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ペットホテルの選び方|登録の確認・見学で見ること・預ける前の準備
公開日:2025年1月5日(日) 更新日:2026年10月6日(火) その他
この記事の要点
ペットホテルは、動物愛護管理法の「保管」の登録を受けた施設で、事業所ごとの登録番号の標識と動物取扱責任者の選任が法律で決まっています。探すときは、動物病院併設・サロン併設・専門店・自宅型のどの型かを決め、かかりつけの獣医師と犬を飼っている知人に聞き、自治体が公開する登録業者の一覧で「保管」の登録を確かめます。見学では、登録番号の掲示、施設を全部見せてもらえるか、ケージの大きさと1頭ずつの収容、清潔さと温湿度計、散歩と脱走防止、食事の持ち込み、投薬、夜間の人、体調を崩したときの提携病院、預かり条件の厳しさ、の10項目を確かめ、見せてもらえない施設は候補から外します。預かりには狂犬病予防注射と混合ワクチンの証明、ノミ・マダニ予防が要り、ワクチンは預ける1週間以上前に終えます。本番の前に数時間〜1泊の短いお試しを入れ、家ではクレートに慣らし、いつものフード・薬のメモ・連絡先・使い慣れた毛布を持って行きます。初めての預かりで食欲が落ちたり水を飲む量が減ったりするのは最初の数回ではふつうのことで、短い預かりを重ねると減ります。分離不安のある犬・ワクチン未完了の子犬・持病のある高齢犬は、動物病院併設か、自宅にペットシッターに来てもらう形を先に検討し、猫は家以外でのストレスが強いので自宅で世話をしてもらうほうが望ましいこともあります。お試しを2回入れても食べない・帰宅後に隠れる、分離不安の行動、帰宅後の咳や下痢が続くなら、動物病院とドッグトレーナーへ。
「ペットホテルって、どうやって探せばいい?」「見学で何を見れば安心できるのか分からない」「うちの子は初めて預けるのに、ちゃんと食べてくれるだろうか」。出張・冠婚葬祭・入院のように、犬を連れて行けない用事は、飼い主さまの都合で必ず来ます。この記事は、そのときに犬を預ける「ペットホテル」の選び方を、法律の決まりにそって書きます。
先に結論を書きます。ペットホテルは、動物愛護管理法の「保管」の登録を受けた施設で、登録番号と動物取扱責任者の名前が掲示されているかを最初に確かめ、次に見学で「見せてもらえるか」を確かめます。そのうえで、食事は持ち込めるか、散歩はどうするか、夜間に人がいるか、体調を崩したときにどこの病院へ行くかを聞き、本番の前に短いお試しの預かりを1回入れる。これが、この記事で書く順番の全部です。
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子犬を見る「ペットホテル」と「ペット可ホテル」は別のもの|この記事は預ける施設の話
「ペット可ホテルの選び方」「ペットホテル 探し方」で調べて来られる方へ。同じ「ペットホテル」という言葉で、2つの違うものが検索されています。1つは犬を預ける施設(ペットホテル・犬の宿泊施設)で、飼い主さまが留守のあいだ犬を預かってもらう場所です。もう1つは犬と一緒に泊まれる宿(ペット可ホテル・ペット同伴の旅館やコテージ)で、飼い主さまと犬が同じ部屋で寝る場所です。選ぶときに見るところがまったく違うので、この記事は前者の「預ける施設」を本編にし、後者は最後の章で要点だけ書いて、旅行の判断そのものは犬と旅行の記事に分けています。
アメリカの動物病院グループ(VCAアニマルホスピタル)は、犬を連れて行けないときの選択肢を3つに分けています。友人や親戚、ペットシッターに自宅へ来てもらう。友人や親戚、ペットシッターの家で預かってもらう。そして、ペットホテル(ボーディングケネル)に預ける。よく設計された施設は安全で外に出られない造りになっているので、ペットホテルはいちばん安全な選択肢になり得ます。「かわいそうだから預けない」と決める前に、預けるときの選び方を知っておく価値はあります。
新しく載った子犬
ペットホテルとは|動物取扱業「保管」の登録を受けた施設です
「ペットホテルとは」で調べて来られる方へ。日本では、ペットホテルは誰でも開けるものではありません。動物愛護管理法第10条は、動物の販売・保管・貸出し・訓練・展示などを業として行おうとする者は、事業所の所在地を管轄する都道府県知事(指定都市では市長)の登録を受けなければならない、と定めています。ペットホテルは、このうちの「保管」=顧客の動物を預かる業に当たり、動物の保管を営利目的で行う場合は、営業を始めるに当たって登録が要ります。登録せずに営業した場合は100万円以下の罰金です。
