけない。そうなると、見た目にも動きにも、全体のバランスがくずれる」とも書かれています。この一文が、この犬種の話の中心です。
日本での人気は高く、日本で血統書を出している団体(ジャパンケネルクラブ)への新しい登録は、2024年(1〜12月)で10,129頭・犬種別7位でした。マルチーズ(10,495頭)とヨークシャー・テリア(8,444頭)のあいだです。数が多いということは、良い子も、そうでない子も、どちらもたくさん出ているということです。だから選び方の話が要ります。
当犬舎のお母さん犬が大きめな理由|お母さんと子犬の体のため
当犬舎では、フレンチ・ブルドッグでも、お母さん犬には体の小さすぎない、少し大きめの子を選んでいます。お母さんと子犬の、両方の体を守るためです。
お母さん犬の体が小さいと、お産がむずかしくなりやすく、帝王切開が必要になったり、お母さん自身の体に大きな負担がかかったりします。また、親の体が小さいほど子犬も小さく生まれやすく、とても小さく、体の弱い子も生まれやすくなります。そこで当犬舎では、お母さん犬は大きめの子を選び、お父さん犬との組み合わせも、体の大きさの差を考えて決めています。
これは人でも同じです。日本の約76万人の妊娠をまとめた国立成育医療研究センターの研究では、妊娠前にやせていたお母さんは、そうでないお母さんに比べて、赤ちゃんが小さく生まれる(2,500g未満)割合が約1.6倍、予定より早く生まれる割合が約1.2倍でした。そして、小さく生まれた赤ちゃんは、言葉の発達がゆっくりだったり、落ち着きにくかったりと、育っていくうえでのリスクが高いことが知られています(こども家庭科学研究 研究班の手引き)。お母さんの体が小さいこと、やせていることが、お母さんにも赤ちゃんにも負担になるのは、犬も人も変わりません。
そのぶん、当犬舎で生まれる子犬は、少し大きめに育つことがあります。正直にお伝えすると、「できるだけ小さいフレンチ・ブルドッグ」を一番の条件にしている方には、当犬舎は合わないかもしれません。当犬舎は、小ささよりも、お母さん犬と子犬が元気でいられることを大切にしています。
新しく載った子犬
寿命は11.1歳|小型犬より3〜4年短い
ここは隠さずに書きます。ペット保険のアニコム損害保険がまとめた『家庭どうぶつ白書2025』の犬種別の平均寿命(2023年度)で、フレンチ・ブルドッグは11.1歳(中型)です。犬全体の平均は14.1歳なので、3年短い。小型犬と並べると、差はもっとはっきりします。
| 犬種 | 平均寿命(2023年度) |
|---|---|
| トイ・プードル(小型) | 15.3歳 |
| カニーンヘン・ダックスフンド(小型) | 15.0歳 |
| ミニチュア・ダックスフンド(小型) | 14.7歳 |
| 柴(中型) | 14.7歳 |
| 犬全体 | 14.1歳 |
| シー・ズー(小型) | 14.0歳 |
| チワワ(小型) | 13.7歳 |
| マルチーズ(小型) | 13.5歳 |
| ペキニーズ(小型) | 13.2歳 |
| ウェルシュ・コーギー・ペンブローク(中型) | 12.3歳 |
| フレンチ・ブルドッグ(中型) | 11.1歳 |
| ゴールデン・レトリーバー(大型) | 10.7歳 |
同じ中型の柴が14.7歳、コーギーが12.3歳であることを見ると、「体が大きいから短い」では説明がつきません。短いのは体の大きさのせいではなく、次の章で並べる病気のためです。そして、その病気の多くは飼い主さまが日々やることで軽くできるものです。この数字を見て諦める必要はありませんが、知らずに迎えるのはおすすめしません。
かかりやすい病気|ほかの犬種よりなりやすい病気の上から15
