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犬の呼び戻しの教え方|練習の手順と「呼んでも来ない」の直し方
公開日:2024年9月6日(金) 更新日:2026年10月6日(火) しつけトレーニング
この記事の要点
呼び戻しは「呼ばれて行くと良いことが起きる」を犬に覚えさせる練習です。名前→合図→距離→刺激の順に、家の中→ロングリード→柵の中で広げます。呼んだあとに嫌なことをしない、追いかけない、同じ言葉を連呼しない、の3つを守れば直ります。
「家では来るのに、外に出ると呼んでも来ない」「ドッグランで呼び戻しができず、帰るのに毎回つかまえている」「おいでと言うと逃げる」。呼び戻しについてのご相談は、お迎えのあと、散歩やドッグランに出るようになった時期に集中します。
先に結論を書きます。呼び戻しは「呼ばれて行くと、その場でいちばん良いことが起きる」を犬に覚えさせる練習です。覚えさせる順番は、名前→合図→距離→刺激。場所は家の中→ロングリード→柵の中。そして、呼んだあとに嫌なことをしない、追いかけない、同じ言葉を連呼しない、の3つを守れば、呼び戻しはたいてい直ります。この記事では、教える前に決めておくこと、手順、呼んでも来ないときの原因別の直し方、ドッグランでの使い方を順番に説明します。
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子犬を見る呼び戻しは何のために教えるか|「来ると良いことがある」を作る練習です
呼び戻しは、犬に「言うことを聞かせる」練習ではありません。犬が自分から飼い主のところへ戻りたくなる状態を作る練習です。ここを取り違えると、呼んで来ないたびに声が強くなり、犬はますます来なくなります。
アメリカンケネルクラブ(AKC)の解説では、「信頼できる呼び戻し」を「呼んだときに、犬が喜んで来ると99.99%確信できる状態」と説明しています。犬はロボットではないので100%の保証はない、ただし命を守る技術なので、できるかぎり一貫した反応を目指す、という言い方です。呼び戻しを教える理由は、次の3つに集約されます。
- 万一のとき、犬を止められる……首輪が抜けた、玄関から出てしまった、リードの金具が外れた。そのとき犬を止められる唯一の手段が呼び戻しです
- ドッグランで、興奮が上がる前に引き戻せる……追いかけっこがしつこくなってきた、相手の犬が嫌がっている、と気づいたときに、歩いて捕まえに行く前に声で戻せます
- 毎日の暮らしが楽になる……ソファの下から出てこない、散歩の途中で座り込む、来客のときに玄関から離す。呼び戻しができる犬は、この全部が一言で済みます
環境省の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」でも、犬の飼い主は「特に所有者等の制止に従うよう訓練に努めること」と書かれています。呼び戻しは、その「制止に従う」のいちばん基本の形です。
「リードなしで逃げない犬」にする練習ではありません
「呼び戻しができれば、リードを外して散歩できる」と考えている方がいますが、それは目標にしないでください。同じ環境省の基準は、さくで囲まれた自分の土地や屋内などを除いて、犬の放し飼いを行わないこと、屋外で運動させるときは犬を制御できる人が、原則として引き運動(リードを付けた運動)で行うこととしています。呼び戻しがどれだけ強くても、地域のリードのきまりは守り、リードを外して遊ばせるのは安全に囲われた場所だけにしてください。
つまり呼び戻しは、リードを外すための技術ではなく、リードが外れてしまったときと、柵の中で遊ばせるときのための技術です。練習も、この記事のとおり、家の中・ロングリード・柵の中だけで行います。
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教える前に決めておく3つ|言葉・ご褒美・呼ばない場面
手順に入る前に、ご家族で3つだけ決めておいてください。ここが決まっていないご家庭は、練習の量に対して伸びが遅くなります。
言葉|名前は「こっちを見て」、合図は「来て」。役割を分けます