登録を受けた施設には、守るべき決まりが3つ付いてきます。1つ目は標識の掲示で、同法第18条は、第一種動物取扱業者は事業所ごとに、公衆の見やすい場所に、氏名または名称、登録番号などを記載した標識を掲げなければならない、としています。2つ目は動物取扱責任者で、第22条は、事業所ごとに、十分な技術的能力と専門的な知識経験を持つ者の中から動物取扱責任者を選び、都道府県の研修を受けさせることを求めています。3つ目は管理の基準で、環境省令(令和3年環境省令第7号)が、飼養施設の清掃と消毒、1日1回以上の巡回、逸走防止と施錠、温度計と湿度計の設置、動物が病気やけがをしたときに速やかに処置し必要に応じて獣医師の診療を受けさせること、災害時の対策、などを定めています。預ける側から見ると、「登録番号が掲示されていて、動物取扱責任者の名前が分かる」施設は、この基準の下で都道府県の立入検査の対象になっている施設だ、ということです。
もう1つ、同じ省令には、ペットホテル(保管業者)に固有の決まりが2つあります。預かった動物を搬出するたびにケージの清掃と消毒を行うこと、そして、感染症のまん延とけんかを防ぐため、親子や同腹の犬のように一緒でよいと認められる場合を除いて、顧客の動物を1頭ずつ別に収容することです。「ほかのお客さんの犬と同じ部屋で放し飼い」という預かり方は、この基準に合いません。多頭飼いのご家庭が2頭を一緒に預けたいときは、見学の場でその扱いを聞いてください。動物取扱業の登録がペットシッターにも要ること(動物の所有や飼養施設がない場合も規制の対象になります)は、あとの章で書きます。
ペットホテルの探し方|動物病院併設・サロン併設・専門店と、自治体の一覧
「ペットホテル 探し方」で調べて来られる方へ。ペット保険のアニコム損害保険の「みんなのどうぶつ病気大百科」の解説は、預かりを行う施設を、専門のペットホテル、ペットショップやトリミングサロンに併設のペットホテル、動物病院併設のペットホテルに分けています。それぞれで受けられるサービスと特徴が違うので、探し方は「どの型から当たるか」を先に決めると早くなります。
| 型 | 向いている犬・場面 | 見学で先に聞くこと |
|---|---|---|
| 動物病院に併設 | 持病がある・高齢・薬を飲んでいる。アメリカの犬の団体(アメリカンケネルクラブ)は、高齢の犬や薬が要る重い持病のある犬は動物病院のペットホテルのほうがうまくいくことがある、としています。病院併設なら、すぐ獣医師の診察と処置が受けられます | 夜間に人がいるか。入院中の動物と預かりの動物のスペースが分かれているか。散歩はあるか |
| トリミングサロンに併設 | 預ける機会が少なく、帰りにトリミングも済ませたい。サロンにふだんから通っていて、スタッフに慣れている子 | 預かり中の居場所(ケージの大きさ・数)と、散歩や運動の時間。夜間の管理 |
| ペットホテル専門店 | 個室・ドッグラン・長期など、預かりそのものの設備を求めるとき。犬同士の交流を楽しめる子 | 1頭ずつ別に収容しているか。体調を崩したときの提携病院と、そこまでの距離 |
| 自宅型・少人数の預かり | 大きな施設の音や他の犬が苦手な子。環境が家に近い | 動物取扱業(保管)の登録番号。逃げ出せない造りか。留守にする時間帯があるか |
見つけ方は、どちらも同じことを勧めています。かかりつけの動物病院と、犬を飼っている友人・近所の人に聞くことです。施設のウェブサイトやSNSから探すこともできますが、いちばん確かなのは友人や獣医師からの紹介です。もう1つ、日本ならではの探し方があります。動物取扱業の登録は都道府県か政令市が行っているので、多くの自治体が登録業者の一覧を公開しています。「(お住まいの都道府県名) 第一種動物取扱業 登録 一覧」で検索すると、種別「保管」で近くの登録施設を確かめられます。一覧に載っていることは「登録がある」ことの確認で、良い施設かどうかは、次の章の見学で見ます。
散歩のついでに立ち寄って、それとなく様子を見るのも、探す段階でできる小さなことです。評判や特徴は近所の人に聞いたりネットで調べたりすれば情報が得られますが、相性がもっとも大切なポイントです。うちで紹介しているトイプードル、チワワ、ミニチュアダックスフンド、ポメラニアン、マルチーズ、シーズーのような小型犬は、大きな犬の鳴き声が近くで続く環境が苦手な子もいるので、「どんな犬が預けられているか」も、立ち寄ったときに見ておくところです。
選ぶときに見ること|見学で確かめる10項目
