普段は大人しく過ごしているのに、インターホンが鳴った時にだけ過剰に反応し吠えてしまうケースについて解説します。実はインターホンに吠えてしまう子は多く、相談の件数も多い問題行動の一つです。なぜ吠えるようになってしまったか、どうすれば直せるのか、今回はそこについて深掘りしていきたいと思います。吠えてしまうことに悩んでいる飼い主さまは是非参考にしてください。
インターホンに吠える理由
インターホンに吠える原因は主に2つあります。
まず一つ目が【音に対しての反応】です。
聞きなれない音で、パニックになってる状態で「なんの音⁉なにが起きるの⁉」と不安で吠えてしまう【警戒吠え】のケースです。この場合は、掃除機やエンジン音といった日常生活音にも反応してしまう子が多い傾向のため、様々な音に触れることで徐々に慣れていき吠えてしまう回数も軽減されるでしょう。
また、慣れさせるためにもネットや動画配信サービスで「犬 生活音」と検索すれば沢山出てくるので是非、ご活用してみてください。
続いて2つ目は【音が鳴った”後”のこと】に対して吠えてしまうケースです。
インターホンが鳴る→来客→自分のエリアと飼い主を守るために吠える(守りたい追い出したい)場合は【警戒吠え】に該当し、有効的な子は来客に対し遊んでほしい触ってほしいと興奮してしまう【要求吠え】が該当します。
警戒吠えや要求吠えの参考記事も合わせてお読みください↓
犬の「要求吠え」には無視が効果的だができない場合の対処法も解説
犬の「吠え」には種類がある!しつけの前に吠えの種類を見極めよう!
なぜ吠えるようになったのか
なぜ吠えるようになったかについてですが、
以前、お留守番中にインターホンが鳴った際に誰かが来ることを予想し家に入ってこさせないように吠え、人は不在だったため家を後にしただけであってもワンちゃんにとっては「家に入れさせなかった」「追い払ってやったんだ」という結果に結びついてしまったと考えられます。その自信があるため、インターホンが鳴るたびに自分の仕事だと思い吠えてしまうのです。
また、臆病な子は自己防衛のために吠えてしまったり、ワンちゃんが大好きな人がいつもインターホンを押してからくる場合、来てくれたんだと喜んで吠えてしまうケースもあります。
このように、ワンちゃんの性格や過去の出来事によって原因は異なります。
しかし、吠えるきっかけは必ずあるため、それらを見極めるよう観察してみましょう。
見極めるポイントはワンちゃんの感情を読み取ることです。
警戒しているのか喜んでいるのかなどを判断する際にカーミングシグナルやボディランゲージといったワンちゃんから発している意思を読み取りましょう。
是非参考にしてください↓
犬からの信号を読み取ろう!カーミングシグナルの一覧と注意点とは
【犬と対話】ボディランゲージを読み取るための必要知識のまとめ
いつから吠えるようになったのか
いきなり吠えるようになることは滅多にありません。
音に対しての関連付けができることで吠えという行動にでるためです。
例えば、
音がなった→人が来た→怖かった、嬉しかった。
音が鳴った→飼い主さまが自分を置いて部屋を出てしまった→離れて不安
といった飼い主さまが気が付かなっただけで前兆が必ずあったはずです。
吠えるのをやめさせるには
吠えてしまう理由を知れたと思うので、次からはやめさせる方法についてお伝えしていきます。今回は吠えるのをやめさせる方法と吠えた後にコントロールする方法の2つを紹介します。どちらかを一つ選択するということではなく2つセットで実践していきましょう。
音慣れ
まずは、音に慣れてもらうところから始めましょう。
警戒吠えと要求吠えでは異なる点があるため、二つに分けて紹介します。
【警戒吠え】
聞き慣れていない音が鳴ったことに対しワンちゃんがどう対応すればいいのかが分からずに吠えている状況です。または、インターホン音の後の出来事に対して吠えている場合もあるでしょう。
一般的には社会化不足の問題が大きく日常生活音に慣れていない、そのあとに来る”人”を敵と見てしまう、などで防衛本能が働きます。そのため、音慣れはもちろんのこと飼い主さま以外のヒト・モノに対しても慣らしていく必要があります。
方法としては→インターホン音を流す、飼い主が慣らすなりする→不定期に鳴らしてみる→音が鳴っても人が入らない、音が鳴ったら人が入る
このようにステップを一段ずつ登っていきましょう。
刺激の弱い順番から徐々に行い、インターホン音に慣れさせるのとインターホンの後の出来事(来客など)に慣れさせることを目的としています。
この音は怖くない、害はないんだと認識させるために、吠えても無視をして落ち着いたら褒めるを繰り返し行うと徐々に吠える回数や時間、落ち着くまでの時間などが減っていくでしょう。
【要求吠え】
音の後の出来事に対し、楽しいや寂しいといった感情が大きい場合は下記のような例があります。また、吠える向きで誰に要求しているかも分かります。
人が入ってくるから構ってもらいにいきたい→玄関に吠える
飼い主さはに離れてほしくない→飼い主に吠える
【構ってほしい場合】
吠えて構ってくれたことが報酬になっている可能性が高いため、吠えても無視してください。また、インターホン=ご家族となっていると帰ってきた喜びで興奮してしまいます。
そのため、インターホン=家族とさせないように注意しましょう。
【飼い主の場合】
離れる練習をしましょう。姿を見せない練習はいきなり外出して何時間も離れるわけでなく、隣の部屋に行くだけなど少しずつ離れる時間を作り、ワンちゃんにまた戻って来るから安心して大丈夫だよと認識させます。
分離不安に症状のためこちらの記事も参考にしてください↓
飼い主が見えなくなると吠え続けるのはなぜ?分離不安症について知っておこう
やめの言葉を作る
インターホンに吠えてしまうのをやめさせる方法も重要ですが、吠えてしまった後に飼い主さまが「やめて」と言った時に吠えるのをやめてくれることも同じくらいに重要です。
吠える行動に対し落ち着く【コマンド】を覚えさせることで、インターホンに吠えるのをやめさせるだけでなく、遊びを終える際などにも活用できるためおすすめです。
コマンドは「やめて」「ダメ」以外にも伏せ座れハウスなど、やめさせる行動と伝える言葉を統一させていればなんでも構いません。
音が鳴る→座る、音が鳴る→ハウスする、のように音を気にして吠えるより指示を聞く方が大きい報酬となることを学ばせてあげることができれば理想です。
是非、トレーニングに取り組んでみてください。
飼い主のボーダーライン
飼い主によってやめさせるラインが違うと思います。また、住んでいる地域や住宅によってもインターホンに吠えることに対しての緊急度も変わることでしょう。
番犬みたいで吠えることに関して気にしないけど指示は聞いてほしい、インターホンだけでなく吠えることを一切なくしたい、きっと様々な本音があるかと思います。
そういった事情であっても決して焦ってはいけません。
ステップを一段ずつ上ることが一番の近道となるので、もしつまづいてしまったり上手くいかない時はこの記事をもう一度見返してみてください。
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