『家庭どうぶつ白書2025』は、2023年度のフレンチ・ブルドッグ14,832頭(0〜12歳)について、どの病気にほかの犬種の何倍なりやすいかを出しています。「2倍」なら、ほかの犬種の約2倍なりやすいという意味です。この「何倍」は、年齢などの差もそろえて計算した数なので、「保険を使った割合」どうしを割り算した数とは同じになりません。上から15を並べます。「保険を使った割合」は、その病気で保険を使った犬の割合です。
| 順位 | 病名 | 保険を使った割合 この犬種/犬全体 | ほかの犬種と比べると | いちばん多い年齢 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 軟口蓋過長症(のどの奥のやわらかい部分が長すぎて、息の通り道をふさぐ) | 1.2%/0.1% | 約22倍 | 0歳 |
| 2 | 中耳炎 | 0.9%/0.1% | 約19倍 | 3歳・5歳 |
| 3 | 耳血腫(耳たぶの中に血がたまってふくらむ) | 0.9%/0.1% | 約11倍 | 7歳 |
| 4 | 熱中症 | 0.6%/0.1% | 約5.9倍 | 3歳 |
| 5 | アレルギー(くわしくは不明) | 1.9%/0.5% | 約4.2倍 | 0歳 |
| 6 | そのほかの呼吸の病気 | 1.9%/0.5% | 約4.1倍 | 0歳 |
| 7 | 目の表面の深い傷(潰瘍性角膜炎・浅い傷もふくむ) | 3.7%/1.0% | 約4.1倍 | 7歳 |
| 8 | 膿皮症(細菌で皮ふが赤くなったり、うみが出たりする) | 16.5%/5.0% | 約3.9倍 | 0歳 |
| 9 | 皮ふにできるできもの(組織球腫) | 0.5%/0.1% | 約3.8倍 | 1歳 |
| 10 | アトピー性皮膚炎 | 8.1%/2.4% | 約3.7倍 | 2歳 |
| 11 | アレルギー性皮膚炎 | 10.7%/3.4% | 約3.6倍 | 3歳 |
| 12 | ぶつけたり物が入ったりしてできる目の傷(外傷性角膜炎) | 1.4%/0.4% | 約3.4倍 | 6歳 |
| 13 | 指のあいだの皮ふ炎(趾間皮膚炎) | 4.6%/1.6% | 約3.1倍 | 1歳 |
| 14 | そのほかの目の表面の炎症(角膜炎) | 2.2%/0.8% | 約3.1倍 | 6歳 |
| 15 | 椎間板ヘルニア(背骨のあいだのクッションが飛び出す) | 3.8%/1.4% | 約2.9倍 | 3歳 |
この表は、4つのかたまりに分けて読んでください。①呼吸(1位・6位)②耳(2位・3位)③皮ふとアレルギー(5位・8位・10位・11位・13位)④目(7位・12位・14位)、そして単独で⑤熱中症(4位)と⑥背骨(15位)。皮ふの病気は、保険を使った割合そのものが大きく、膿皮症は16.5%、アレルギー性皮膚炎は10.7%、アトピー性皮膚炎は8.1%です。6頭に1頭が膿皮症で通院している計算になります。
いちばん多い年齢の列も見てください。軟口蓋過長症・アレルギー・そのほかの呼吸の病気・膿皮症は0歳がいちばん多いです。つまり、子犬のうちに出ます。「大きくなってから考えよう」ではなく、迎えた最初の1年が勝負だということです。逆に、この犬種がほかの犬種よりなりにくい病気もあります。歯周病・歯肉炎(この犬種1.0%/犬全体3.8%で、約4分の1)、パテラ(ひざのお皿がずれる病気・0.8%/1.7%で、約半分)、胆のうに泥のようなものがたまる胆泥症、咳、膀胱結石。小型犬で心配されるひざのお皿のずれは、この犬種では少ないほうです。
呼吸|犬種の基準が「息が苦しい犬」を失格にしています
短頭種(鼻が短い犬種)は、息の通り道がせまくなる病気になりやすく、これを「短頭種気道症候群(BOAS)」と呼びます。ここで知っておいてほしいのは、これが「この犬種なら仕方ないこと」として扱われていないということです。犬種の基準は、失格とする項目に次を挙げています。
- 息が苦しいこと(呼吸困難)
- 鼻の穴が完全に閉じていること
- 基準の範囲から外れた大きさと体重
- 耳が聞こえにくいこと(難聴)
