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犬の要求吠え|無視はどのくらい?治らないときの見直し方【2026】
公開日:2024年9月5日(木) 更新日:2026年10月6日(火) 吠え
この記事の要点
応じるのをやめると、吠えは数日から2週間ほど激しくなります。これは効いている証拠で、失敗ではありません。ここで一度でも応じると前より悪くなります。それでも2週間を超えて変わらないなら、家族の誰かが応じているか、要求吠えではない可能性があります。
犬が何かを要求するとき、吠えて知らせてきます。犬にとって吠えは表現方法の1つですが、人間社会では悩みの種となってしまうのが「要求吠え」です。
「無視してみたけれど治らない」「かえって増えた」という方も多いのではないでしょうか。当記事では、うまくいかないときに何が起きているのかを中心に解説します。愛犬の吠えが要求吠えなのか分からない方は、子犬はいつから吠える?吠え方の種類と見分け方【2026】もあわせてお読みください。
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子犬を見る「無視したら増えた」は失敗ではありません
最初にお伝えしたいのはこれです。応じるのをやめた直後、吠えはいったん激しくなります。
これまで通っていた方法が急に効かなくなったので、犬は「もっと強く」「もっと長く」やれば通るはずだと考えて試します。声が大きくなる、時間が延びる、これまで無かった行動(ケージを噛む、飛びつく)が出ることもあります。
ここで折れる方がとても多いのですが、激しくなったのは効いている証拠です。「うるさくなったから間違っていた」ではありません。
逆に、ここで一度でも応じると「もっと激しくやれば通る」を教えたことになり、前より悪くなります。これが「無視しても直らない」と言われるいちばんの理由です。
どれくらいで山を越える?
| 時期 | 起きること |
|---|---|
| 1〜3日目 | いちばん激しい。声が大きく、長くなる |
| 4〜7日目 | 吠える時間が少しずつ短くなる |
| 1〜2週間 | 吠えても短く終わる。あきらめが早くなる |
| 2週間を超えても変わらない | やり方か、原因の見立てが違う(次の章へ) |
個体差はありますが、2週間が1つの目安です。それを超えて何も変わらないなら、続けるより「何が違うのか」を確かめたほうが早いです。
新しく載った子犬
2週間続けても治らないとき、何が起きているか
ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。「無視が効かない犬」はいません。効いていないように見えるときは、次の5つのどれかです。
1. 家族の誰かが応じている
いちばん多い理由です。あなたが我慢していても、家族の1人が「かわいそうだから」と応じていれば、犬は「この人になら通る」と学びます。
しかも、たまにしか通らないほうが、しつこくなります。毎回通るなら1回吠えれば済みますが、10回に1回しか通らないなら、10回吠えるようになるからです。
確かめ方は簡単で、誰がいるときに吠えるかを数日メモしてください。特定の人がいるときだけ多いなら、そこが原因です。
2. 目が合っている・名前を呼んでいる
「無視している」と思っていても、ちらっと見る、「うるさい」と言う、ため息をつく——これらは全部、犬にとって反応してもらえたことになります。
叱っているつもりでも、犬には「声を出して応えてくれた」と伝わります。完全に無視するとは、存在ごと消えることです。背を向ける、部屋を出る、そこまでやって初めて「反応が無い」になります。
3. そもそも要求吠えではない
応じずに待つ方法が効くのは、要求吠えだけです。ほかの吠えに使うと、まったく効きません。