候補が2〜3か所に絞れたら、預ける前に見学に行きます。前もって計画し、必ず施設を訪ねて、期待に合っているかを確かめてください。屋内と屋外の設備を見て、毎日の日課について質問します。信頼できる施設なら、犬舎を見せ、質問に答え、スタッフに会わせることに問題は無いはずです。食事を用意する場所と犬が遊ぶ場所を見せてもらえるべきで、施設全体を見せてもらえないなら、その場を離れてください。見学で確かめることを表にします。理由の列は、その項目が「なぜ要るか」です。
| 見ること | 確かめ方 | 理由 |
|---|---|---|
| ①登録番号と動物取扱責任者の掲示 | 受付や入口の標識に、名称・登録番号・種別「保管」・動物取扱責任者の氏名があるか。ウェブの案内や広告にも登録番号と責任者名が載っているか | 動物愛護管理法第18条・第22条。省令は広告に登録番号と動物取扱責任者の氏名を載せることも求めている |
| ②施設を全部見せてもらえるか | 犬が過ごす場所、食事を用意する場所、運動する場所。断られたら候補から外す | 見せてもらえないなら離れる。屋内外を見て毎日の日課を聞く |
| ③ケージの大きさ・数と、1頭ずつの収容 | うちの子が自然に立って、向きを変えて、横になれるか。他の家の犬と同じケージに入れないか。個室なら、隣の犬との仕切り | 省令は保管業者に顧客の動物を個々に収容することを求める。ケージの規模の基準(縦が体長の2倍以上・横が1.5倍以上・高さが背の高さ(地面から肩まで)の2倍以上)は一時的な保管を例外としているので、大きさは目で見て確かめる |
| ④清潔さ・におい・温度 | ケージの床と受け皿、水入れ。においがこもっていないか。温度計・湿度計があるか | 省令:定期的な清掃と消毒、搬出のたびのケージの清掃と消毒、温度計と湿度計の設置 |
| ⑤散歩と運動 | 外へ散歩に出すのか、施設内の運動場か、1日に何回か。外に出すなら脱走防止(二重リードなど)はどうしているか | 散歩の有無は施設で異なる。外へ出すなら逃亡・事故の対策を確かめる。外に出る回数を聞く |
| ⑥食事の持ち込み | いつものフードを持ち込めるか。回数と量のメモを受け取ってくれるか | 環境の変化や食べ慣れない物でお腹を崩しやすい子は普段の食事を持参。食事の要件は事前に相談 |
| ⑦投薬と持病への対応 | 薬を予定どおり飲ませてもらえるか。緊急薬を預けられるか | 薬が要るならスタッフが予定どおり投薬できることを確かめる。持病のある犬への対応を聞く |
| ⑧夜間に人がいるか | 24時間常駐か、夜間は無人か。無人なら見回りやカメラの体制 | 夜間は人が不在の施設もある。持病があり夜間の急変が心配なら常駐の施設を |
| ⑨体調を崩したときの流れ | 提携している動物病院はどこか。かかりつけへ連れて行ってもらえるか。飼い主に連絡がつかないときに誰が判断するか | 省令:病気やけがのときは速やかに処置し、必要に応じて獣医師の診療。緊急時の治療の書面の同意と、かかりつけの連絡先、判断できる人の連絡先を残す |
| ⑩預かり条件の厳しさ | ワクチン証明・ノミダニ予防・健康状態を確かめてから預かっているか | 予防接種の記録を求めない施設、予約を詰め込みすぎている施設、犬に関心が無さそうな施設には注意 |
⑩は逆に見えるかもしれません。条件が厳しい施設は面倒に感じますが、うちの子のワクチン証明を求める施設は、ほかの犬の証明も求めている施設です。省令は、新たに動物を施設に入れるときに健康であることを確かめ、それまでは必要に応じて他の動物と接触させないことを求めています。条件を確かめない施設は、預かっている犬の中に病気の犬が混ざるのを止める仕組みが弱い、ということです。
見学のときに、もう1つだけ見てほしいものがあります。そこにすでに預けられている犬たちの様子です。落ち着いているか、退屈していないか、居心地よさそうか。設備の説明よりも、その日その場にいる犬の顔のほうが、施設の毎日を正直に映します。
預かりの条件|ワクチン証明・ノミダニ予防・月齢・発情・持病
ペットホテルは、たくさんの犬が同じ建物で過ごす場所です。ペットホテルやトリミングは混合ワクチンの接種証明の提出を求めるところがほとんどです。ペットホテルはたくさんの動物が集まる場所なので、伝染病予防のワクチン接種は必ず受けておき、動物病院発行の接種証明書の提示が必要なところが多いです。条件を表にします。金額は施設ごとに違うので、この記事には書きません。
| 条件 | 内容 | 飼い主さまが用意すること |
|---|---|---|
