【ワンちゃんとの生活が始まってから、何回歯磨きを行いましたか?】
この質問に、ドキッとした飼い主さまも少なくないのではないでしょうか。
または、歯磨きをしたくても「暴れてできない」という方もいるかと思います。
今回は【歯磨き】をテーマにし、もっと歯磨きが気軽にできるようになって頂ければ嬉しいです。
歯磨きをしないとどうなるの?
ワンちゃんも人間と一緒で歯磨きをしないと歯垢がたまり歯石になることで歯茎に炎症が起きてしまいさらに悪化すると歯が抜けてしまうことにつながります。
ワンちゃんがいつまでも楽しくごはんが食べられるように日々の歯のケアを若いうちからおこなっていきましょう。
実は怖い歯周病
歯周病は悪化してしまうと出血や膿が溜まってしまったり、さらに悪化するとあごの骨が溶けてしまい最終的には顎が折れてしまうこともあります。
また、血管に歯周病菌が侵入してしまうと全身にまわり臓器が炎症を起こしてしまいます。
そのため、歯周病にならないためのケアともしなってしまったら、早期治療することが大切です。
口臭がきつくなる
最近【ワンちゃんの口臭が気になる…】といったことはありませんか?
口臭がきついということは、口腔内で菌が繁殖してしまっている可能性があります。
ワンちゃんは歯垢から歯石になるのが早く、人間は2週間ほどで歯石になるのに対し、ワンちゃんの場合は2〜3日ほどで歯石になってしまいます。そのため、できれば毎日、最低でも2日に1回はお家で口の中をケアしてあげる必要があるでしょう。
歯磨きのやり方について
歯磨きを怠るとリスクが高くなることが理解できたかと思います。この章では、正しい歯磨きのステップや注意点をまとめました。
いきなりは危険
いきなり全ての歯を磨こうとしてしまったり、口の中に指を入れてしまったりすると、ワンちゃんによってはオーラルケアに対し恐怖心を感じてしまったり、嫌悪感から噛んでしまったりとマイナスな経験になってしまいます。
そのため、正しいステップで焦らずワンちゃんのペースに合わせオーラルケアに馴らしてあげましょう。
正しいステップ
下記にまとめたステップ1〜ステップ4までを順番に行います。正しいやり方を理解できればワンちゃんにトラウマを与えることなくケアができますので是非、参考にしてください。
ステップ1:口回りを触ることができる
ワンちゃんとの暮らしの中で、オーラルケアをしようとするとき以外で口回りを触ることはあまりないかと思います。
そのため、まずはスキンシップを取るときに軽く口回りをワンちゃんが嫌がらない範囲で撫でてあげたりしながら徐々に口回りを撫でる時間、範囲を多くしましょう。
ステップ2:口をめくることができる
ワンちゃんが口回りを撫でられても抵抗することなく受け入れてくれるようになったら、口をめくってみます。この時、長い間めくったままにしたり、引っ張ってしまったり、無理やり拘束し行ってしまうと嫌悪感を持ってしまうことがあるため、短い時間から行いましょう。
ステップ3:歯を指で触ることができる
口をめくっても嫌がることがない場合は歯を指で触ってみます。(その際、まずは犬歯から行うと比較的嫌がる子は少ない印象です)まずは少しの時間、一本の歯を触ってみて嫌がらないようだったら少しずつ触る範囲や時間を延ばします。
ステップ4:犬歯をブラシで触ることができる
どの歯を触っても嫌がらなくなったら、徐々に歯ブラシにも慣れさせていきましょう。この場合も無理に全部の歯を行ってしまうと嫌がってしまうので、「まずは右犬歯から」など少しずつ慣らせていきましょう。
もし、ブラシに対し極度に嫌がってしまうことがあるのであれば、犬用の歯磨きジェルなどの中からワンちゃんの好きなフレーバーのものを使用し、まずは良い印象をつけてあげるのもオススメです。
徐々に慣れてきたら、だんだん奥の歯まで磨いてみましょう。