- あごのねじれや横へのずれで、舌がいつも出てしまっているもの
- 体や行動に、はっきりした異常がある犬
同じ基準は、鼻についてこう書いています。「鼻の穴が斜めでも、鼻が上を向いていても、ふつうに鼻で息ができなければならない」。そして最後に、「体の働きにも健康にも問題がなく、この犬種らしい体つきの犬だけを親にするべきだ」とあります。毛色についても、全身が白い子は、まぶたのふちと鼻が黒ければ認められるものの「耳が聞こえにくくなる心配があるので、親にはしない」とはっきり書かれています。
では、どのくらいの犬が困っているのか。同じ世界の団体の、専門家の委員会が2020年にまとめた報告書は、「この呼吸の病気にかかっている鼻の短い犬の割合は、研究によって10%未満から50%までと幅がある。ただし、調べた数が少なく、統計の材料が足りない研究が多いので、慎重に扱う必要がある」としています。幅が広いのは、診断の決まりがまだ定まっていないからです。そのうえで同じ報告書は、この病気の犬にフレンチ・ブルドッグ、パグ、イングリッシュ・ブルドッグが多くふくまれていたと書いています。
ここからが、飼い主さまに関係のあるところです。同じ報告書は、2019年の研究を引いて、フレンチ・ブルドッグでは、鼻づら(マズル)の長さそのものは、この病気になるかどうかにはっきり関係していなかった一方、鼻の穴のせまさが息のしやすさに大きく関わり、首まわりの太さと体つき(太り具合)も、この病気になりやすくする原因だったとしています。つまり、生まれつきの鼻の短さは変えられませんが、太らせないことと、首を締めないことは、飼い主さまが毎日決められます。この2つが、この犬種の呼吸にいちばん効く手です。
受診の目安も書いておきます。寝ているときにいびきが大きくなった、少し歩いただけで「ガーガー」という音が続く、興奮すると舌の色が濃くなる、食べたあとに吐き戻すことが増えた、夏でなくても口を開けた呼吸が止まらない。どれか1つでも、動物病院で見てもらってください。軟口蓋過長症はいちばん多い年齢が0歳で、白書での1年間の診療費は平均140,151円・中央値(金額の順に並べたときの真ん中)126,021円と、決して小さくありません。
毎日やること|温度・体重・シワ・ハーネス・散歩の時間
前の章の表を、そのままやることに置きかえます。順番は、命に近いものからです。
| やること | なぜ(表のどこに効くか) |
|---|---|
| 夏は室温を保つ。留守番中もエアコンを切らない | 熱中症(ほかの犬種の約6倍)。獣医師が監修した解説では、鼻の短い犬は鼻が短く口の中もせまいため、口から水分を蒸発させて熱を逃がすのが苦手で、熱中症の危険が鼻の長い犬よりはるかに高い |
| 散歩は早朝か日が落ちてから。日中は行かない | 熱中症と、熱いアスファルトによる肉球のやけど |
| 体重を月1回、同じ体重計で測る | 呼吸(太り具合はこの呼吸の病気の原因の1つ)・背骨(椎間板ヘルニア 約3倍)・関節。基準の上限はオス14キロ、メス13キロ |
| 首輪ではなくハーネスで歩く | 呼吸(首まわりの太さは原因の1つ)と目。2025年の研究では、鼻の短い犬は首輪をつけてじっとしているだけでも目の中の圧力(眼圧)が上がり、運動中は首輪だとすべての犬で上がったが、ハーネスでは上がらなかった |
| 顔のシワと指のあいだを毎日ふく | 膿皮症(16.5%)・指のあいだの皮ふ炎(4.6%)。ぬれたまま閉じると同じことになるので、ふいたあと乾かすところまで |
| 目を毎日見る。白いにごり・涙・まばたきが増えたら受診 | 目の表面の深い傷(約4倍)・ぶつけてできる目の傷(約3倍)。目が前に出ているぶん、ぶつけやすく乾きやすい |
| 耳のにおいと頭のふり方を見る | 中耳炎(約19倍)・耳血腫(約11倍)。ふり続けると耳の中で血がたまります |