| 狂犬病予防注射 | 狂犬病予防法は、犬の所有者に年1回の予防注射と注射済票の装着を義務づけています。狂犬病のワクチンは、預かりの必須条件に挙がります | 注射済票か、動物病院の証明書 |
| 混合ワクチン | コアワクチンは犬ジステンパー・犬パルボウイルス・犬伝染性肝炎・犬アデノウイルス2型で、日本では1年に1回の追加接種が基本です。抵抗力ができるのは最後の接種から1週間以上たってからなので、預ける1週間以上前に接種を終えます | 接種したワクチンの種類・接種日・動物病院が分かる証明書。預ける1週間以上前に接種を済ませる |
| ノミ・マダニの予防 | ペットホテルで過ごす間に感染することも考えられるので、必ず行っておきます | 予防薬の投与日を伝える |
| 健康状態 | 預ける前に、かかりつけで健康診断と便検査を受けておきます。省令は、施設側に新たな動物の健康確認を求めています | 直近の健診の結果。持病があれば、気をつける点と、体調を崩したときの対処、緊急薬 |
| 月齢・ワクチンの回数 | 3か月齢未満の子犬は2〜3回に分けて接種し、抵抗力ができるのは2回目(または3回目)の接種から1週間以上あとです。子犬の接種が終わる前は、預かりの条件を満たさない施設が多いです | 子犬のうちは接種の予定と預ける日を先に合わせる |
| 発情中・妊娠中 | 施設ごとに扱いが違う(断る施設、時期をずらす施設、個室のみの施設) | 予約のときに必ず申告する |
「ケンネルコフ」という言葉を、預かりの条件でよく目にします。ケンネルコフ(犬伝染性気管気管支炎)は咳を主な症状とした伝染力の強い呼吸器の感染症で、パラインフルエンザウイルス・犬アデノウイルス2型・ボルデテラ菌などのうち1つまたは複数に感染して起き、感染した犬の唾液や痰や鼻水からうつり、免疫力の低い子犬がとくに感染しやすいです。短い乾いた咳が主な症状で、二次感染で鼻水・目やに・発熱・食欲不振が出て、重いと肺炎に移ることもあります。ワクチン接種で防げる病気で、疑いのある犬がいれば隔離してケージや食器を消毒することが重要です。名前の「ケンネル(犬舎)」のとおり、犬が集まる場所でうつりやすい病気なので、預ける前のワクチンと、預けたあとの咳の観察が、この病気への備えです。
預ける前の準備|お試しの短い預かり・クレート・持ち物
「ペットホテル 預け方」で調べて来られる方へ。準備でいちばん効くのは、本番の前に、短いお試しの預かりを1回入れることです。いくつかの施設が数時間ずつの短い預かりを何回か勧めています。飼い主の心配とは裏腹に、たいていの犬はすぐに預かりの生活に慣れます。長い預かりの前に、週末や数日の短い預かりで様子を見るのはいつでも価値があり、1〜2回の短い預かりで犬は飼い主がいないことと施設とスタッフに慣れます。時間があれば、旅行の前に1泊だけ預けて様子を見るのもよい方法で、多くの施設が試しの預かりを用意しています(必須にしている施設もあります)。散歩の途中に立ち寄ってスタッフに遊んでもらったりおやつをもらったりする、試しに短時間のお泊まりをするのも効きます。
もう1つは、家でできる準備です。ケージタイプでも個室タイプでも、基本的には限られた空間で1日の大半を過ごすことになるので、日頃からケージやサークルの中で落ち着いて静かに過ごす練習をしておきます。クレートに慣れることは大事な生活の技術で、動物病院・ペットシッター・預け先・災害時の避難で犬はクレートに入ることになります。「入ると良いことがある場所」にしておく手順はクレートトレーニングの記事に、留守番そのものの練習は犬の留守番の記事に書いています。持ち物を表にします。
| 持ち物 | 中身 | 気をつけること |
|---|---|---|
| ワクチンの証明 | 接種したワクチンの種類・接種日・接種した動物病院が分かるもの。狂犬病の注射済票 | 預ける1週間以上前に接種を終えておく |
| いつものフード | 持ち込める場合。回数・1回の量・食べ方(すぐ食べる、残しやすい)のメモを添える | 1食ずつ小分けにしておくと、施設側が量を間違えない |
| 薬・緊急薬 | 投薬の回数、薬ごとの飲ませ方、緊急薬はどんなときに使うかのメモ | 薬は予定どおり飲ませてもらえることを確かめる。預ける日数ぶんの薬を渡す |
| 連絡先 | 飼い主さまの緊急連絡先と旅程。かかりつけ動物病院の連絡先・診療時間・休診日。連絡がつかないときに判断してもらう人 | 緊急時の治療の書面の同意を残す |
| 使い慣れた物 | 食器、毛布やベッド、おもちゃ。自分や飼い主のにおいが付いた物 | 持ち込み可かは施設で違う。汚れて洗われることがあるので名前を書く。自分のベッドや毛布、お気に入りのおもちゃは落ち着きに役立つ |