呼び戻しの合図を教える前に、まず犬の名前を「こちらに注意を向けて」の意味で教えるところから始めます。名前で振り向き、次の合図を待つ。呼び戻しはその次の合図です。「おいで」「こい」「カム」、どれでもかまいません。ご家族で1つに決めて、全員が同じ言葉を同じ調子で使うことだけが条件です。
もう一つ大事なことがあります。すでに「おいで」を何度も連呼して、犬が無視するようになっている場合は、その言葉を捨てて新しい言葉で始め直してください。これを「汚れた合図」と呼びます。いちばん簡単に合図が汚れるのは、犬が応えないのに同じ言葉を繰り返すことです。「おいで」がすり切れているなら「ここ」「カム」などに替え、最初の段階からやり直します。言葉を変えるのは負けではなく、いちばん早い直し方です。
ご褒美|呼び戻し専用の「ごちそう」を決めます
ふだんのおやつでは、外の刺激に勝てません。呼び戻しのご褒美には鶏肉・チーズ・フリーズドライのレバーのような価値の高いものを使い、ここで出し惜しみしないでください。呼び戻しのときにしか出ない小さなごちそうを1つ決めておくと、犬にとって「呼ばれる=あれが出る」になります。食べ物に興味が薄い子は、いちばん好きなおもちゃや引っぱりっこでもかまいません。
ご褒美は、来たときに「食べ物+声でほめる+なでる」をまとめて出します。来た瞬間の飼い主さまが嬉しそうであることが、食べ物と同じくらい効きます。
呼ばない場面|お風呂・爪切り・薬・「遊びの終わり」に呼ばない
呼び戻しがうまくいかないご家庭で、いちばん多い原因がこれです。呼んだあとに、犬にとって嫌なことをしている。お風呂・爪切り・薬を飲ませるときは、犬を呼んではいけません。用があるときは、呼ばずに自分から犬のところへ行ってください。
もう一つは「楽しいことの終わりにだけ呼ぶ」です。ドッグランで遊んでいる犬を呼ぶのが、いつもリードを付けて帰るときだけなら、犬は「呼ばれる=楽しいことが終わる」と覚え、来なくなります。遊びの最中に何度か呼んで、ほめて、ご褒美を出して、また遊びに戻す、という使い方をしてください。「呼ばれても、また遊べる」を毎回作っておくと、帰るときの一回も来るようになります。
教え方の手順|家の中から始めて、ロングリードで外へ
お迎えの日から始められます。成犬でも順番は同じです。1回の練習は数分で十分で、長くやるより毎日やるほうが定着します。次の段階へ進むのは、今の段階でほぼ毎回来るようになってから。つまずいたら1つ前へ戻ります。
1. 名前で振り向く(家の中・静かな部屋)
犬が別のものを見ているときに、明るい声で名前を1回だけ呼びます。こちらを見た瞬間に「いいこ」と言って、ごちそうを出す。これを繰り返し、名前を聞くと必ず振り向くようにします。「名前ゲーム」と呼ばれる練習です。振り向かなくても名前を繰り返さず、犬の近くに移動してやり直します。
2. 数歩の距離で「おいで」(家の中・リードを付けたまま)
犬から数歩離れて、名前→合図(「おいで」)の順に言い、膝をたたく・後ろに下がる・しゃがむ、で誘います。合図を付けるのは、犬がこちらに向かって動き出したと確信できるときだけにしてください。来る前に言い続けると、合図が「来なくてもいい言葉」になるからです。来たら、しゃがんだままごちそうと声で大げさにほめます。
この段階の犬は、飼い主さまの声・姿勢・距離をまとめて「合図」として覚えています。「おすわり」「おいで」を訓練した犬で、合図を録音した声で出すと成績が下がり、出す人が離れて半分隠れても下がった、という2005年の研究があります。家の中で数歩の距離でできても、外で離れた場所から言うと別の合図に聞こえる。だから距離と場所は少しずつしか広げません。
3. 距離を伸ばす・部屋を変える・家族で交代で呼ぶ(家の中)
毎回来るようになったら、リードを外し、少しずつ距離を伸ばします。合図と同時に後ろ向きに走ると、犬は追いかけたくなるので勢いよく来ます。次に部屋を変え、隣の部屋から呼び、慣れたら別の部屋に隠れて呼びます(かくれんぼ)。ご家族が2人以上いれば、離れて立って交代で呼び、来た人がごちそうを出す「ピンポン」が、いちばん楽しく回数を稼げます。
4. 来たら「おすわり」、そして首輪にそっと手を添える(家の中)
