フローエンスメディアライター 大久保 祐太

しつけやトレーニングに関する記事を弊社ドッグトレーナーを通し、分かりやすく実践しやすい記事を発信します。
また、私自身がしつけに大きく悩んだ経験があるため、飼い主様にできる限り寄り添える記事を目指します!

犬歴

  • ゴールデンレトリーバー
  • ミニチュアダックスフンド
  • オーストラリアンキャトルドッグ

資格

  • ペット災害危機管理士2級 講師
  • 家庭動物管理士
  • ペット防災生活アドバイザー
  • ペット・トラベルアドバイザー

愛犬にフリスビーを教える方法と初心者でも安心のコツと注意点について

ドッグスポーツ トレーニング
フリスビーで遊ぶ犬

ワンちゃんと一緒にフリスビーを楽しみたいと考えている飼い主さまは、何から始めるべきなのか分からない方も多いのではないでしょうか。本記事では、ワンちゃんにフリスビーを教える方法について、初心者でも分かりやすく解説します。フリスビーを上手にキャッチできるようになるためのステップや、犬種ごとの適性、フリスビーの選び方、安全に遊ぶための注意点なども詳しく紹介します。

ワンちゃんにフリスビーを教えるメリット

フリスビーを追いかける犬

フリスビーを教えることには、単なる遊び以上のメリットがあります。適切に指導することで、ワンちゃんの健康維持や精神的な安定、飼い主さまとの関係強化など、さまざまなメリットが得られます。ここでは、フリスビーを教えることで得られる主なメリットについて詳しく解説します。

運動不足解消

フリスビー遊びは、ワンちゃんにとって良い運動になります。特に活発な犬種は適度な運動が必要なので、フリスビーは最適な遊びのひとつです。運動量が足りないとストレスが溜まり、問題行動を起こしやすくなるため、フリスビーを活用することで問題行動のリスク軽減にもつながります。

また、室内飼いのワンちゃんやお散歩の時間が短い場合でも、フリスビーを取り入れることで効率的に運動させることができます。特に広い公園やドッグランでのプレイが理想的ですが、狭い場所でも短い距離のキャッチ練習をすることで、適度な運動を確保できます。

飼い主さまとの絆を深める

フリスビーを投げたりキャッチしたりする遊びを通じて、ワンちゃんと飼い主さまのコミュニケーションが深まります。信頼関係が築かれることで、日常のしつけや指示の理解力も向上し、より楽しい時間を過ごせます。

フリスビーをする際に、アイコンタクトや「持ってきて」「ちょうだい」などの指示を組み合わせることで、しつけの一環としても活用できます。ワンちゃんがフリスビーを持ってくるようになれば、遊びながら指示を理解する訓練にもなるでしょう。

また、フリスビーを投げる飼い主さまはワンちゃんがキャッチしやすいような角度や高さを考えなければいけないため、自然とワンちゃんに寄り添うコミュニケーションとなるため、おすすです。

知的好奇心を与える

フリスビーを追いかけることは、ワンちゃんの本能を刺激し、知的な満足感を得るのに役立ちます。特に賢い犬種は単調な遊びに飽きやすいため、フリスビーを使うことで知的好奇心を満たすことができます。

フリスビーの遊び方を工夫し、ジャンプキャッチやターンキャッチなどの新しい動きを取り入れたり、投げ方を変えたりと、ワンちゃんの動きに変化をつけたりすることで、飽きずに楽しく学べる環境を作れるでしょう。

フリスビーに向いている小型犬種

フリスビーで遊ぶ犬

フリスビーが得意なワンちゃんもいれば、苦手なワンちゃんもいます。小型犬でもフリスビーを楽しむことができますが、体の大きさや体形、運動能力に合わせた練習が必要です。小型犬を対象に以下の犬種は比較的フリスビー向きといえるでしょう。

ミニチュアシュナウザー
活発で知能が高く、ルールを理解しやすい。
ポメラニアン
エネルギッシュで遊び好きだが、フリスビーのサイズに注意。
ジャックラッセルテリア
俊敏でエネルギッシュ、特に運動が好き。
トイ・プードル
賢く学習能力が高いため、トレーニングを積めばフリスビーキャッチも習得しやすい。
チワワ
小柄ながら活発な性格の個体は、短距離のディスクキャッチに適している

上記で紹介した犬種はあくまでも一例であり、犬種に合った適切なトレーニングを心掛ければどの犬種であっても楽しくフリスビー競技をすることが可能です。

特に小型犬にフリスビーを教える場合は、軽くて柔らかいフリスビーを選ぶことが重要です。また、高くジャンプさせるのではなく、低い位置でキャッチできるように投げると負担が少なくなります。

また、関節に負担がかかりやすい犬種(チワワやダックスフンドなど)には、地面を転がして遊ぶスタイルのフリスビー練習がおすすめです。

ワンちゃんに適したフリスビーの選び方

フリスビーを選ぶ際には、ワンちゃんの体格や運動能力に適したものを選ぶことが重要です。適切なフリスビーを選ぶことで、安全に楽しみながらトレーニングができるようになります。