| 首輪・名札 | 名前と連絡先の名札、鑑札。マイクロチップの登録情報が最新か | どんなに注意している施設でも脱走の可能性はゼロではない |
預ける当日は、3つを守ってください。時間に余裕を持って行く(説明を受け、スタッフと話す時間を取る)。普段の様子を伝える(食事・散歩・排便排尿の「いつもはこうだ」を伝えておくと、体調不良に早く気づいてもらえる)。そして、心配そうな顔を見せない。飼い主が不安げな様子を見せると、犬も敏感に察して不安になることがあります。飼い主がスタッフを信頼して仲良くしている様子を見ると、犬もその施設を信頼できます。
預けている間に起きること|食べない・水を飲まない・帰宅後の変化
「ペットホテル どんな感じ」で調べて来られる方へ。初めて預けたときに起きやすいことを、先に知っておくと慌てません。預かりに慣れていない多くの犬は、滞在中に食欲が落ちたり水を飲む量が減ったりします。最初の数回ではふつうのことで、短い預かりを何回か重ねると不安は減っていきます。犬がとても強いストレスを受けているなら、獣医師が落ち着かせる薬などを処方して慣れるのを助けることがあります。だから、お試しの1回で「食べなかった」は、その施設が悪いという印ではなく、次に短い預かりをもう1回入れる理由です。
迎えに行ったときに見るところもあります。迎えたときに犬の全体の状態を見ることは、受けた世話の水準を映します。スタッフに滞在中の様子と食欲を必ず聞いてください。良い印は、特定のスタッフに名残惜しそうにする、激しいパンティングのような苦痛のサインが無い、預けたときと同じく健康であざ・切り傷・引っかき傷が無い、足に乾いた尿や便が付いていない、です。帰ってきたとき、犬は「安心した」だけでなく「うれしそう」であるべきです。家に帰ってからよく寝る子もいますが、次のときは受診の目安にしてください。
- 帰宅後に乾いた短い咳が続く……ケンネルコフの主な症状です。早めの通院と治療が必要で、鼻水・目やに・発熱・食欲不振が加わると肺炎に移ることもあります。ほかの犬にうつすので、ドッグランや預かりは治るまで避けます
- 下痢・嘔吐が2日以上続く、血が混じる……食事や環境の変化でお腹を崩す子はいますが、続くなら受診。預けた日と食べたものを伝えます
- 体をかき続ける、皮膚が赤い……ノミ・マダニ。予防薬を投与していても、体に付いていないか帰宅後に見ます
- 足や体に傷・あざがある……施設に、いつ・どこで付いたかを聞きます。説明がつかないなら、次はその施設に預けません
- 帰宅後、食べない・隠れる・震えるが数日続く……不安が強く出た子です。次は、預ける日数を短くするか、後の章のペットシッターも比べます
ペットホテルが向かない犬と、ペットシッターとの比較
ペットホテルは、すべての犬に向くわけではありません。「サマーキャンプ」のように預け先を楽しむ犬もいれば、子どもと同じでホームシックになる犬もいて、そういう犬は家にいるほうがうまくいきます。分離不安(飼い主と離れると強い不安になって、吠えたり暴れたりすること)のある犬は、旅行のときに家に残したほうがうまくいくことがあります。分離不安の犬はクレートの中でパニックを起こして自分を傷つけることがあるので、広い安全な区画と専門家の助けが要ります。向く・向かないを、選択肢と一緒に表にします。
| 選択肢 | 向く犬・場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| ペットホテルに預ける | クレートや留守番に慣れている。他の犬や人がいても落ち着ける。持病があるなら動物病院併設へ。よく設計された施設は安全で外に出られないので、いちばん安全な選択肢になり得る。決まった排泄の時間とスタッフの体制があり、犬同士の交流で留守の寂しさが紛れることもある | 1頭ずつの収容・散歩・夜間の体制を見学で確かめる。初めては短い預かりから |
| ペットシッターに自宅へ来てもらう | 環境が変わることが苦手な犬。分離不安がある犬(家に残したほうがうまくいくことがある)。猫(家以外で強いストレスを感じやすい) | 動物取扱業の登録が要ります(ペットシッターも規制の対象)。事前に会って犬との相性と人柄を見ます。長期の留守に「訪問だけ」で犬を1頭にしておくのはすすめられません。何度訪問しても、1頭で暮らす犬は寂しさと不安から壊す行動に出やすいです |
| 友人・親戚の家で預かってもらう | 犬がその家と人を知っている場合 | 知らない土地で逃げて迷子になる、その家のほかのペットと合わない、という危険がある。庭があれば柵の抜けが無いかを見る |