| 高いところから飛び降りさせない | 椎間板ヘルニア(約3倍・いちばん多いのは3歳)。ソファの前にスロープを置く |
| かゆみが出た日を書き留める | アトピー性皮膚炎・アレルギー性皮膚炎(どちらも約4倍)。季節と場所の記録が、受診のときの材料になります |
熱中症は、この犬種では「夏の注意点」ではなく「起きるもの」として備えてください。獣医師が監修した解説にある初めのサインは、激しいパンティング(口を開けた浅く速い呼吸)・たくさんのよだれ・足元のふらつきです。応急手当ては、体に冷たい水をかける、ぬれたタオルでおおう、タオルを巻いた保冷剤を首(太い血管が通る、頚動脈のあたり)・内もも・わきの下に当てる。そのうえで、すぐに動物病院へ向かってください。
迎えるときに見る7つ|親犬と子犬で確かめること
「フレンチブルドッグ ブリーダー 直販」で調べて来られる方へ。ブリーダーから直接迎える良さは、価格でも手続きでもなく、親犬を見られることと、その子が生まれてからの様子を聞けることです。この犬種では、それが寿命と医療費に直接つながります。見学のときに確かめる7つを挙げます。
| 見るところ | 確かめ方 |
|---|---|
| ①親犬の呼吸 | 静かにしているときの呼吸の音。少し動いたあと、どのくらいで落ち着くか。犬種の基準は「息が苦しいこと」を失格としています |
| ②親犬の鼻の穴 | 正面から見て、穴が開いているか。基準は「鼻の穴が完全に閉じていること」を失格とし、「ふつうに鼻で息ができなければならない」と書いています |
| ③親犬の体つき | 背の高さと体重が基準の範囲か(オス27〜35センチ・9〜14キロ/メス24〜32センチ・8〜13キロ)。太らせて大きく見せていないか |
| ④子犬の呼吸と鼻 | 親と同じところ。遊んだあとに息が戻るまでの時間。いびきがあるか |
| ⑤皮ふとシワ | 顔のシワの中、指のあいだ、おなか、しっぽの付け根。赤み・におい・べたつきが無いか |
| ⑥目 | 白いにごり、涙、まばたきの回数。左右で差が無いか |
| ⑦体重と測った日 | 「今日で何グラム」をセットで。生後2か月と生後4か月の同じ体重は、意味が違います |
日本では動物愛護管理法という法律で、生後56日を過ぎるまで子犬を売ることができず、売るときはその子を直接見せて、向かい合って説明することが決まっています。つまり、見ないで決めることはできません。フローエンスはブリーダー直販で、親犬を見たうえで子犬を迎えていただけます。上の7つは、遠慮せずに聞いてください。答えられることは全部お答えします。それぞれの子の様子と価格はフレンチ・ブルドッグの子犬のページに載せています(この犬種はいつもいるわけではないので、いないときはご相談ください)。お迎えのあとも、しつけのご相談を365日お受けしています。
しつけと社会化|頑固ではなく「集中が続かない」
犬種の基準はこの犬種の性格を、人なつこく、活発で遊び好き、独り占めしたがるところがあり、勘がよい、人のそばで暮らすための犬、と書いています。「頑固」とはどこにも書かれていません。うまくいかないときに起きているのは、たいてい次の2つです。1つは集中が続かないこと。1回の練習を1〜2分で切り上げ、1日に何回かに分けると進みます。もう1つは独り占めしたがる気持ちです。おもちゃや食べ物を持っているときに近づかれると守る子がいるので、子犬のうちから「近づくと良いことが起きる」を作っておいてください(器に手を入れて取り上げるのは逆です)。
この犬種で、しつけより先に決めておくことが1つあります。興奮させすぎないことです。呼吸に負担がかかる体なので、来客や散歩で息が上がりきるまで盛り上げる遊び方は向いていません。玄関で飛びつく、引っぱって歩く、追いかけっこで止まらない——どれも、ほかの犬種なら「行儀の問題」ですが、この犬種では呼吸の問題になります。落ち着きを教えることが、そのまま体を守ることになります。社会化(人や物、ほかの犬に少しずつ慣れること)の進め方は社会化トレーニングの記事に、間に合わなかったときの立て直しは社会化不足の記事にまとめています。
