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           【知識】災害時に落ち着いて行動出来るために覚えてほしいこと21選        

2024.01.22

flowens

この記事の監修

フローエンスメディアライター   大久保 祐太のプロフィール写真

フローエンスメディアライター   大久保 祐太

しつけやトレーニングに関する記事を弊社ドッグトレーナーを通し、分かりやすく実践しやすい記事を発信します。また、私自身がしつけに大きく悩んだ経験があるため、飼い主様にできる限り寄り添える記事を目指します!

犬歴:
ゴールデンレトリーバー
ミニチュアダックスフンド
オーストラリアンキャトルドッグ

資格:
ペット・トラベルアドバイザー
ペット災害危機管理士 2級
家庭動物管理士  3級

飼い主が災害時に覚えておきたい知識

前回までの【防災】【避難】【訓練】に加え、最後に【知識】についてまとめました。

【防災】もしもの時に備えて”災害”から愛犬を守る準備と対策について
【避難】災害発生時に愛犬を守る避難行動のコツは日常生活で養える
【訓練】災害時に愛犬を守るために役立つトレーニングについて解説

上記の記事をまだ読まれていない方は一度目を通し防災意識を高めてからお読み頂くと、より深く読み進めることができると思います。

是非参考にして頂き災害に備えてください。

これだけは覚えておこう

まずは、復習も兼ねて災害時に「これだけは覚えておきたいこと」を一つずつ見ていきましょう。

警戒レベル3から避難開始

通常であればレベル4で避難開始ですが、ワンちゃんを連れての避難では開始するタイミングは警戒レベル3で直ちに行動しましょう。

レベル3での避難は【高齢者、障害を持った方、妊婦や乳幼児連れ】など避難に時間を有する方が対象となりますが、初めての被災で不安や恐怖がある中を通常避難のようにワンちゃんを連れて歩ける方はそう多くありません。

そのため、安全に十分避難できるように警戒レベル3から避難を開始しましょう。

避難の基本は【同行避難】

同行避難と同伴避難、在宅避難など様々な【避難】の紹介をしましたが、基本は【同行避難】となっています。また、環境省が出すガイドラインに記載されており、推奨されています。

そのため、災害が発生したら直ちに避難できるように準備をして、ワンちゃんと一緒に避難先まで安全に避難できるようにトレーニングは必須です。

避難所生活は主にクレート

避難所での生活はワンちゃんと一緒に生活ができるように考えられていません。
その理由は犬アレルギーや吠え臭い危害などのトラブル回避のためも含まれます。
そのため、避難所ではクレートやケージなどに収容されてしまうので、クレートトレーニングが必須です。

災害時は人だけでなくワンちゃんにも大きなストレスがかかり、体調を崩してしまうことも珍しくありません。少しでも安心できる空間を作ってあげるにはクレートが自分の部屋だと認識してもらう必要があるので時間をかけてでも慣らしておきましょう。

防災バックの中身の定期チェック

災害時に飼い主から水をもらう犬

災害はいつどこで発生するか分かりません。どの季節の何時に発生するかも分かりません。
防災バックを自作した時期が夏用であれば冬には中身を入れ替える必要がありますし、消費期限やより良い商品があれば随時入れ替えても問題ありません。

闇雲に詰め込んでも意味はなく、家族構成や季節、病気の有無や経験値で持参するものは異なります。ご家族に最適な防災バックを常に更新していきましょう。

正常性バイアスの働きの理解

正常性バイアスとは【過小評価してしまう人間の特性】を指します。

元々は大きなストレスがかかった時に心(精神状態)を安定させるための人間の機能ですが、災害時には悪い働きをしてしまい「みんなが避難していないから自分も平気だ」「まさか自分が巻き込まれる訳がない」と思ってしまい、逃げ遅れてしまいます。

警戒レベル3が発令されたら速やかに避難する準備を進めてください。

災害ギアを持つ

災害ギアとはアイテムではなく「防衛本能の歯車」を指します。
上記で紹介した【正常性バイアス】に打ち勝つ為に防災ギアをすぐに入れられる意識を持って頂けることを今回の災害記事で感じてもらえれば嬉しいです。