また、フリスビーの素材や形状によって飛び方が異なるため、初心者向けのものから上級者向けのものまで、ワンちゃんのレベルに合わせたフリスビーを選ぶことが大切です。特に、初めてフリスビーに挑戦するワンちゃんには、やわらかくて歯に優しいフリスビーを選ぶと安心です。

さらに、ワンちゃんの性格に合わせた選び方もあります。例えば、慎重な性格のワンちゃんには、投げたときにゆっくり落ちてくるタイプのフリスビーがおすすめです。一方で、活発なワンちゃんには、遠くまで飛ばせるタイプのフリスビーを選ぶと、運動量を増やすことができます。

次に、フリスビーの素材やサイズの違いについて詳しく見ていきましょう。

素材の違いと特徴

・ナイロン製・布製:柔らかく歯に優しいが、耐久性は低め
ラバー製:適度な弾力があり、初心者向け
プラスチック製:耐久性があり遠くまで飛ぶが、初心者には扱いづらい

サイズ選びのポイント

ワンちゃんの口の大きさに合ったサイズを選ぶことが大切です。

・小型犬向け:15cm前後
中型犬向け:20~25cm
大型犬向け:25cm以上

サイズが合わないと咥えにくく、ワンちゃんが興味を失う原因になるので注意しましょう。

ワンちゃんにフリスビーを教える方法

フリスビーを練習している犬

フリスビーを教える際には、ワンちゃんの性格や体力に合わせた方法を取り入れることが重要です。急に難易度の高い動きを求めるのではなく、基礎から徐々に練習を重ねることで、ワンちゃんも楽しみながら学べます。

また、ワンちゃんがフリスビーを好きになるには、成功体験を積み重ねることがポイントです。飼い主さまが焦らず、褒めることを大切にしながら進めると、ワンちゃんも自信を持って挑戦するようになるでしょう。

始める前の心得

フリスビーで遊びたいと気持ちが先行して、見落としてしまうポイントがあるため予めこちらでご説明いたします。

フリスビーで遊ぶということは、大前提として「人とおもちゃで遊べる」ことが重要です。

ワンちゃんにとって、フリスビーそのものは音も鳴らないただの円盤ですので、いきなりフリスビーを投げても興味を持たないことが多いかと思います。

そのため、フリスビーを遊び道具として認識させるため、投げずに床遊びや引っ張り合いなどを通して楽しいイメージを待たせることが上達へ最も重要なポイントです。

フリスビーを追いかける練習

最初は短い距離でフリスビーを転がし、ワンちゃんに追いかけさせる練習をします。フリスビーを手に持ち、ワンちゃんの目の前で転がすことで、自然と興味を引くことができます。ワンちゃんがフリスビーを追いかけることができたら、「いい子!」などと声をかけながら褒め、成功体験を積ませましょう。

次に、転がしたフリスビーを咥える練習に移ります。ワンちゃんがフリスビーを口で咥えたら、すぐにおやつを与えながら褒めると、フリスビーを咥えることが楽しいと学びます。これを繰り返し、フリスビーに対するポジティブな印象を植え付けましょう。

この段階では、無理にキャッチさせるのではなく、「フリスビーを追う」「咥える」という基礎動作をしっかり身につけさせることが大切です。

短距離のキャッチ練習

ワンちゃんがフリスビーを咥えることに慣れたら、次は実際にキャッチする練習に進みます。最初は短い距離で、地面すれすれの高さを意識して軽く投げましょう。

1.フリスビーを低く投げる
ワンちゃんがキャッチしやすいように、フリスビーがまっすぐ滑空するように投げるのがポイントです。急に高く投げるとワンちゃんが怖がる可能性があるため、まずは低く短い距離で練習します。また、投げる場所ですが、ワンちゃんに当たらないように気を付けましょう。わざとでなくても、フリスビーが体に当たったことでワンちゃんが怖がってしまったりフリスビーに対してネガティブなイメージを持ってしまう可能性があるため、注意が必要です。

2.興味を引くために声をかける
フリスビーを投げる前に「取ってこい!」「ゴー!」などの声をかけ、ワンちゃんの意識を集中させます。また、フリスビーを投げる際はワンちゃんの目線の先に向けて投げると、自然と反応しやすくなります。

3.成功したらすぐに褒める
ワンちゃんがフリスビーをキャッチできたら、すぐに「いい子!」などと声をかけ、撫でたりおやつをあげたりして成功体験を強化しましょう。最初はキャッチできなくても問題ありません。追いかけることができたら褒め、少しずつ成功率を上げていきます。

4.徐々に距離を伸ばす
ワンちゃんがキャッチできるようになったら、少しずつ投げる距離を伸ばしていきます。焦らず、ワンちゃんのペースに合わせながら段階的にステップアップしていくことが大切です。

この練習を繰り返すことで、ワンちゃんはフリスビーの軌道を理解し、キャッチする動作を自然と身につけるようになります。

キャッチ後の回収を教える

ワンちゃんがキャッチできるようになったら、次のステップとして「持ってきて」や「ちょうだい」の指示を練習し、飼い主さまのもとへ戻ってくる習慣をつけましょう。

1.短い距離からスタート
まずは、ワンちゃんがキャッチしたフリスビーをすぐ近くで渡すことを練習します。手元で受け取ることができたら、すぐに褒めてご褒美をあげましょう。