| 連れて行く | 宿が犬同伴で、移動時間が犬に無理でないとき | 最後の章と犬と旅行の記事へ |
ペットホテルが向きにくい犬を、もう少し具体的に並べます。分離不安の行動が出ている犬(外出を見ると吠え始めて留守中も吠え続ける、留守中に部屋が荒れる、トイレ以外で排泄する)は、預け先でも同じ行動が出ます。分離不安の記事の練習を先に進めてください。ワクチン接種が終わっていない子犬は、預かりの条件を満たしません。持病があって薬が要る犬・高齢の犬は、動物病院併設の施設か、自宅に来てもらう形を先に検討します。留守が10時間以上になる日の考え方は留守番が長くなる日の記事に分けています。
猫を預けるとき|家以外でのストレスが強い動物です
「猫 ペットホテル 選び方」で調べて来られる方へ。この記事は犬の話ですが、1つだけ書きます。動物の種類や一頭一頭の差で気質は異なり、家以外で過ごすことに強いストレスを感じることがあります。とくに猫にこの傾向が強く見られ、その場合は環境を変えず、信頼できる親戚・友人・ペットシッターに自宅へ来てもらって世話をしてもらうほうが望ましいケースもあります。犬が苦手な猫やうさぎにとって、犬の鳴き声が常に聞こえる環境はストレスになることがあるので、ケージタイプの施設ではその点を確かめます。猫はトイレが変わると排泄を我慢することがあるので、使い慣れたトイレの砂(できれば自分のにおいが付いたもの)を持って行きます。自宅に来てもらう場合は、温度管理と水分の補給に十分注意し、とくに夏は不在中の熱中症に細心の注意を払います。猫のストレスのサイン(食欲がない、隠れて出てこない、粗相が増える、攻撃的になる)に、預けたあと当てはまれば、次は預け方を変えてください。
犬と泊まれる宿(ペット可ホテル)を選ぶとき|見るところは3つ
「ペット可ホテルの選び方」で来られた方へ、預ける施設とは別の見どころを3つだけ書きます。1つ目は、宿ごとのルールです。同じ「ペット可」でも、部屋の中で放してよいか、ベッドやソファに乗せてよいか、食事の場所に同伴できるか、宿の中でのケージやクレートの使用が条件か、は宿ごとに違います。予約の前に、宿の案内で確かめてください。2つ目は、求められる証明です。宿によっては狂犬病予防注射と混合ワクチンの証明を求めます。預ける施設と同じで、証明を求める宿は、ほかの犬にも求めている宿です。3つ目は、犬の側の準備です。宿の部屋で落ち着いて過ごせるかは、家でクレートやマットの上で落ち着いていられるかで決まります。移動が長いなら犬と車でお出かけの記事、旅行そのものの判断は犬と旅行の記事に書いています。
やってはいけないことと、相談の目安
- 登録番号を確かめずに預ける……動物の保管を業として行うには登録が要り、登録番号の標識の掲示は法律の義務です。掲示が無い・聞いても答えない施設は候補から外します
- 見学を断られたのに予約する……施設全体を見せてもらえないなら離れます。見せられない理由のある施設です
- 初めての預かりを、いきなり長期にする……長い預かりの前に、週末や数日の短い預かりで様子を見ます。1回目は数時間から1泊です
- ワクチンを預ける直前に打つ……抵抗力ができるのは最後の接種から1週間以上あとなので、預ける1週間以上前に接種を終えます
- 持病や分離不安を伝えずに預ける……分離不安・持病・注意深い観察が要る病気について、施設に最初から正直に伝えます。伝えなければ、施設は対応できません
- 「食べなかった」の1回でその子は預けられないと決める……最初の数回で食欲が落ちるのはふつうのことで、短い預かりを重ねると減ります。減らないときが、預け方を変える合図です
- 預ける当日に心配そうに別れる……飼い主の不安げな様子を、犬は敏感に察します。いつもどおり堂々と見送ってください
相談の目安です。お試しの預かりを2回入れても、食べない・水を飲まない・帰宅後に隠れる・震えるが続く。外出の支度を見ただけで吠え続ける、留守中に部屋が荒れる、トイレ以外で排泄する(分離不安の行動)。帰宅後に咳・下痢・嘔吐が続く。そういうときは、預け先を探し続けるより先に、体のことは動物病院へ、行動のことはドッグトレーナーへ相談してください。フローエンスはブリーダー直販で、お迎えのあとも、しつけのご相談を365日お受けしています。「クレートに慣れない」「留守番の練習がうまくいかない」といった、預ける前の準備の段階のことも、専門トレーナーのトレーナーダイヤルにご相談ください。「どの施設で、何日預けて、犬がどうだったか」が分かっていると、相談はその場で具体的になります。
よくある質問
ペットホテルとは何ですか?誰でも開けるのですか?