向いている家庭・向いていない家庭
| 向いている | 向いていない |
|---|---|
| 夏のあいだ、留守番中もエアコンを切らずにいられる | 日中の在宅が無く、夏に冷房を止める時間がある |
| 毎日、顔と指のあいだをふく時間がある | 手入れは週末にまとめてやりたい |
| 散歩は早朝と夜で構わない | 日中に一緒に出かけるのが目的 |
| 通院と医療費をはじめから考えに入れている | 医療費は「何かあったとき」だけと考えている |
| 激しい運動をさせない前提で迎えられる | 走ったり泳いだりを一緒にしたい |
| いびきや呼吸の音と暮らせる | 寝室を静かに保ちたい |
右の列に当てはまる項目が多いなら、無理に選ばないでください。この犬種は、家の中で人のそばにいることがいちばん向いている犬です。いつも人が家にいて、暑い時間は出かけず、毎日少しずつ手をかけられる暮らしなら、これ以上ないほど合います。逆に、外で一緒に走りたい、手入れは少しで済ませたい、というご希望なら、ほかの犬種のほうがその子も幸せです。どの犬種が合うかを迷っていらっしゃるなら、ワンちゃんの選び方の記事も参考にしてください。
最後にもう一度だけ書きます。平均寿命11.1歳という数字は、この犬種の運命ではありません。息ができる子を選ぶこと、太らせないこと、夏に室温を保つこと、首を締めないこと、皮ふと目を毎日見ること。ここに書いた病気の表は、そのまま「やることの表」に置きかえられます。迷ったら、専門トレーナーのトレーナーダイヤルにご相談ください。
フレンチブルドッグを検討されている方はこちらも必ずお読みください↓
犬の飼い方|初心者が迎える前に知ること・手続き・最初の1週間
よくある質問
フレンチブルドッグの体長・体重はどのくらいですか?
犬の大きさは、体の長さではなく背の高さ(前足の地面から肩の上までの高さ)で決められています。世界の犬の団体(FCI)の犬種の基準(基準の番号101・2023年9月18日改訂)と、日本の団体の基準は同じ数字で、背の高さはオス27〜35センチ、メス24〜32センチ、体重はオス9〜14キロ、メス8〜13キロです。背の高さは上下1センチまで外れてよく、体重はこの犬種らしい体つきの子なら500グラムまで超えてよい、とされています。胴の長さは数字ではなく比べ方で書かれていて、肩の先からお尻の先までの長さが背の高さよりわずかに長い、つまり正方形より少し横長が正しい形です。基準は「どこか1か所だけが大げさな形になっていてはいけない」とも書いています。基準の上限を超えて大きい・重い子は、基準の側から見れば失格です。なお当犬舎では、お母さんと子犬の体を守るために、お母さん犬には体の小さすぎない、少し大きめの子を選んでいます。
フレンチブルドッグの寿命は何歳ですか?短命ですか?
ペット保険のアニコム損害保険がまとめた『家庭どうぶつ白書2025』の犬種別の平均寿命(2023年度)で、フレンチ・ブルドッグは11.1歳(中型)です。犬全体の平均は14.1歳なので3年短く、トイ・プードル15.3歳、ミニチュア・ダックスフンド14.7歳、シー・ズー14.0歳、チワワ13.7歳といった小型犬とは3〜4年の差があります。ただし、同じ中型の柴は14.7歳、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは12.3歳なので、「体が大きいから短い」では説明がつきません。短いのは体の大きさのせいではなく、この犬種がなりやすい病気(呼吸・耳・皮ふ・目・熱中症・椎間板ヘルニア)のためです。そしてその多くは、室温の管理、体重の管理、首輪ではなくハーネス、毎日のシワと指のあいだの手入れで軽くできます。
フレンチブルドッグがかかりやすい病気は何ですか?