歯磨きの頻度
ワンちゃんのオーラルケアは約2〜3日で歯垢から歯石になってしまうことを踏まえ、できれば毎日。毎日が難しい場合は2〜3日に一回は磨くように心がけましょう。
もし、難しい場合は忙しいときは歯磨きガム、時間が取れるときは歯ブラシといった風に使い分けるのもオススメです。
まずは、ワンちゃんも飼い主さまも無理のない範囲から行えるように工夫するといいでしょう。
嫌がるとき
ワンちゃんにとって口回りを触られることは嫌悪感を持ってしまったり、恐怖心を持ってしまいやすいです。そのため、嫌がらない範囲から徐々に範囲を広げていくイメージで行いましょう。
また、市販の歯磨きジェルの中には嫌がってしまう子向けのおいしい匂い、味のするものもあるため、ワンちゃんに合ったグッズをそろえるのも有効的です。
歯磨きグッズとキレイ度
最後に歯磨きグッズを紹介します。合わせて歯磨きとして、どれだけキレイになれるかの目安も記載しておきました。シーンやタイミングに合わせて使い分けてみるのもおすすめです。
歯磨きガムやデンタルおもちゃ(キレイ度★☆☆)
ワンちゃんによっては大きいまま飲み込んで詰まらせてしまうことがあるため、誰かが見てあげられる状態でのみ与えてあげましょう。
さらに、ワンちゃんにも右利き左利きといったように物を噛むときに片側しか使っていないことがあります。こういう子の場合、歯磨きガムやデンタルおもちゃを与えていても利き側のみキレイになっていて反対側はあまりキレイになっていない可能性もあるので、気が付いたら反対側でも噛めるように誘導してあげましょう。
指サック型の歯ブラシ(キレイ度★★☆)
飼い主さま自身の指に装着し使用するため扱いやすい反面、歯磨きに慣れていないワンちゃんの場合、嫌がって指を噛まれてしまうことがあるため注意し使用する必要があります。
さらに、小型犬の場合は口の中が狭く奥歯にまで指が入り込まない可能性があり、しっかり磨けていないことがあるので注意しましょう。
歯磨きシート(キレイ度★★☆)
飼い主さま自身の指に巻いて使用し、使い捨てができ衛生的なため歯磨き初心者にはおすすめの歯磨きシートです。ですが、ワンちゃんの歯には人間ほどではありませんが凹凸があるため、へこんでいる所に溜まった汚れはシートでは取ることが難しく、さらに歯周ポケット内にある汚れまでは取り除くことが難しいです。
歯磨き粉、歯磨きジェル(キレイ度★★★)
歯ブラシを使用すれば噛まれてしまう心配もなく誤飲の心配もないため、歯ブラシをワンちゃんに合ったサイズを選んであげれば奥歯までブラシが届くのでおすすめです。
最近は様々な種類が販売されており、おいしい味のついた物や匂いのするものなど、ワンちゃんがケアを受け入れやすくなるような物が販売されているためワンちゃんが好きな物を見つけてあげるとスムーズに歯のケアをすることができます。
いつから歯磨きを始めるのか
お家にワンちゃんをお迎えしお家の環境に慣れたら練習を始めることをおすすめします。
まだ乳歯のパピー期からでも速すぎることはなく、オーラルケアを受け入れる練習は早い段階から徐々に段階を踏んで行うことで「永久歯に生え変わるまでにケアを嫌がらなくなるように練習すればいい」と焦ることなく練習ができるかと思います。
成犬になってから迎えた場合でも焦って練習してしまうとワンちゃんが嫌がるようになってしまうこともあるため、焦らずワンちゃんに合ったペースで進めてあげてださい。
ワンちゃんの健康を守る「歯磨き」は焦らずゆっくり
歯磨きは健康を維持するためにとても大事なことです。歯周病になってからでは遅く、歯もボロボロになりご飯が噛めなくなってしまいます。ワンちゃんのペースに合わせて焦らずゆっくり慣れさせていきましょう。
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