例えば

・地震=津波=高台に逃げる
・台風=風水害=避難ルートの確認
・大雨=土砂崩れ&川の氾濫=避難

などといった【災害=危険=身を守る】と段々にギアを上げて行動できるのが望ましいでしょう。

ギアを上げることで救われる命や守れる命があることを忘れないでください。

日々の暮らしに”防災”を

防災訓練=めんどくさい

このイメージを持たれる方は少なくなく、学生時代やお勤め先での防災訓練に真剣に取り組み、反省点を活かし次回の訓練の練度をあげる!と意気込む方はごく僅かです。

しかし【防災訓練=楽しい】といったイメージに変えることができれば、日常生活の中で様々な防災活動を行うことができます。

防災バックを背負ってアウトドアに行ったり、消費期限が近い非常食をいかに美味しく食べられるか工夫をしたり、夜間に電気を付けずにライトの小さな光だけで一夜を過ごしてみたり、挙げたらきりがないほど、日常のちょっとした工夫と意識を変えるだけで楽しく防災活動ができることでしょう。

ノミ・ダニ予防

混合ワクチンや狂犬病ワクチン接種時に合わせてノミダニ予防も行っている方が多いかと思います。
現在、ノミダニ予防をしている方はそこまで気にする内容ではありませんが、していない方で理由がある方は仕方ありませんが、忘れてしまっている方は獣医師に相談してみましょう。

避難所ではワクチン接種済みが分かるもの、ノミダニ予防接種済みが分かるものの提示を求められる可能性があります。
避難所では感染症リスクが高まるため、避難所を利用する場合の最低限のルールを設けることがあり、ノミダニ予防が出来ていないと断られるケースも実際におきています。

常備薬の備蓄

ワンちゃんが処方している常備薬の備蓄は必要不可欠です。
災害発生から支援物資が届くまでの間、薬が無ければ悪化してしまう危険性や被災することでワンちゃん自身にも強いストレスがかかります。
体調を崩しやすく不安が続く生活で薬を手放すリスクはあまりにも高いでしょう。
常備薬の相談はかかりつけの獣医師さんに相談して決めて頂ければと思います。

知ってて役立つ知識

必ず覚えていてほしい知識ではありませんが、知っていて損する内容ではありません。
余裕があれば下記で紹介する内容も覚えて頂けたら幸いです。

トイレシートは兼用できる

トイレシートの利用方法ですが、ワンちゃんの排泄用だけではありません。

オムツの代わりになったり、おねしょ防止シートになったり、出血部を押さえたり、人間用のトイレ、生理用品など様々な使い道があるので【トイレシートは排泄用】とせずに、幅広く使い道を思い出してください。

アンダーパスは避ける

線路や道路をくぐるために作られたアンダーパスは踏切や信号を待たずに渡ることができ交通面においてとても役に立つ道ではありますが、唯一の弱点が【大雨】です。
中心が下になっているため、左右から流れてくる水が集まってしまい排水が追いつかず、冠水してしまうデメリットがあります。
そのため、避難経路の中にアンダーパスを通ることがあるようでしたら、別ルートの開拓や対策を練ると安心です。

迷子札や鑑札をつけておこう

マイクロチップの装着が全国的に普及され、個体判別が簡単になったのですがマイクチップを読み取る機械がなければいけないというマイナス要素も含まれているため、災害時での迷子犬や保護犬の判別に時間がかかります。

ワンちゃんの情報(名前や犬種、持病など)と飼い主情報(連絡先と名前)を記載した迷子札、狂犬病のワクチン接種証明の鑑札が首輪に常時付けていれば、万が一逃げてしまったり、はぐれてしまった際に有効的です。

体温調整について

災害時で一番の課題とされる体温調整。
寒ければ、低体温症による機能の低下や体調を崩しやすく、暑ければ、熱中症による脱水症状での水分不足など、命に関わる大きな症状を引き起こすことがあるため、気をつけましょう。

