飼う前に知っておくべきこと
犬のいる暮らしは大変なこともありますが毎日が充実し、かけがえのないパートナーです。家族の一員として10数年共に暮らしていく唯一無二の存在といえるでしょう。しかし、一目惚れや憧れでだけで犬を飼うと後悔してしまう可能性もあります。今回は犬を迎え入れる心構えを包み隠さず紹介しますので、是非参考にしてください。
犬の生活費用
まず初めに、犬を飼う為には様々な費用が発生することを忘れてはいけません。記載した金額は飼育環境や方針などで異なるため、多少の前後はするものの目安として参考にして頂ければと思います。
生活に必要なもの
・ドックフード 3,000円
・ハウス、ケージ 10,000円
・食器類 3,000円
・トイレ 2,000円
外に出るためのもの
・ワクチン 毎年3,000~10,000円
・狂犬病ワクチン 毎年4,000円
・リード、首輪 3,000円
飼う際に必要なもの
・犬の登録届け出(鑑札付与)3,000円
迎え入れる際の費用だけでなく、生涯かかる費用も頭に入れておきましょう。生き物ですから時には体調を崩してしまうことや病気にかかることもあるため、病院に通う事も少なくありません。
トレーニングの必要性
犬は飼っているだけでは賢くなりません。また、幼い時期は人間の赤ちゃんと同じでやりたい放題です。それが可愛いと思う反面、一緒に生活を共にすると頭を抱えてしまう飼い主さんも少なくありません。成犬になってからのしつけは難しく、子犬の時期に最低限のしつけはマスターさせておくことが理想です。
トレーニングは覚えるまで根気が必要となり、時間も要します。怠ってしまうと様々な問題行動がでてしまうので注意が必要です。
子犬のうちに覚えさせておきたいトレーニング
・お座り
・待て
・トイレ
・噛み癖
・吠え
・呼びもどし
上記の問題は数多くの飼い主さんが実際に悩まれているケースです。
トレーニングは愛犬と飼い主さんとの絆が重要となります。しかし、上手くいかないことも多いと思います。そんな時は悩まず、プロのトレーナーに相談しましょう。
毎日の散歩時間
犬の体力は想像以上にあり、毎日の運動がとても大切で犬種や飼育環境にもよりますが、犬の散歩時間は小型犬であっても30分以上と言われています。また、中・大型犬の場合では1時間以上の運動が必要だとされています。体格差や個体差にもよりますが、飼う際には散歩時間を確保出来るのかも考える必要があるでしょう。
しかし、上記の散歩時間は理想であり、様々な事情によって時間の確保ができないこともあると思います。その場合には、お庭で遊ばせたり家の中で一緒に遊ぶなどして運動時間を作ってあげてください。
犬は運動不足になってしまうと、ストレスを感じ問題行動を起こす場合があります。 散歩だけでは運動不足になってしまうので休日やお時間のある時に公園やドッグランなどで思いっきり走らせてあげるといいでしょう。
犬を飼うとできなくなること
実際に生活を共にしなければ分からないことも多々あると思います。こんなはずじゃなかったと後悔しないために、今回は5つの飼うと出来なくなることをまとめました。犬との生活は今まで出来ていたことも難しくなることが多く、生活スタイルを犬側に寄せる努力もしなければなりません。しかし、飼い主さんが我慢するのは幸せではないため、参考にして頂ければと思います。
気軽に旅行
今までは行きたい場所に好きなだけ滞在することができた旅行も、気軽に行くことは難しくなってしまいます。犬の性格にもよりますが、飼い主さんと離れるだけで暴れてしまう「分離不安症」を発症してしまう犬や飼い主さん以外の人や犬が苦手で吠えてしまう場合はペットホテルから拒否されてしまうこともあります。
分離不安症について詳しく知りたい方はこちら↓
飼い主が見えなくなると吠え続けるのはなぜ?分離不安症について知っておこう
長時間の外出
犬とのコミュニケーション不足はストレスの原因になることもあり、極力一人でのお留守番の時間を減らす努力が必要です。お留守番をハウス内でさせる場合は尚更、狭い空間での長時間のお留守番はストレスに繋がります。散歩やご飯の時間もあるため出来るだけ早く帰宅するように心掛けましょう。
自由に使えるお金が減る
犬を飼うには生涯を通して様々なお金がかかります。そのため、今まで自由に使えたお金も犬に充てることとなるでしょう。犬は毎日元気に過ごしているイメージですが、大きな病気を患うこともあります。万が一、犬が病気をした際にかかる費用は想像以上に高額です。そのため、ペット保険や貯金を考えておきましょう。愛犬を病気から守るのも飼い主さんの責任です。
ペット保険を検討する際はどのような症状や手術に適応されるのか必ず確認しましょう。
エアコンの節電
室内飼いの場合、温度を一定にしてあげることが理想です。暑さや寒さに弱い犬に飼育環境を整えてあげるためには、エアコン等の節電は難しくなります。現在、電気代が高騰していますが、一日中エアコンをつけて生活をする時期もあることを知っておきましょう。
寒さ対策でペット用のホットカーペットなど様々な商品がありますが、噛み癖のある犬はコードを噛んで感電するリスクもあるので、一人でお留守番させる時は使用してはいけません。
暑さ対策も同様にクールマットなども噛んで中のジェルや綿を誤飲してしまったら大変なことになります。そのため、噛み癖を辞めさせるトレーニングは必須となるのでしょう。
時間の自由が限られる
趣味や勉強に充てていた自由時間が上記の説明通り犬のいる生活では限られてしまいます。仕事の都合で帰りが遅くなってしまう方や仕事帰終わりのプライベート時間でお出かけが好きな方、朝が苦手で二度寝したい方など飼い主さんを持っている犬がいるとなると、時間の使い方を見直さなければなりません。
万が一のためのアレルギー検査
どんなに犬が好きでも体質で犬アレルギーを持っていては飼う事ができません。犬に触れると鼻水が出てしまったり、目が痒くなった経験がある方は飼う前に一度検査をすることをオススメします。
アレルギー反応は自分で気が付かない低度のケースもあり、実際に飼ってから体調不良が続き後悔するようなことがないようにしましょう。
覚悟があれば最高のパートナーとなる
今までネガティブ要素が強い内容が続いていましたが、全ては後悔しないためのアドバイスです。しかし、これらは全て意識を変えるだけで乗り越えていける問題なのです。
犬は人間の気持ちを読めると言われており、どんな時でも何も言わず寄り添ってくれます。最初から完璧な犬はいないのです。幼少期のわんぱく時期には手を焼きますが、気が付けばかけがえのない存在となります。命を預かるという覚悟があれば最高のパートナーになるでしょう。犬の寿命は10数年と短いですが、この短い時間を全力で犬と共に歩んでいけるはずです。
まとめ
犬を飼うという事は様々な制限がかかり、飼い主の負担も大きくなります。しかし、全ての問題は飼い主の意識でクリアできるのです。事前に制限されることを知っておくだけでリスク回避ができ、飼ってからこんなはずじゃなかったと後悔することはないでしょう。
また、全ての問題解決には犬のトレーニングは欠かせないことも忘れてはいけません。お留守番も旅行もドッグランもルールを守る必要があるからです。トレーニングに自信が持てない場合はプロのドッグトレーナーに気軽に相談しましょう!