『家庭どうぶつ白書2025』が2023年度の14,832頭(0〜12歳)で出した、ほかの犬種よりなりやすい病気の上位は、1位 軟口蓋過長症(のどの奥が長すぎる病気。保険を使った割合1.2%/犬全体0.1%、なりやすさはほかの犬種の約22倍)、2位 中耳炎(0.9%/0.1%・約19倍)、3位 耳血腫(0.9%/0.1%・約11倍)、4位 熱中症(0.6%/0.1%・約6倍)、5位 アレルギー(1.9%/0.5%・約4倍)、7位 目の表面の深い傷(3.7%/1.0%・約4倍)、8位 膿皮症(16.5%/5.0%・約4倍)、10位 アトピー性皮膚炎(8.1%/2.4%・約4倍)、11位 アレルギー性皮膚炎(10.7%/3.4%・約4倍)、15位 椎間板ヘルニア(3.8%/1.4%・約3倍)です。呼吸・耳・皮ふ・目の4つのかたまりに分けて読んでください。軟口蓋過長症・アレルギー・膿皮症はいちばん多い年齢が0歳、つまり子犬のうちに出ます。逆に歯周病(ほかの犬種の約4分の1)とパテラ(ひざのお皿がずれる病気・約半分)は、この犬種では少ないほうです。
短頭種の呼吸の問題は、この犬種では仕方がないのですか?
仕方のないこととは扱われていません。犬種の基準は、失格とする項目に「息が苦しいこと」と「鼻の穴が完全に閉じていること」を挙げています。鼻についても「鼻の穴が斜めでも、鼻が上を向いていても、ふつうに鼻で息ができなければならない」と書き、最後には「体の働きにも健康にも問題がなく、この犬種らしい体つきの犬だけを親にするべきだ」とあります。基準をつくっている世界の団体の、専門家の委員会が2020年にまとめた報告書は、鼻の短い犬の呼吸の病気(短頭種気道症候群・BOAS)にかかっている犬の割合について「研究によって10%未満から50%までと幅があるが、調べた数が少なく統計の材料も足りないので、慎重に扱う必要がある」としたうえで、この病気の犬にフレンチ・ブルドッグ、パグ、イングリッシュ・ブルドッグが多くふくまれていたと書いています。同じ報告書は、フレンチ・ブルドッグでは鼻づらの長さそのものより、鼻の穴のせまさ、首まわりの太さ、体つき(太り具合)が関わると書いています。
フレンチブルドッグを飼うとき、毎日やることは何ですか?
命に近い順に9つです。①夏は室温を保ち、留守番中もエアコンを切らない(熱中症はほかの犬種の約6倍。鼻の短い犬は鼻が短く口の中もせまいため、口から水分を蒸発させて熱を逃がすのが苦手です)②散歩は早朝か日が落ちてから。日中は行かない(熱と、アスファルトによる肉球のやけど)③体重を月1回、同じ体重計で測る(太り具合は呼吸の病気の原因の1つ。基準の上限はオス14キロ、メス13キロ)④首輪ではなくハーネスで歩く(2025年の研究では、鼻の短い犬は首輪をつけてじっとしているだけでも目の中の圧力が上がり、運動中は首輪だとすべての犬で上がったが、ハーネスでは上がらなかった)⑤顔のシワと指のあいだを毎日ふいて乾かす(膿皮症16.5%・指のあいだの皮ふ炎4.6%)⑥目を毎日見る(目の表面の傷は約4倍・ぶつけてできる目の傷は約3倍)⑦耳のにおいと頭のふり方を見る(中耳炎は約19倍・耳血腫は約11倍)⑧高いところから飛び降りさせない(椎間板ヘルニアは約3倍・いちばん多いのは3歳)⑨かゆみが出た日を書き留める。
熱中症のサインと、すぐやることを教えてください。
獣医師が監修した解説にある初めのサインは、激しいパンティング(口を開けた浅く速い呼吸)・たくさんのよだれ・足元のふらつきです。そのあと、吐く、下痢、舌や口の中が真っ青になる(チアノーゼ)、重いときはけいれんや意識がなくなる、と進みます。応急手当ては、体に冷たい水をかける、ぬれたタオルでおおう、タオルを巻いた保冷剤を首(頚動脈のあたり)・内もも・わきの下に当てる。意識があって飲めるなら水を。そのうえで、必ずすぐ動物病院へ向かってください。この犬種では熱中症はほかの犬種の約6倍(保険を使った割合0.6%/犬全体0.1%)で、いちばん多い年齢は3歳です。「夏の注意点」ではなく「起きるもの」として備えてください。車に残さないこと、夏の日中に外へ出ないことが、いちばん効く予防です。
ブリーダーから迎えるとき、何を見ればいいですか?