人がパニックになる原因

災害時に必ず起こる【パニック】についての紹介です。

例えば、外出先で災害が発生した場合、出入口付近では人々が集中しパニックになりやすく、人がパニックに陥りやすい原因として一例に挙げますと

1)危険が迫ったとき
2)全員の脱出が困難なとき
3)脱出の可能性があるとき
4)正常なコミュニケーションが欠けているとき

上記の原因が引き金となりパニックが起こります。

この原因を考慮し、避難する時にワンちゃんを守る行動を考えてみましょう。
ワンちゃんが飼い主さまから離れずに避難できればいいですが、難しいようでしたら抱っこして移動しなければいけませんし、避難経路も分からない状態で人の流れに従って進んだら巻き込まれてしまう危険性もあります。

災害に直面した際はまずは【状況把握】

被災し、不安や恐怖の中では正常な判断も難しくなりますが、一度深呼吸をして落ち着かせましょう。
その後、逃げる方向や場合によっては荷物の取捨選択など、最適な避難を速やかに行ってください。

上記以外の災害にまつわる知識

飼い主の指示を聞き、お座りする犬

この章では、日常生活の中でこんなやり方・使い方、こんなモノが合ったら便利かも、そんな情報をまとめました。

ガムテープ

防災バックの容量に空きがあれば、ガムテープを入れておくと意外と役に立ちます。
クレートの修理やメモを残すこともできますし、不要な段ボールがあればそれらを使いトイレスペースや囲いを作ることも可能です。
ワンちゃんのために一個入れておくだけで役立つアイテムです。

地域(ご近所)との交流

普段のお散歩コースですれ違う人や、ご近所さんなどとのコミュニケーションがあるかないかでも災害時には大きく差がでます。

普段からワンちゃんを知っていてくれる方がいれば、災害時に万が一脱走して見つけられない時、どなたかが保護してくれていればすぐに再会できますし、どなたかが「この子〇〇さんちの子だ」と情報共有できるメリットもあります。

ペットホテルの利用

避難所生活では、一緒の施設内で避難することができても生活を送るスペースは別のことがほとんどなので、飼い主さまから離れて知らない環境で寝泊りをする経験がなければ一度ペットホテルの利用をオススメします。

どんな様子だったかを教えてもらえるので、それを考慮し対策を練れるメリットもあるため利用してみましょう。

備蓄のローリングストック

使った分だけ買い足して常に最新が使うたびに更新される方を指します。

ローリングストック行うと防止バックの中身で消費期限が過ぎてしまうのを防げたり、劣化を防ぐことができます。食品だけでなく、中身に入れいているものを把握ができるので抜けが無くなるメリットもあるのでオススメです。

トイレシートなど小分けにする

小分けにする理由は、カビやウイルスなどの浸食防止と浸水による被害を分散させ、最小限の被害にすることができるためです。
また、ジップロックなどの防水袋であれば、水を入れる容器にも使えますし、うんち袋の代用として消臭袋にも変化してくれるため無駄がありません。

是非試してみてください。

クレートに最初から情報を貼っておく

普段から使用しているクレートやハウスにワンちゃん情報をまとめたメモを貼り付けて生活を送ることをオススメします。
一緒に避難できない時や、誰かが見つけてくれたときに情報が分かれば適切な対応ができるようになります。
迷子札と合わせてワンちゃん情報メモの貼り付けも行っておきましょう。

正しい情報を集める

災害時に怖がる犬を抱きかかえる飼い主

最後にお伝えしたいことは【正しい情報を集める】です。

SNSの普及に伴い個人での配信閲覧が可能となり、デタラメな情報であったり、不安を煽る内容であったりと、正しい情報が正しく入って来ずに困惑することが多くなりました。
そのため近年では【ネットリテラシー】という言葉を耳にすることも多くなったかと思います。

SNSからの情報を全て鵜呑みにするのではなく、正しい情報なのかを見極め、適切な行動をとれるか、が重要になってきます。
SNSでの情報ももちろん大切ですが、ラジオやニュースなども活用し偏った情報だけを集めないように務めましょう。
命に関わる情報は県や市が発表する指示を聞き、近隣状況の把握などSNSで調べるなど、状況に合わせて使い分けすることを是非忘れずにおいてください。

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フローエンスメディアライター   大久保 祐太

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