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           【防災】もしもの時に備えて”災害”から愛犬を守る準備と対策について        

2024.01.12

flowens

この記事の監修

フローエンスメディアライター   大久保 祐太のプロフィール写真

フローエンスメディアライター   大久保 祐太

しつけやトレーニングに関する記事を弊社ドッグトレーナーを通し、分かりやすく実践しやすい記事を発信します。また、私自身がしつけに大きく悩んだ経験があるため、飼い主様にできる限り寄り添える記事を目指します!

犬歴:
ゴールデンレトリーバー
ミニチュアダックスフンド
オーストラリアンキャトルドッグ

資格:
ペット・トラベルアドバイザー
ペット災害危機管理士 2級
家庭動物管理士  3級

災害を受けて同伴避難している犬

【地震大国】と比喩される日本。

また日本は島国であることから津波の心配もあります。
その他にも数多くの自然が残る反面、地震や津波以外に「水害や土砂災害」などといった自然災害にも気を付けなければなりません。
日本で暮らしていれば【災害】はいつ・どこで発生するか分からないため、被害を受けた際に迅速に対応できるように準備が必要不可欠となります。

ペット災害危機管理士2級の資格を有している私がお伝えさせて頂きます。
是非最後まで読んで頂き防災意識を高めてもらえたら嬉しいです。

準備するもの一覧

今回は”ワンちゃん”に特化した防災記事となっていますので、ワンちゃんに必要なものをまとめましたので、参考にしてください。
ワンちゃんの性格などで持ち物の変化はあるかと思いますので、その場合は各ご家庭に合ったものも準備してください。

クレートやキャリー

災害が発生した際に、ワンちゃんの安心できる居場所(空間)を作ってあげる必要があります。それは自宅避難であっても同様で、ライフラインが止まり家具家電が倒れている場合は片付けても見慣れた空間(雰囲気)が変わり、ワンちゃんにとってもストレスのかかる空間となります。

また、クレートやキャリーは、避難する際にとても重要になります。
避難先に移動する際にクレートやキャリーケース(バック)に入れたり、避難先で過ごす際にも使用するからです。

避難先での詳しい話は後ほど下記で紹介しますが、クレートやキャリーの重要性は災害時には何倍にも高くなるため、日頃からクレートやキャリーを嫌がらないようにトレーニングを行うことをオススメします。

合わせて読みたい記事↓
犬が安心できる空間を作るクレートトレーニングのやり方について解説

トイレシート

トイレシートも必需品となります。

外で自由にさせてしまえば問題ないと考えてしまうのは間違いです。ライフラインが止まってしまった時を想定したら、排泄物の臭いや衛生面にも問題があり、外で自由に排泄させるのは望ましくありません。

また、避難所(学校を想定)での生活を余儀なくされた場合、砂場等をトイレにしてしまったら今後使用不可になってしまうため、ワンちゃんのトイレは所定の場所で行うこととなるでしょう。そのためにも、日頃からトイレシートの上で排泄できるようにトイレトレーニングを行いましょう。

マーキング癖が強い子やストレスでトイレの回数が増えてしまう子などはマナーパンツに慣れさえておくのもオススメです。

合わせて読みたい記事↓
犬のトイレトレーニングにはコツがある!成功のポイントを伝授

フード

現実問題、避難先での優先度は【人間】です。

そのため、ワンちゃんのフードの備蓄はありません。
また、災害直後に支援物資がすぐに届いたとしても、その中にフードが入っていることはないでしょう。ましてや、いつも食べているフードがあることなどまずないため、いつものフードを備蓄しておく必要があります。

目安となるフードの備蓄量は【5〜7日分】を目安にしてください。

水も同様に【5〜7日分】の備蓄が望ましいでしょう。

水であれば人間用に配布されるのですが、それはあくまでも人間用であり、数にも限りがあります。
避難先ではペットを飼っていない方や嫌いな方もいらっしゃいます。

避難先では人間も極限のストレスの中で生活をしているため、過去の災害時に配布された水ではなく、その容器でトイレの水をワンちゃんにあげたら「犬に水あげれる余裕があるならこっちに回してほしい」といった声があったそうです。

そういった誤解を生まないためにも、ペットボトルに【犬用】や【トイレ水】など一目で分かる工夫も必要かもしれません。

リュックに入れておいた方が良いもの

残りの小物系をまとめましたのでご確認ください。

・常備薬
→5~7日分(多くても良い)

・予備の首輪と伸びないリード

・口輪もしくはエリザベスカラー
→ワンちゃんが傷を負ってしまった際に傷口を舐めない用

・食器

・ガムテープ
→ケージの補修やメモとして使用出来る

・ワンちゃんの情報が分かるメモ
→名前、飼い主の連絡先、かかりつけの病院等の記載があるもの

・ワンちゃんの写真
→はぐれた時の捜索用として複数枚(飼い主も一緒に写っている写真も含むこと)

以上は最低限用意しておきましょう。

避難することを想定しよう

犬と一緒に防災訓練をしている

災害に見舞われた際に避難を余儀なくされる可能性もゼロではありません。
その際に、迅速に対応できるように【避難】についての基礎知識を復習しておきましょう。
おさらいしないでも大丈夫という方はスキップして頂いても大丈夫ですが、災害直後のパニックの中での咄嗟の判断や決断を強いられる場面では、冷静な判断が難しくなります。
そのためにも、目を通して頂ければと思います。

同行避難と同伴避難の違い

【同行避難】と【同伴避難】という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

同行避難 避難所まで一緒に移動すること(行動)

一緒に安全な避難先まで避難することを指します。

同伴避難 避難所でワンちゃんを飼養管理すること(状態)