2.「持ってきて」の指示を加える
ワンちゃんがフリスビーを咥えたら、「持ってきて」などと声をかけ、飼い主さまの方へ向かわせます。ワンちゃんが近づいてきたら、明るく「いい子!」と褒めながらおやつを見せ、手元まで来るように誘導します。

3.「ちょうだい」の練習
ワンちゃんがフリスビーを咥えたまま飼い主さまの近くまで来たら、「ちょうだい」などと言って手を差し出します。最初はおやつと交換することで、フリスビーを手放すことを学ばせましょう。慣れてきたら、おやつなしでもフリスビーを渡せるようにします。

ここでの補足ポイントは、2~3で徐々におやつ無しに移行しましょう。
「フリスビーを持ってくる=おやつが貰える」というイメージではなく、「フリスビーで遊びたい」がご褒美になるのが理想なので、二つのフリスビーを用意し、持ってきたら次のフリスビーを投げる、というようにおやつからの移行をこの段階で行うのがおすすめです。

4.徐々に距離を伸ばす
短い距離での成功を重ねたら、少しずつフリスビーを投げる距離を伸ばしていきます。ワンちゃんがしっかり戻ってくるようになれば、スムーズなフリスビーキャッチとリターンができるようになります。

5.ゲーム感覚で楽しむ
すべてのステップをクリアしたら、ゲームのようにフリスビーの回収を楽しめるようにしましょう。フリスビーを取って戻ってくるたびに、飼い主さまが笑顔で褒めることで、ワンちゃんのモチベーションが上がります。

この練習を繰り返すことで、ワンちゃんはフリスビーを回収し、飼い主さまのもとへ戻ってくることを楽しめるようになります。

徐々に距離を伸ばす

フリスビーの飛ばし方を工夫し、ワンちゃんが取りやすい角度やスピードで投げることがポイントです。最初は短い距離で、ワンちゃんが簡単にキャッチできるような低めの軌道で投げましょう。練習では下記のポイントを意識することがおすすめです。

1.投げる高さを調整する
初めはワンちゃんがジャンプしなくてもキャッチできる高さに調整し、慣れてきたら徐々に高さを上げると無理なく習得できます。

2.ワンちゃんの動きに合わせる
ワンちゃんが動きやすい方向に向けてフリスビーを投げることが大切です。特に小型犬の場合、急な方向転換は負担になるため、ワンちゃんの進行方向に合わせてフリスビーを飛ばすようにしましょう。

3.スピードを調整する
最初はフリスビーをゆっくり投げ、ワンちゃんがしっかり追いかけられるようにします。スピードが速すぎると、ワンちゃんがうまく反応できず、フリスビーへの興味を失う可能性があるため、徐々にスピードを上げていきます。

4.トレーニング環境を工夫する
フリスビーを投げる場所も重要です。最初は室内や芝生の上など、安全で足元が安定した場所で練習し、ワンちゃんが自信を持って取りに行けるようにしましょう。しかし、室内で練習する場合、注意してほしいポイントが「滑らない・固すぎない」というワンちゃんへのリスクが最小限になる環境で行いましょう。

5.体力や集中力に応じたトレーニングを行う
ワンちゃんが疲れたり集中力を切らしたりすると、フリスビーのキャッチが難しくなることがあります。最適な練習時間は5〜10分程度を目安にし、適宜休憩を取りながら無理なく続けましょう。

ワンちゃんの成長に合わせて投げ方や難易度を調整することで、より楽しくフリスビーを学べるようになります。

トレーニングは楽しいで終わらせる

ワンちゃんが楽しく集中していると満足するまで遊んであげたくなると思います。しかし、おもちゃ遊びだけでなくトレーニング全般で言えることですが、ワンちゃんが一番楽しく集中できているタイミングで練習を終えましょう。なぜならば、今回でいうと満足してからやめてしまうとフリスビーに興味を示さなくなってしまう可能性があるためです。

トレーニングにおいても、時間の経過とともに集中力も切れて失敗が目立つようになります。そのタイミングでやめてしまうと成功体験として終えるのではなく、上手くできなかった反省や飼い主さまのがっかりした表情を見て終えてしまうため、自信が付きにくく最悪の場合自信を失ってしまう可能性もあるので注意しましょう。

まとめ

ワンちゃんにフリスビーを教えるには、適切な道具選びと楽しく学べる知識と環境が重要です。焦らずワンちゃんのペースに合わせながら、褒めることを忘れずに練習を進めていきましょう。

また、ワンちゃんがフリスビーを習得するまでには個体差があり、短期間で上達する子もいれば、時間をかけてゆっくり学ぶ子もいます。重要なのは、無理をせず、ワンちゃんが楽しみながら学べる環境を整えることです。

ぜひ、ワンちゃんと一緒にフリスビーを楽しみながら、新しいチャレンジを続けてみてください!

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