来て、ごちそうを食べて、すぐ走り去る。これでは万一のときにつかまえられません。来たら「おすわり」を足して止まった形を作り、さらに首輪をつかむ練習(「ゴッチャ」)を混ぜます。やり方は、ごちそうを見せて近づいてきたら、合図を言ってから首輪にそっと手を添え、握ったら残りのごちそうを渡す。慣れたら、少し速く・しっかり握ってから渡す。これを繰り返し、「つかまれる=良いことが来る」にしておきます。手が伸びると逃げる子は、ほとんどがこの練習をしていません。
5. 気を散らすものを足す→外へ。普通のリードから、ロングリードへ
家の中で、他の家族が動いている・おもちゃが床にある・テレビがついている、という状態でもできるようになったら、外へ出ます。ここで急に自由にしません。まず1.8メートルほどの普通のリードで家の中と同じ手順を繰り返し、それから6〜9メートルのロングリードに替えて、少しずつ距離を与えます。小型犬なら5メートル前後のロングリードで十分に練習できます。
ロングリードの役割を取り違えないでください。無視されたときに引き寄せるための綱ではなく、状況を管理するためのものです。来なかったら引っぱるのではなく、リードをたぐりながら犬に近づいて、短い距離からやり直します。ロングリードは「行かせない保険」であって、「来させる道具」ではありません。場所は、人や犬の少ない時間帯の公園や河川敷の芝生から。ロングリードは絡まると危ないので、木や人のいない開けた場所で、リードは地面を引きずらせず、途中を手で持ちます。
伸縮リードは、練習には向きません。犬が引くと伸びる仕組みなので「引けば進める」を覚えるうえ、細いコードは絡まると手や足を切ります。ロングリードは、幅のある平らな布のものを選んでください。散歩の歩き方そのものは横について歩く練習の記事に分けて書いています。
呼んでも来ないときの直し方|原因は6つに分かれます
「呼んでも来ない」は1つの症状ではありません。来ないときの犬の様子で原因が分かれ、直し方も違います。当てはまる行を探してください。
| 犬の様子 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| こちらを見もしない。においを嗅ぎ続ける | 段階を飛ばしている。その場所・その距離では、まだ合図になっていない | 1つ前の段階へ戻る。距離を縮め、刺激の少ない場所でやり直す。名前で振り向くところから |
| 顔は上げるが来ない | ご褒美が、今やっていることに負けている | 呼び戻し専用のごちそうに格上げする。来たら遊びに戻す(「呼ばれる=終わり」を壊す) |
| 「おいで」を何度言っても動かない | 合図がすり切れている(連呼で汚れた合図) | 言葉を新しいものに替えて、最初の段階から。言うのは1回だけ |
| 近づくと逃げる。追いかけっこになる | 追いかけられるのが遊びになっている。つかまえられた嫌な記憶がある | 絶対に追いかけない。逆に背を向けて走って離れる。家の中で首輪タッチの練習を足す |
| 手前で止まって手が届かない | 手が伸びる=つかまる、と覚えている | ごちそうは足元に落とさず、手の中で食べさせる。首輪に手を添えてから渡す |
| 前はできていたのに、急に来なくなった(生後8か月ごろ) | 思春期。飼い主にだけ従いにくくなる時期 | 叱らずに、家の中の簡単な段階に戻って回数を稼ぐ。時期が過ぎれば戻る |
思春期については研究があります。93頭を生後5か月と8か月で調べたところ、飼い主の「おすわり」に従う割合は8か月のほうが低く、知らない人に対してはむしろ良くなっていた、という2020年の調査があります。「うちの子だけ反抗している」のではなく、この時期の犬に共通する変化です。詳しくは犬の反抗期の記事に書いています。
来ないからといって怒ると、次はもっと来なくなります
来なかった犬を、来たあとに叱る。これがいちばん呼び戻しを壊します。いたずらを見つけて怒った声で呼び、それでも来た犬を叱れば、犬が学ぶのは「次は近づかないほうがいい」です。犬は直前の出来事でつながりを作るので、30秒前のいたずらではなく「来たら叱られた」だけが残ります。来たら、何があっても嬉しそうに迎えてください。
米国獣医行動学会(AVSAB)の2021年の見解では、力や不快に頼る方法はしつけに使うべきではなく、罰を使った方法は不安や回避と関連が見られ、罰で教えた合図は合図そのものが嫌なものになる、としています。呼び戻しは「来なかったら罰」ではなく「来たら良いこと」だけで組み立てます。叱り方の考え方は犬が言うことを聞かない理由の記事にまとめています。