飼い主さまの留守のあいだ犬や猫を預かる施設で、日本では動物愛護管理法第10条の「保管」に当たる第一種動物取扱業として、事業所の所在地を管轄する都道府県知事(指定都市では市長)の登録を受けなければ営業できません。登録せずに営業した場合は100万円以下の罰金です。登録を受けた施設には、事業所ごとに氏名または名称と登録番号などを記載した標識を公衆の見やすい場所に掲げること(第18条)、事業所ごとに動物取扱責任者を選んで研修を受けさせること(第22条)、環境省令が定める清掃と消毒・1日1回以上の巡回・逸走防止・温湿度計の設置・病気やけがのときの処置と獣医師の診療などの基準を守ることが義務づけられています。同じ省令は保管業者に、預かった動物を搬出するたびにケージを清掃・消毒すること、顧客の動物を1頭ずつ別に収容することも求めています。
ペットホテルはどうやって探せばいいですか?
型を決めてから探すと早くなります。預かりを行う施設は、専門のペットホテル、ペットショップやトリミングサロンに併設のペットホテル、動物病院併設のペットホテルに分かれ、持病がある・高齢・薬を飲んでいる犬は動物病院のペットホテルのほうがうまくいくことがあります。見つけ方は、かかりつけの動物病院と犬を飼っている友人・近所の人に聞くことがいちばん確かな方法です。動物取扱業の登録は都道府県か政令市が行っているので、自治体が公開している登録業者の一覧で種別「保管」の施設を確かめられます。散歩のついでに立ち寄って様子を見ること、相性がもっとも大切なことも覚えておいてください。
ペットホテルの見学では、何を確かめればいいですか?
10項目です。①受付や入口に登録番号と動物取扱責任者の氏名の標識があるか、②施設を全部見せてもらえるか(食事を用意する場所と犬が遊ぶ場所を見せてもらえるべきで、施設全体を見せてもらえないなら離れます)、③ケージの大きさと数、1頭ずつ収容しているか、④清潔さ・におい・温度計と湿度計、⑤散歩の有無と回数、外へ出すなら脱走防止の方法、⑥いつものフードを持ち込めるか、⑦薬を予定どおり飲ませてもらえるか、⑧夜間に人がいるか、⑨体調を崩したときの提携病院と、飼い主に連絡がつかないときに誰が判断するか、⑩ワクチン証明などの預かり条件を確かめてから預かっているか。予防接種の記録を求めない施設・予約を詰め込みすぎている施設・犬に関心が無さそうな施設には注意してください。すでに預けられている犬たちが落ち着いているかも見てください。
ペットホテルに預けるのに、ワクチンは必要ですか?いつまでに打てばいいですか?
必要です。ペットホテルやトリミングは混合ワクチンの接種証明の提出を求めるところがほとんどで、狂犬病予防法は犬の所有者に年1回の予防注射と注射済票の装着を義務づけています。抵抗力ができるのは最後の接種から1週間以上たってからなので、預ける1週間以上前に接種を終えます。3か月齢未満の子犬は2〜3回に分けて接種するため、接種が終わるまでは預かりの条件を満たさない施設が多いです。あわせてノミ・マダニの予防、預ける前の健康診断と便検査、持病があれば緊急薬の処方も勧められます。ペットホテルで気をつけたい病気にケンネルコフ(犬伝染性気管気管支炎)があり、咳を主な症状とする伝染力の強い感染症で、ワクチンで防げます。
初めてペットホテルに預けるとき、何を準備すればいいですか?