7つです。①親犬の呼吸(静かにしているときの音、少し動いたあとどのくらいで落ち着くか)②親犬の鼻の穴(正面から見て開いているか)③親犬の体つき(背の高さと体重が基準の範囲か。太らせて大きく見せていないか)④子犬の呼吸と鼻(遊んだあとに息が戻るまでの時間、いびきがあるか)⑤皮ふとシワ(顔のシワの中、指のあいだ、おなか、しっぽの付け根に赤み・におい・べたつきが無いか)⑥目(白いにごり、涙、まばたきの回数、左右の差)⑦体重と測った日(「今日で何グラム」をセットで。生後2か月と生後4か月の同じ体重は意味が違います)。日本では動物愛護管理法という法律で、生後56日を過ぎるまで子犬を売ることができず、売るときはその子を直接見せて、向かい合って説明することが決まっています。つまり、見ないで決めることはできません。ここに挙げた7つは、遠慮せずに聞いてください。
フレンチブルドッグのしつけは難しいですか?
犬種の基準はこの犬種の性格を、人なつこく、活発で遊び好き、独り占めしたがるところがあり、勘がよい、人のそばで暮らすための犬、と書いていて、「頑固」とはどこにも書かれていません。うまくいかないときに起きているのは、たいてい2つです。1つは集中が続かないこと。1回の練習を1〜2分で切り上げ、1日に何回かに分けると進みます。もう1つは独り占めしたがる気持ちで、おもちゃや食べ物を持っているときに近づかれると守る子がいるので、子犬のうちから「人が近づくと良いことが起きる」を作っておいてください(器に手を入れて取り上げるのは逆効果です)。そしてこの犬種では、しつけより先に決めることが1つあります。興奮させすぎないことです。玄関で飛びつく、引っぱって歩く、追いかけっこで止まらない。ほかの犬種なら行儀の問題ですが、この犬種では呼吸の問題になります。落ち着きを教えることが、そのまま体を守ることになります。
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まとめ
フレンチブルドッグの背の高さはオス27〜35センチ、メス24〜32センチ、体重はオス9〜14キロ、メス8〜13キロ(犬種の基準・2023年改訂)。胴は背の高さよりわずかに長い、少し横長が正しい形です。平均寿命は11.1歳で、犬全体の14.1歳より3年短く、小型犬とは3〜4年の差があります。ただし同じ中型の柴は14.7歳なので、体の大きさでは説明がつきません。『家庭どうぶつ白書2025』でほかの犬種よりなりやすいのは、軟口蓋過長症(約22倍)・中耳炎(約19倍)・耳血腫(約11倍)・熱中症(約6倍)・目の表面の深い傷(約4倍)・膿皮症(保険を使った割合16.5%)・アレルギー性皮膚炎(10.7%)・アトピー性皮膚炎(8.1%)・椎間板ヘルニア(約3倍)。軟口蓋過長症とアレルギーと膿皮症は、いちばん多い年齢が0歳=子犬のうちに出ます。犬種の基準そのものが「息が苦しいこと」と「鼻の穴が完全に閉じていること」を失格としていて、「ふつうに鼻で息ができなければならない」と書いています。仕方のないこととは扱われていません。基準をつくっている団体の2020年の報告書では、フレンチ・ブルドッグは鼻づらの長さそのものより、鼻の穴のせまさ・首まわりの太さ・体つきが関わります。つまり、太らせないことと首を締めないことは飼い主さまが毎日決められます。やることは、夏の室温、早朝と夜の散歩、月1回の体重、ハーネス、顔のシワと指のあいだを毎日ふいて乾かす、目と耳を毎日見る、高いところから飛び降りさせない。迎えるときは、親犬の呼吸・鼻の穴・体つき、子犬の呼吸と鼻、皮ふとシワ、目、体重と測った日の7つを確かめてください。11.1歳という数字は、この犬種の運命ではありません。
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