ドッグランで呼び戻しできないとき|柵の中でも「入る前」で決まります
「ドッグランで呼び戻しができない」は、ドッグランの中で直すものではありません。ドッグランは、他の犬・におい・広さがそろった、練習の最終段階です。家の中とロングリードの段階が終わっていない犬を柵の中に放して呼んでも、来ないのが普通です。
そのうえで、ドッグランには前提が2つあります。1つは、おやつが使えない場所が多いこと。たとえば東京都立公園の共通のドッグラン利用規約では、犬へのエサ・おやつの給仕と、おもちゃ・ボールの持ち込みが禁止されています。おやつだけで呼んでいた犬は、ここで一気に来なくなります。家の段階から「声とご褒美」の両方でほめ、ご褒美をときどき抜いても来る形にしておく理由がこれです。もう1つは、同じ規約で飼い主の指示を聞けない犬はリードを外さない、リードを外しているときは目を離さず、興奮したら直ちに制止する、と定められていること。呼び戻しは、ドッグランを使うための条件でもあります。
- 空いている時間帯・小型犬用のエリアから……他の犬が少ないほど呼び戻しは通ります。体重別のエリアがある施設では、超小型犬・小型犬のエリアを使います
- 入ってすぐ放さない……リードを付けたまま柵の中を一周し、においを嗅がせ、落ち着いてから外します
- 遊びの最中に呼んで、ほめて、また遊ばせる……1回の利用で数回。「呼ばれても終わりじゃない」を柵の中で作ります
- 来ないと分かっているときは呼ばない……無視されると分かっている場面で合図を使うと合図がすり切れます。歩いて近づき、首輪に手を添えて連れ出します
- 帰るときは、呼んでから遊びに戻す回を先に何度か……最後の1回だけが「帰る」なら、犬は帰るときの呼び戻しにも応えます
- 興奮して追い回し始めたら、呼ぶより先に体で止める……呼び戻しは興奮が上がりきる前に使うものです。上がりきってからは、近づいて止めます
ドッグランでのマナー全体はドッグランのマナー違反の記事に、他の犬とうまく遊べない子の見分け方は犬同士が仲良くできない理由の記事に分けて書いています。
やってはいけないことと、かかる期間
- 追いかける……ほとんどの犬は人より速く走ります。追えば追うほど遠ざかります。背を向けて走って離れるのが正解です
- 同じ言葉を連呼する……合図がすり切れる、いちばん早い道です。1回言って来なければ、言い直さずに距離を縮めます
- 呼んでから嫌なことをする……お風呂・爪切り・薬・ケージに戻す・帰る。用があるときは呼ばずに迎えに行きます
- 来たあとに叱る……何をしていた犬でも、来たら嬉しそうに迎えます
- いきなり外で放す……家の中→普通のリード→ロングリード→柵の中の順番を飛ばしません。柵の外でリードを外すことは、そもそもしません
- できない日に粘る……その日はやめて、翌日、できる段階から。数分で終えて「できた」で締めるのが定着への近道です
かかる期間は、犬によって違います。数日で家の中の呼び戻しが安定する子もいれば、外で使えるまでに数か月かかる子もいます。「何週間で」という目安は置かず、「今週は来た回数が増えたか」で見てください。名前で振り向く練習と首輪タッチを面倒がらずに続けるほど、外での伸びは早くなります。
うまくいかない週が続いたら、ひとりで抱え込まずにドッグトレーナーへご相談ください。フローエンスでは、お迎えのあとも、しつけのご相談を365日お受けしています。「どこで、どのくらいの距離で、何と言って呼んでいるか」を話すだけで、どの段階が抜けているかが見えることが多いです。飼い主さまのほうが疲れてしまったときは、育犬ノイローゼの記事も読んでみてください。
よくある質問
犬の呼び戻しの練習はいつから始めればいいですか?
お迎えの日から始められます。最初の段階は「名前を呼んだらこちらを見る」「数歩の距離で来たらごちそう」なので、月齢に関係なく家の中でできます。成犬から始める場合も順番は同じです。1回の練習は数分で十分で、長くやるより毎日やるほうが定着します。外でロングリードを使う段階は、家の中で気を散らすものがあっても毎回来るようになってからにしてください。
呼び戻しの言葉は「おいで」と名前、どちらを使えばいいですか?
