- 子犬販売ならブリーダー直販のフローエンス
- わんちゃんコラム
- 犬の育て方
- 犬のご飯はケージの中であげる?それとも外?ドッグトレーナーが解説
犬のご飯はケージの中であげる?それとも外?ドッグトレーナーが解説
公開日:2024年9月6日(金) 更新日:2026年10月6日(火) 犬の育て方
この記事の要点
ご飯はケージの中でも外でもかまいません。大事なのは場所を1か所に固定しないことです。ケージの中には寝床・トイレ・水を置き、トイレと寝床は反対の端へ。器は食べるときだけ出し、20〜30分たったら下げます。
子犬を迎えたばかりのころは、トイレと、噛んでいいものといけないものを覚えるまで、サークルやケージで過ごしてもらうご家庭が多いと思います。そこで必ず出てくるのが「ご飯はケージの中であげるのか、外であげるのか」という迷いです。
先に結論を書きます。どちらでもかまいません。大事なのは、場所を1か所に固定してしまわないことです。この記事では、その理由と、あわせてよくご質問いただく「ケージの中に何を置くか」「ケージをどこに置くか」まで書きます。
いま子犬1136頭がご家族を募集中です
子犬を見るご飯はケージの中でも外でも、どちらでもかまいません
中であげたから、外であげたから、という理由で何かが悪くなることはありません。ご家庭のやりやすい形で決めていただいて大丈夫です。
「食べるときに散らかす子だから、片づけやすいケージの中で」「水と器の定位置が外にあるから、外で」。どちらの決め方でも問題ありません。
ただし「ここでしか食べない」を作らないでください
気をつけていただきたいのは、毎回まったく同じ場所であげ続けると、「ご飯はここで食べるもの」と覚えてしまう子がいることです。とくに、もともと食べることへの欲が控えめな子や、こわがりな子に多く見られます。
これが困るのは、いつもと違う場所に行ったときです。
- 旅行やペットホテル……環境が変わると食欲が落ちる子がいます。落ち着いて食べようという気持ちになったときに、いつもの場所が無いと、そのまま食べずに過ごしてしまいます
- 動物病院での入院……ケージの中で過ごすことになります。ケージで食べた経験が無いと、ここでも食べません
- 災害で避難したとき……この記事の最後に書きます。ここがいちばん効いてきます
ですから、ケージの中で食べる日と、外で食べる日の両方を作っておくのがおすすめです。決まりを作らず、どちらでも食べられる状態にしておくということです。
新しく載った子犬
ケージの中に置くものと、置かないもの
ご飯の場所と一緒によくご質問いただくのが、ケージの中身です。迷ったら、次の形にしてください。
| 置くもの | どうするか |
|---|---|
| 寝床(ベッドかクレート) | 片方の端に。体がすっぽり入って、向きを変えられる大きさ |
| トイレ | 寝床とは反対の端に。奥まった側のほうが落ち着いて用を足せます |
| 水 | いつでも飲めるように。器はひっくり返されるので、給水ボトルか、重い器を |
| ご飯の器 | 食べるときだけ。置きっぱなしにしない(理由は後ろの章で) |
逆に、留守番のあいだに置きっぱなしにしないほうがよいものもあります。飲み込めてしまう大きさのおもちゃ、ほつれてきた布のおもちゃ、噛みちぎれる毛布やタオルです。見ていられるときは問題なくても、誰も見ていない時間に飲み込むと、開腹が必要になることがあります。
ケージの中にクレートを入れてもいいですか
入れて大丈夫です。というより、サークルを広めに用意して、その中にクレートを寝床として置く形は扱いやすい組み方です。クレートは屋根と壁があるので、犬が落ち着きやすく、そのまま持ち運べます。
言葉が紛らわしいので、ここで整理しておきます。
| 呼び方 | 形 | 主な使いみち |
|---|---|---|
| サークル | 柵で囲うだけ。屋根が無いものが多い | 過ごす場所。トイレと寝床をまとめて入れる |
| ケージ | 四方と屋根が囲われている | 過ごす場所。登る子・飛び出す子にも使える |
| クレート | 持ち運べる箱型。扉つき | 寝床、移動、動物病院、避難のとき |
クレートに慣らす手順はクレートトレーニングの記事に分けて書いています。
ケージをどこに置くかで、落ち着き方が変わります
置き場所は、あとから変えづらいので先に決めておきたいところです。ここは好みの話に見えて、防災の面でも決まりごとがあります。
環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」には、「室内飼養でペットの飼育ケージを置く場所を決める際には、固定した家具のそばに配置したり、重量のある物がサークル内に落ちてこないような配慮をする」と書かれています。住まいの防災対策としては「家具や飼育ケージの固定、転倒防止、落下防止」も挙げられています。
これを踏まえると、置き場所は次のように選べます。
| 選ぶなら | 避けたいのは |
|---|---|
| 壁ぎわで、固定されている家具のそば | 倒れてくる棚・上から物が落ちてくる場所 |
| 家族の気配が伝わるリビングの端 | 人が行き来する動線のど真ん中 |
| 1日を通して直射日光が当たらない場所 | 窓ぎわ。夏は室温より高くなります |