同じ場所で避難生活を送ることを指します。
※同じ施設内で避難生活を送れるが、同室とは限らない

上記の注意ポイントとしては、同伴避難であっても施設によっては一緒に過ごすことができない場合があるということです。

また、同伴避難ができる施設が多くないため、気になる方は事前に近隣の避難所に問い合わせをしてみましょう。

現代ではワンちゃんは家族の一員であり、守りたい助けたいという思いが浸透しているため、環境省のガイドラインによると、同行避難を推奨しています。

その理由は、

・ペットを置いて避難したが落ち着いたので戻ったら被災した
・置いてきたと思ったら脱走して野生化してしまい増殖していた
・人慣れしているため、緊急車両の移動や救助活動中に寄ってきてしまい衛生的にも良くない

など様々な問題を回避すべく、同行避難を呼びかけています。
そのため、ワンちゃんも飼い主も安全かつ迅速に避難できるように日々のしつけトレーニングは必要といえるでしょう。

避難所と避難場所の違い

避難所 被災された方が避難生活を送る施設を指す
避難場所 災害発生時に一時的に命や身体の安全が確保された避難場所を指す

近所の避難所・避難場所の確認とワンちゃんを避難させることができる施設なのかの確認はしておきましょう。
また、ご家族の中でも「〇〇避難所で待ち合わせをする」など共有しておくことで連絡手段がない場合でも再会できる確率が高くなるためオススメです。

日頃からハザードマップや避難先の確認

上記でご説明した通り、ご家族内での避難所の共有や、同行・同伴避難が出来るのかの確認は必ず行うようにしましょう。施設によってルールが異なるため、トラブルを避ける為に必要です。

また、ハザードマップで起こり得る事態を想定してみましょう。

地震の場合→この道は歩けなくなりそうだからこのルートにしよう
川の氾濫の場合→このあたりは水害に弱いから避難する際は高台を目指そう

などといった様々なケースを想定しておくことで目指す場所を災害に合わせて選択できる余裕が生まれます。
補足ですが、その場合もペットの受け入れが可能かどうかの確認はしておきましょう。

ペットが収容出来る避難所の現実

正直なところ、同伴避難できる施設は限りなく少ないのが現状です。

その理由は、地域住民全員が対象となり集まる場所であるため、ペット用の部屋の確保やトイレやゴミ捨て場の問題、犬アレルギーや犬が危害を加える危険性など、様々な要因が重なり断らざるを得ないのが現状となります。

また、避難をされている方で全員がペット好きではない事実を理解しておきましょう。
ワンちゃんに限らずペットを飼われている方は【災害弱者】と言われることがあり、ペットを残して自分だけ避難できないと考える飼い主は少なくありません。

そういった避難したくてもできない方をゼロにするべく、防災意識を持ちペットと共存できる社会を作っていくのも全ての飼い主さまの課題だと考えます。

災害に役に立つ予防対策について

自主的に避難ルートをカバンを背負ってシミュレーションをする飼い主と犬

災害の予防=防災。

災害発生時に予防対策をしているか否かで、生存率や避難までの流れが大きく変わります。
下記では役立つ予防対策をご紹介します。

家具・家電の落下防止、ガラス保護フィルム

突っ張り棒やシールを用いて家具家電の固定を行いましょう。
また、窓ガラスの飛散を防ぐ保護フィルムもおすすめです。

災害時にライフラインが止まることを想定してみてください。避難経路や動線付近の家具やガラスが転倒したり、飛散してしまうと安全に脱出することが出来なくなり、在宅避難も難しくなってしまうことも想像できると思います。
なので、ご自宅に合った対策を施して予防をしましょう。

定期的に防災バックを確認する

ワンちゃん用のバックと人間用のバックを分けるのか、一つにまとめてしまうのか、どちらとも正解不正解はありません。
防災バックは【すぐに持ち出せる】を意識して作るようにしましょう。

また、防災バックの中身は季節や年齢によっても変化します。そのため、定期的な中身の見直しや入れ替えなどを行ってください。

しつけトレーニングをしておく

ここまで読み進めて頂けたら【しつけトレーニング】の重要性もご理解頂けたかと思います。
避難するとき、避難所での生活のとき、集団生活や荒れた場所など慣れない環境下で過ごすワンちゃんのストレスや飼い主さまのストレスを軽減させる効果も期待できるでしょう。

避難の基本は【自助】です。

自分の安全は自分で守る、自分のペットは自分で飼養する、そういった責任をしつけトレーニングで養い、みんなが安全に避難できるように、暮らせるように励みましょう。

防災バックを持って出かけてみよう

予防対策の一つとして、自作した防災バックを背負い避難所までお散歩してみましょう。
バックの重量は無理していないか、道中気を付ける箇所はあるか、ワンちゃんの不安要素はあるか、など実際に体験することで直面した時の動き方が大きく変わります。

また、悪路を想定してアウトドアに出かけてみたり、キャンプをして一日過ごしてみるなど、災害を想定して出かけることは本当におすすめです。

災害時には道なき道を歩くこともあるかもしれません。そういったことを想定して、犬用の靴にもお出かけを通じて慣れさせるなど、メリットは沢山あります。

飼い主さま自ら防災意識を持つ

・災害時は基本【同行避難】
・避難所でのワンちゃんの主な生活【クレートなどの空間】
・災害・避難の基本は【自助】

本記事では上記の3つのポイントだけでも覚えて頂けたら嬉しいです。
災害はいつどこで発生するか分かりません。日々の生活の中に防災意識を取り入れることで、トレーニングのモチベーション向上や被害リスクの軽減を望めるでしょう。

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