いちばん効くのは、本番の前に短いお試しの預かりを1回入れることです。たいていの犬はすぐ預かりの生活に慣れますが、長い預かりの前に週末や数日の短い預かりで様子を見る価値はいつでもあり、1〜2回の短い預かりで犬は施設とスタッフに慣れます。旅行の前に1泊だけ預けて様子を見るのもよい方法です。家では、ケージやサークルの中で落ち着いて過ごす練習をしておきます。持ち物は、ワクチンの種類・接種日・動物病院が分かる証明、いつものフードと回数・量のメモ、薬と飲ませ方のメモ、飼い主の緊急連絡先と旅程、かかりつけ動物病院の連絡先、使い慣れた食器・毛布・おもちゃ(名前を書く)、名札付きの首輪です。当日は時間に余裕を持って行き、普段の食事・散歩・排泄の様子を伝え、心配そうな顔を見せずに預けます。
ペットホテルでごはんを食べませんでした。預けないほうがいいですか?
1回で決めないでください。預かりに慣れていない多くの犬は、滞在中に食欲が落ちたり水を飲む量が減ったりします。最初の数回ではふつうのことで、短い預かりを何回か重ねると不安は減っていきます。迎えに行ったときは、犬の全体の状態を見て、スタッフに滞在中の様子と食欲を聞きます。良い印は、苦痛のサインが無い、預けたときと同じく健康であざや傷が無い、足に乾いた尿や便が付いていない、帰ってきたとき「安心した」だけでなく「うれしそう」であることです。帰宅後に乾いた短い咳が続く、下痢や嘔吐が2日以上続く、体をかき続けるなら動物病院へ。お試しを重ねても食べない・隠れる・震えるが続く犬は、動物病院併設の施設や、自宅にペットシッターに来てもらう形を検討してください。
猫はペットホテルに預けても大丈夫ですか?
猫は家以外でのストレスが強い動物です。動物の種類や一頭一頭の差で気質が異なり、家以外で過ごすことに強いストレスを感じることがあります。とくに猫にこの傾向が強く、その場合は環境を変えず、信頼できる親戚・友人・ペットシッターに自宅へ来てもらって世話をしてもらうほうが望ましいケースもあります。預けるなら、犬の鳴き声が常に聞こえる環境は猫のストレスになることがあるのでケージタイプの施設ではその点を確かめ、猫はトイレが変わると排泄を我慢することがあるので使い慣れたトイレの砂を持って行きます。自宅に来てもらう場合は、温度管理と水分の補給に十分注意し、夏は不在中の熱中症に細心の注意を払います。食欲がない・隠れて出てこない・粗相が増える・攻撃的になる、は猫のストレスのサインです。
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まとめ
ペットホテル(預ける施設)は、動物愛護管理法第10条の「保管」の登録を受けた施設で、事業所ごとに登録番号などの標識の掲示(第18条)と動物取扱責任者の選任(第22条)が義務づけられ、環境省令が清掃と消毒・1日1回以上の巡回・逸走防止・温湿度計・病気やけがのときの獣医師の診療・災害対策を定めています。保管業者には、搬出のたびのケージの清掃と消毒、顧客の動物を1頭ずつ別に収容することも求められています。探すときは、動物病院併設・サロン併設・専門店・自宅型のどの型かを決め、かかりつけの獣医師と犬を飼っている知人に聞き、自治体の登録業者の一覧で「保管」の登録を確かめます。見学では、登録番号の掲示、施設を全部見せてもらえるか、ケージの大きさと1頭ずつの収容、清潔さと温湿度計、散歩と脱走防止、食事の持ち込み、投薬、夜間の人、提携病院、預かり条件の厳しさ、の10項目を確かめ、見せてもらえない施設は候補から外します。預かりには狂犬病予防注射と混合ワクチンの証明とノミ・マダニ予防が要り、ワクチンは預ける1週間以上前に終え、ケンネルコフはワクチンで防げる病気です。本番の前に数時間〜1泊のお試しを入れ、家でクレートに慣らし、ワクチン証明・いつものフードとメモ・薬のメモ・連絡先・使い慣れた毛布を持って行き、当日は普段の様子を伝えて心配そうな顔を見せずに預けます。初めての預かりで食欲が落ちるのは最初の数回ではふつうのことで、迎えたときはあざや傷が無いか、「安心した」だけでなく「うれしそう」かを見ます。分離不安のある犬・ワクチン未完了の子犬・持病のある高齢犬は、動物病院併設か、自宅にペットシッターに来てもらう形を先に検討し(ペットシッターにも保管の登録が要ります)、猫は家以外でのストレスが強いので自宅で世話をしてもらうほうが望ましいこともあります。犬と泊まれる宿は、宿のルール・求められる証明・犬の側の準備の3つで選びます。お試しを2回入れても食べない・帰宅後に隠れる、分離不安の行動、帰宅後の咳や下痢が続くなら、動物病院とドッグトレーナーへ相談してください。
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