- 要求……何かをしてほしい(ごはん・散歩・出して・かまって)→ 応じずに待つ
- 警戒……物音・来客・外を通る人 → 見えなくする、慣らす
- 不安……1頭になると吠える → 留守番の練習が要る(分離不安)
- 興奮……遊びの最中に吠える → 落ち着かせてから続ける
- 痛み・不調……急に吠えるようになった → 動物病院へ
不安で吠えている犬を無視し続けると、不安が強くなるだけで逆効果です。留守番中や夜だけ吠えるなら、犬が離れると吠える|分離不安の見分け方と練習のしかた【2026】を先にご覧ください。
急に吠えるようになった場合は、体のどこかが痛い可能性があります。年齢を重ねた犬では特に、まず受診してください。
4. 要求の元が残ったまま
応じないだけで、吠える理由そのものは残っています。おなかが空いている、体力が余っている、退屈——この状態で我慢させても、つらいだけで長続きしません。
「応じない」と「満たす」は同時にやります。吠えていないときに散歩へ行く、遊ぶ、ごはんを出す。先に満たしておけば、吠える回数そのものが減ります。
5. 途中で1回応じてしまった
思い当たる方は、そこからやり直しになります。1回応じると「もっと長くやれば通る」を教えたことになるので、次はさらに長く吠えます。
ここで大切なのは、自分を責めないことです。集合住宅で夜中に何十分も吠えられたら、応じてしまうのが普通です。**続けられないなら、最初から別の方法を選んでください**(後述)。
ケース別のやめさせ方
要求の中身によって、打ち手が変わります。
ケージやハウスの中で吠える
飼い主さまが見えない工夫をします。布をかけて落ち着ける環境を作る、音に敏感な子なら別の部屋へ移す、飼い主さまが別の部屋へ移る——どれも有効です。
出すタイミングは、吠えがやんで落ち着いた瞬間です。ここを逃さないでください。
※夏場に布をかけると熱がこもります。体調を崩すので気をつけてください。
ごはんの前に吠える
決まった時間にあげていると、予測して吠えやすくなります。吠えたときに「食べたいって教えてくれたんだね」とあげてしまうと、吠える=ごはん、と結びつきます。
- パターンを決めない……散歩から帰ったらごはん、夕食の支度でごはん、といった流れを固定しない
- 朝のうちに2〜3食分を用意しておく……いつでも出せるようにして、予想しないタイミングで出す
- 吠えている間は準備の手を止める……静かになったら再開する
散歩に行きたくて吠える
出発前に落ち着かせてから出ます。おすわりができたら出発するといった形にすると、要求の伝え方が吠えから変わります。
吠えているうちは行かない、というのも有効です。犬のペースで出発しないことを心がけてください。教え方は犬がお座りする理由と「おすわり」の教え方|座り方・できない原因をご覧ください。
夜中・早朝に吠える
夜中は要求ではなく不安のことが多いため、扱いが違います。1頭で暗い場所にいることが理由なら、待っても解決しません。
- 寝る場所を家族の気配が届くところへ移す
- ハウスを安心できる場所にする練習を、日中に行う
- 寝る前に運動させて、体力を残さない
- 早朝なら、明るくなる時間にカーテンで光を遮る
それでも続く場合、「朝5時に起こされて、応じてしまった」が積み重なっていることがあります。この場合は要求吠えなので、起きないことが対策になります。近所迷惑になっていないか心配…犬の夜泣きについて原因と対策を解説もご覧ください。
集合住宅の場合
マンションでは、吠えがいちばんの悩みになります。待てないなら、待たない方法を選んでください。ハウスに布をかける、部屋を移す、先に運動させる——落ち着かせることを優先します。
近隣への配慮としては、窓を閉める、犬の居場所を隣室と接する壁から離すといった工夫もあわせて効きます。
子犬と成犬で、やり方は違う?