| 空気の流れがある場所 | エアコンの風が直接あたる場所 |
| 玄関やインターホンから見通せない位置 | 玄関の正面。来客のたびに吠える練習になります |
「静かな部屋にぽつんと置く」は、落ち着きそうに見えて逆になることがあります。ひとりにされていると感じて鳴く子がいるためです。家族が見える場所で、通り道からは少し外す。これが両立しやすい形です。
置き場所を途中で変えてもいいですか
変えて大丈夫です。ただし動かした直後は、トイレを外しやすくなります。犬は場所と結びつけて覚えているためです。
移すときは、ケージの中の配置(寝床とトイレの位置関係)をそのままにして、ケージごと動かしてください。中身まで入れ替えると、覚え直しになります。
トイレとご飯は、離して置いてください
ケージの中でご飯をあげるなら、ここだけは守っていただきたいところです。トイレのすぐ隣で食べさせない。寝床とトイレを反対の端に置き、ご飯の器は寝床の側に出す、という形にしてください。
寝る場所とトイレが近いと、どちらもうまくいかなくなりやすいものです。トイレの上で寝てしまう子も出ますし、逆に、寝床のそばで用を足すのを嫌がって我慢してしまう子も出ます。
環境省のガイドラインも、避難所でのペットの飼養に必要なこととして「決められた場所で排泄ができること」を挙げています。いずれ必要になるものなので、置き方の段階でやりやすくしておくほうが早いです。
ご飯の時間と、残したときの片づけ方
ケージの外だと、残したらすぐ片づける方が多いのですが、ケージの中に置いた器は「お腹が空いたら食べるだろう」とそのままにされがちです。
これを続けると、自分の場所にずっと器がある状態になり、「あとで食べればいい」と覚えてしまうことがあります。もともと食べることへの欲が控えめな子に多く、いつまでもだらだらと食べる形になっていきます。
ですので、出してから20〜30分たったら、残っていても下げてください。次のご飯まで待ちます。おやつをあいだに足してしまうと、そちらが主食になってご飯が減るので、そこも一緒に見直してください。
この片づけ方を当てはめてはいけない子がいます
上の話は「体重に問題が無く、量としては足りている子」の話です。次に当てはまる場合は、下げずに動物病院へご相談ください。
- 子犬、とくに体の小さい子……犬の低血糖症は幼齢期に起こることが多く、体が小さいと一度に食べられる量が多くないため、食事の間隔があくと低血糖になりやすいとされています。進行するとけいれんや昏睡に至ることがあり、一刻も早い対応が必要とされています。とりわけ超小型犬は起こりやすいとのことです
- やせていると言われている子……先に体重の相談をしてください
- 元気が無い、吐いている、下痢をしている……食べない理由が好みではありません
食べない理由の切り分けは元気はあるのにご飯を食べないときの記事に書いています。
ケージを嫌がる子は、ご飯を使って慣らします
ハウスに入るのを嫌がる、入れると出して出してと吠える。こういう場合、たいていはハウスに良いイメージが無いことが理由です。
いちばん多いのが、いたずらをしたときに入れる場所になっているケースです。悪いことをしたら閉じ込められる、出してほしいのに出してもらえない。そう覚えた場所には、自分から入りません。
そこでご飯の出番です。ハウスに入ったらご飯が出てくるという形を毎日くり返すと、「ここに入ると良いことがある」に置き換わっていきます。扉は最初から閉めず、食べ終わって自分から出てくるのを待ってください。
ハウスが自分の場所になると、休みたいときは自分から入るようになります。留守番のときの過ごし方も変わります。ケージを噛んでしまう場合も、多くは同じところに原因があります。
この習慣は、災害のときに効いてきます
最後に、いちばんお伝えしたいことを書きます。ケージやクレートの中でご飯を食べられることは、しつけの話にとどまりません。
環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」は、避難所でのペットの飼養に必要なこととして「人や他の動物を怖がったり、むやみに吠えたりしないこと、ケージやキャリーバックに慣れていること、決められた場所で排泄ができること」を挙げています。災害に備えたしつけの例にも、「ケージ等の中に入ることを嫌がらないように、日頃から慣らしておく」が入っています。
ひとつ、思い込みやすいところがあるので書いておきます。同じガイドラインは、同行避難について「避難所等において飼い主がペットを同室で飼養管理することを意味するものではない」と書いています。一方で、避難所でペットを飼養管理する同伴避難についても「ペットの飼養環境は避難所等によって異なることに留意が必要」とされています。
つまり、一緒の部屋で過ごせるかどうかは、避難所によって違います。「必ず別のエリアに預けることになる」とも、「一緒にいられる」とも決まっていません。お住まいの自治体が、ペット連れの避難をどう受け入れる決まりにしているかを、落ち着いているうちに一度ご確認ください。
どちらの決まりであっても、扉のついたクレートの中で、ご飯を食べて眠れる状態にしてあれば困りません。毎日のご飯の置き場所を少し変えておくだけで、その備えになります。
よくある質問
犬のご飯はケージの中と外、どちらであげるのがいいですか?