役割を分けます。名前は「こちらに注意を向けて」、合図(おいで・こい・カムなど)は「来て」です。名前で振り向く練習を先に済ませ、名前→合図の順に言います。言葉はご家族で1つに決めて全員が同じ調子で使ってください。すでに「おいで」を連呼して犬が無視するようになっているなら、その言葉は捨てて、新しい言葉で最初の段階からやり直すのがいちばん早い直し方です。
呼んでも来ない犬を叱ってもいいですか?
叱らないでください。来なかった犬を来たあとに叱ると、犬が学ぶのは「次は近づかないほうがいい」です。犬は直前の出来事でつながりを作るので、「来たら叱られた」だけが残ります。同じ学会の見解でも、罰を使った方法は不安や回避と関連が見られ、罰で教えた合図は合図そのものが嫌なものになるとしています。来ないときは、犬ではなく段階・ご褒美・言葉・場所のどれが外れているかを見直します。
呼び戻しの練習に使うロングリードは何メートルがいいですか?伸縮リードでも代用できますか?
まず1.8メートルほどの普通のリードで家の中と同じ練習をしてから、6〜9メートルのロングリードに替えて少しずつ距離を与えます。小型犬なら5メートル前後でも十分に練習できます。ロングリードは無視されたときに引き寄せる綱ではなく、犬を行かせないための保険です。伸縮リードは、犬が引くと伸びる仕組みで「引けば進める」を覚えるうえ、細いコードが絡まると危ないので、練習には向きません。幅のある平らな布のロングリードを、人や木のない開けた場所で使ってください。
「おいで」と言うと逃げて、追いかけっこになります。どうすればいいですか?
追いかけないでください。ほとんどの犬は人より速く走るので、追えば追うほど遠ざかり、逃げること自体が遊びになります。逆に背を向けて走って離れると、犬は追いかけたくなって来ます。つかまえられた嫌な記憶が原因のことも多いので、家の中で「首輪に手を添えたらごちそう」の練習を足し、「つかまれる=良いことが来る」に変えておきます。
ドッグランで呼び戻しができません。柵の中で練習すれば直りますか?
ドッグランは練習の最終段階なので、家の中とロングリードの段階が終わっていない犬は、柵の中では来ないのが普通です。また、おやつやおもちゃの持ち込みを禁止している施設があり、たとえば東京都立公園のドッグラン利用規約では給仕も持ち込みも禁止で、飼い主の指示を聞けない犬はリードを外さないと定められています。空いている時間帯の小型犬用エリアで、入ってすぐ放さず、遊びの最中に呼んでほめてまた遊ばせる、来ないと分かっているときは呼ばずに迎えに行く、の順で慣らしてください。
呼び戻しができるようになったら、散歩でリードを外してもいいですか?
外さないでください。環境省の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」は、さくで囲まれた自分の土地や屋内などを除いて犬の放し飼いを行わないこと、屋外の運動は犬を制御できる人が原則として引き運動で行うこととしています。呼び戻しは、リードを外すための技術ではなく、リードが外れてしまったときと、柵の中で遊ばせるときのための技術です。犬はロボットではないので100%の保証はなく、リードを外すのは安全に囲われた場所だけにしてください。
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まとめ
呼び戻しは、犬に言うことを聞かせる練習ではなく、「呼ばれて行くと、その場でいちばん良いことが起きる」を作る練習です。教える前に、言葉を1つに決める・呼び戻し専用のごちそうを決める・お風呂や爪切りや遊びの終わりに呼ばない、の3つを決めます。手順は、名前で振り向く→数歩の距離で合図→距離を伸ばして家族で交代→来たらおすわりと首輪タッチ→気を散らすものを足してから普通のリード、ロングリードで外へ、の順です。来ないときは、犬の様子で原因を分け、1つ前の段階に戻ります。追いかけない、連呼しない、来たあとに叱らない。ドッグランは最終段階で、おやつが使えない施設もあるので、入る前に家とロングリードの段階を終えておきます。呼び戻しができても、柵の外でリードを外すことはしません。リードが外れたときと柵の中のための技術です。
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