基本は同じですが、子犬のほうが早く変わります。覚えた期間が短いぶん、上書きしやすいためです。
ただし迎えたばかりの子犬は、要求ではなく不安で鳴いていることが多くあります。親やきょうだいと離れた直後なので当然です。この時期の鳴きを「要求吠え」として無視し続けると、不安を強めるだけになります。
目安として、迎えてから1週間ほどは、そばにいる時間を作って構いません。環境に慣れてから、要求への線引きを始めてください。
成犬の場合は、覚えた期間が長いぶん時間がかかります。それでも変わらないということはありません。2週間を目安に、上の5つに当てはまらないかを確かめてください。
待つ以外の対策
我慢することが目的ではありません。要求の元を減らせば、吠える回数そのものが減ります。
運動量を満たす
体力が余って遊びたい、落ち着きがない——という場合は、満足する運動量を与えてみてください。疲れて満足すれば眠りますし、家は休む場所だと分かってくることで吠えも減ります。
ワクチン接種前の子犬なら、抱っこして外の景色を見せるだけでも十分です。目・鼻・耳から刺激が入ります。
頭を使わせる
考えることは、運動に匹敵するほどエネルギーを使います。芸を覚えさせる、知育のおもちゃを与えるなど、自分で考える工夫を取り入れると満足度が上がります。雨の日にも向いています。
おすすめの知育おもちゃ
・中におやつを入れて取り出す努力をするため、運動や脳内運動にも効果的
・雨の日や早食い気味な子にも相性抜群☆
続けられないなら、やめてよい
ここまで「応じずに待つ」を勧めてきましたが、続けられない事情があるなら、無理にやらないでください。
中途半端に始めて途中でやめるのが、いちばん悪い結果になります。「もっと長く吠えれば通る」を教えることになり、始める前より悪くなります。
- 集合住宅で、夜中に何十分も吠えられては困る
- 家族の中に、どうしても応じてしまう人がいる
- 近隣から既に苦情が来ている
- 飼い主さま自身が眠れず、追い詰められている
こうした場合は、最初から環境で落ち着かせる方法を選んでください。布をかける、部屋を移す、先に運動させて疲れさせる。それは負けではなく、現実に合った選び方です。
飼い主さまが追い詰められてしまうことのほうが、犬にとって大きな損失です。一人で抱えないでください。
やってはいけないこと
- 途中で折れて応える……「もっと長く吠えれば通る」を教えます。いちばん逆効果です
- 目を合わせる・名前を呼ぶ・ため息をつく……叱っているつもりでも「応えた」ことになります
- 家族で対応を変える……1人でも応じる人がいると、その人に対して吠えます
- 大きな声で叱る……一緒に吠えていると受け取られ、かえって興奮します
- 驚かせて止める……その場は静かになりますが、音が怖い記憶として残り、警戒心の強い子ではかえって吠えが増えます
- 夏場に布をかけっぱなしにする……熱がこもります
よくある質問
無視はどれくらい続ければいいですか?
時間で区切らず、静かになるまでです。30分で応じると「30分吠えれば通る」を教えることになります。期間としては、1〜2週間で変化が出るのが目安です。
無視しても治りません。どうすればいいですか?
2週間を超えて変わらないなら、次のどれかです。家族の誰かが応じている/目が合っている/要求吠えではない/要求の元が残っている/途中で1回応じた。この記事の「治らないとき、何が起きているか」をご覧ください。
無視したら、かえって増えました
効いている証拠です。これまで通っていた方法が効かなくなったので、犬は「もっと強く」を試します。数日から2週間で山を越えます。ここで応じると、前より悪くなります。
夜中に吠えます。無視していいですか?
夜中は要求ではなく不安のことが多いので、扱いが違います。無視し続けると不安が強くなります。寝る場所を家族の気配が届くところへ移す、日中にハウスの練習をする、といった対応が先です。
子犬です。いつから始めればいいですか?
迎えてから1週間ほどは、そばにいる時間を作って構いません。親やきょうだいと離れた直後の鳴きは不安によるもので、要求吠えとは違います。環境に慣れてから線引きを始めてください。
急に吠えるようになりました
体のどこかが痛い可能性があります。特に年齢を重ねた犬では、まず動物病院にご相談ください。しつけの問題として扱う前に、体の確認を優先してください。
家族が言うことを聞いてくれません
いちばん多い相談です。「かわいそう」と感じる気持ちは自然なので、責めても続きません。「たまに応じるほうが、しつこくなる」という理由を共有してください。理屈が分かると協力しやすくなります。
まとめ
要求吠えにいちばん効くのは、応じずに、静かになるまで待つことです。ただしやめた直後は必ず激しくなります。それは効いている証拠で、失敗ではありません。
2週間を超えて変わらないなら、家族の誰かが応じている/目が合っている/要求吠えではない/要求の元が残っているのどれかです。続けるより、原因を確かめたほうが早く進みます。
そして続けられないなら、最初から環境で落ち着かせる方法を選んでください。中途半端に始めて途中でやめるのが、いちばん悪い結果になります。
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