どちらでもかまいません。中であげたから、外であげたからという理由で何かが悪くなることはありません。ただし毎回まったく同じ場所であげ続けると、「ご飯はここで食べるもの」と覚えてしまう子がいます。旅行先や動物病院で食べられなくなるので、中で食べる日と外で食べる日の両方を作っておいてください。
ケージの中には何を置けばいいですか?
寝床(ベッドかクレート)、トイレ、水の3つを置き、ご飯の器は食べるときだけ出します。寝床とトイレは反対の端に離してください。水の器はひっくり返されるので、給水ボトルか重い器がおすすめです。留守番のあいだは、飲み込める大きさのおもちゃ、ほつれた布のおもちゃ、噛みちぎれる毛布やタオルを置いたままにしないでください。
ケージはどこに置くのがいいですか?
環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」には、室内でケージを置く場所を決めるときは、固定した家具のそばに配置したり、重量のある物がサークル内に落ちてこないような配慮をする、と書かれています。そのうえで、家族の気配が伝わるリビングの端で、人の通り道からは少し外し、直射日光とエアコンの風が直接あたらない場所を選んでください。玄関の正面は、来客のたびに吠える練習になるので避けます。
サークル・ケージ・クレートは何が違いますか?
サークルは柵で囲うだけで屋根が無いもの、ケージは四方と屋根が囲われているもの、クレートは持ち運べる扉つきの箱型です。サークルやケージは過ごす場所、クレートは寝床と移動に使います。サークルを広めに用意して、その中にクレートを寝床として置く形は扱いやすい組み方です。クレートは動物病院へ行くときや、避難するときにもそのまま使えます。
ご飯を残したとき、器は下げたほうがいいですか?
体重に問題が無く、量としては足りている子であれば、出してから20〜30分たったら残っていても下げてください。置きっぱなしにすると「あとで食べればいい」と覚えてしまいます。ただし子犬、とくに体の小さい子は別です。犬の低血糖症は幼齢期に起こることが多く、食事の間隔があくと低血糖になりやすく、進行するとけいれんや昏睡に至ることがあります。やせていると言われている子や、元気が無い子も含めて、まず動物病院にご相談ください。
ケージに入るのを嫌がります。どうすればいいですか?
ハウスに良いイメージが無いことがほとんどです。いたずらをしたときに入れる場所になっていないか、出してほしいのに出してもらえない場所になっていないかを見直してください。そのうえで、ハウスに入ったらご飯が出てくる形を毎日くり返します。扉は最初から閉めず、食べ終わって自分から出てくるのを待ってください。
トイレとご飯の場所は離したほうがいいですか?
離してください。寝床とトイレをサークルの反対の端に置き、ご飯の器は寝床の側に出します。寝る場所とトイレが近いと、トイレの上で寝てしまったり、逆に寝床のそばで用を足すのを嫌がって我慢してしまったりする子が出ます。
あわせて読みたい記事
まとめ
ご飯はケージの中でも外でもかまいません。大事なのは、毎回まったく同じ場所に固定してしまわないことです。「ここでしか食べない」を作ると、旅行先や動物病院、避難先で食べられなくなります。ケージの中には寝床・トイレ・水を置き、トイレと寝床は反対の端へ離してください。置き場所は、固定した家具のそばで、重い物が落ちてこないところを選びます。器は食べるときだけ出し、20〜30分で下げます。ただし子犬、とくに体の小さい子は食事の間隔があくと低血糖になりやすいので、食べない日が続くときは下げずに動物病院へご相談ください。



























