【犬のしつけ】家族内でルールが統一できないときの解決法とは?

公開日:2025年3月24日(月) 更新日:2026年10月6日(火) しつけトレーニング

【犬のしつけ】家族内でルールが統一できないときの解決法とは?

この記事の要点
犬のしつけで家族のルールがそろわないとき、全員が完璧に同じ対応をする必要はありません。決めるのは「合図の言葉と手の動き」「してよい場所」「食べ物」の3つだけで、紙に書いて冷蔵庫に貼り、週1回見直します。そろえる理由でいちばん大事なのは、家族の1人が「ときどき」許すだけで、その行動が消えにくくなることです。犬が特定の人の言うことだけ聞くのは順位ではなく、その人のときに行動が報われているからです。そろわない原因は、甘やかす人と叱る人・子ども・食卓から与える祖父母・「かわいそう」の1人・誰も決めていない、の5つの型で、型ごとに打つ手が違います。子どもには大人と同じ合図を求めず、手の動きをそろえて「座ったら渡す」係に。祖父母には「しつけ」でなく体の話(犬は小さいので少量で過剰・おやつは1日の10%以内・ねぎ類やチョコレートは中毒)として伝え、小袋のおやつ係に。どうしてもそろわないときの最低ラインは、叱らない・食卓から与えない・合図の言葉だけそろえる、の3つ。犬が特定の家族に唸る・噛む、子どもと犬の危ない場面が続く、犬のことがけんかの種になっているなら、家庭の中だけで抱えずドッグトレーナーへ。

「お父さんはソファに乗せるのに、お母さんは叱る」「おじいちゃんが食卓から食べ物をあげてしまう」「子どもが『おすわり』を連呼して、犬が聞かなくなった」「自分だけが練習していて、ほかの家族は『かわいそう』と言う」。犬のしつけに一貫性が要ることは分かっていても、家族のあいだでルールがそろわない。この記事は、その悩みに答えます。

先に結論を書きます。家族全員が完璧に同じ対応をする必要はありません。決めるのは「合図の言葉」「してよい場所」「食べ物」の3つだけで、それを紙に書いて貼り、週に1回見直せば、犬は混乱しません。アメリカの犬の団体(アメリカンケネルクラブ)の解説にあるとおり、家族が一緒に座って10分で決めておけば、そろっていないことで生まれる何か月ぶんのいら立ちを防げます。この記事では、なぜそろえる必要があるのか、そろわない原因の型、最初に決める3つ、家族会議の進め方、子どもと祖父母への伝え方、どうしてもそろわないときの最低ライン、そろわなかったときに犬に起きること、相談の目安を順に書きます。しつけそのものの順番はしつけの順番の記事に、合図の言葉の決め方はコマンド一覧の記事に、飼い主さま自身の自信の話はしつけに自信がないときの記事に分けているので、ここは「家族のあいだ」に絞ります。

いま子犬1053頭がご家族を募集中です

子犬を見る

なぜ家族でルールをそろえる必要があるのか|犬は「ときどき許される」を覚えます

飼い主さまがよく口にする「Aさんには飛びつくのに、Bさんには絶対にしない」は、こういうことです。犬は何を求められているかを本当に知りたがっているのに、家族の足並みがそろっていないので、何を言われているのか分からないのです。犬は人の言葉を知って生まれてくるわけではなく、言葉の意味を1つずつ、はっきりと教えてもらう必要があります。「おすわり」と「すわれ」が同じ意味だとは分からず、「ダウン」が伏せの合図であると同時に「ソファから降りろ」の意味も持つ、ということも分かりません。ある人が「おいで」と言い、別の人が「こっち」と言うのなら、犬に分かれと求めるのは無理な話です。

もう1つ、家族でそろっていないと起きることがあります。飼い主さまが犬のある行動を減らそうと苦労しているとき、くわしく聞いていくと、家族の誰かがその行動を、ときどき後押ししていることが分かることがよくあります。ジーンズのときは飛びつかせて仕事着のときは叱る、1人だけが食卓から与える。行動が「ときどきでも」犬の望むものを生む限り、犬はその行動を続けます。アメリカの動物病院グループ(VCA)の、動物の行動を専門にする獣医師が書いた解説にあるとおり、犬は「自分にとってうまくいったこと」を繰り返すのであって、人を困らせるためや、人と張り合うために行動しているのではありません。ペット保険会社(アニコム損害保険)の獣医師が監修した解説では、要求吠えを無視し始めると、一時的に吠えがかえって増える時期(消去バースト)があり、そのあいだに一度でも応えると「もっと吠えればよい」と覚えて、さらに直しにくくなります。家族の1人が「ときどき」応えるだけで、ほかの全員の努力が、その行動を消えにくくする方向に働きます。これが、ルールをそろえる理由の中でいちばん大事なものです。

そろっていないことは、犬のストレスにもなります。家の中で1人が犬をソファに招き、別の人が「乗ってはいけない」と言うのは、犬にとっては混乱です。飛びつきを許す人と嫌がる人がいれば、犬はルールを知りようがなく、ある行動をときどき許してときどき許さないことが、練習の努力そのものを台無しにします。吠えや飛びつきのような困った行動の多くは、ルールが分からない混乱か、人の動きが読めないことへの反応から起きています。逆に、そろっていれば、犬は「いつ・どの場面で何が起きるか」を覚え、それが自信と「この人たちといれば安全だ」という信頼につながります。

ここで1つ、外しておきたい考え方があります。「家族の中で犬が順位をつけていて、下に見ている人の言うことを聞かない」という説明です。アメリカの獣医師の学会(米国獣医行動学会)は、「上に立つ」「リーダーになる」という考え方を、犬の行動の説明や直し方の方針に使うべきではない、という考えを出しています。困った行動のほとんどは、順位や物の取り合いとは関係が無く、その行動がたまたまご褒美をもらってしまったことで起きています。「Bさんの言うことは聞かない」の正体は、順位ではなく、Bさんのときにその行動が報われている、という学習です。順位の話は犬は家族内で順位をつけたがるかの記事に、噛む人と噛まない人を分ける話は家族の中で噛む人と噛まない人がいる理由の記事に書いています。

新しく載った子犬

子犬をすべて見る(1053頭)

家族でルールがそろわない原因の型|5つの表

「統一できない」を1つの問題として扱うと、解決策も「みんなで頑張ろう」になって、何も変わりません。そろわない原因は型が違い、型ごとに先に打つ手が違います。当てはまる行を探してください。

型家で起きていること先に打つ手
①甘やかす人と叱る人がいる1人はソファに乗せ、飛びつきをなでて受け止め、もう1人は叱る。犬はルールを知りようがなく、叱られる場面が増える。叱るやり方は、犬の不安からくる行動と結びつき、覚える力を落とす「叱る/甘やかす」の議論をやめ、してよい場所を先に1つ決める(次の章)。叱る役の人には、叱る代わりに「おすわり」を頼んでほめる役に回ってもらう。叱り方は犬の叱り方の記事、叱れない側は犬を叱れない飼い主さまへの記事
②子どもが合図を連呼する・走る・叫ぶ子どもは動きが読めず、毎回同じにできないので、犬が意味を取り違えた言葉を教え直すのは難しい。走る・甲高い声は、子犬が追いかけて噛むきっかけになる子どもには大人と同じ言葉を求めず、子ども専用の役割を渡す(後の章)。大人の合図を子どもが汚さないようにする
③祖父母・同居していない家族が食卓から与える食卓での「おねだり」が嫌なら、誰も、絶対に、食卓から与えてはいけない。一度でも許すと犬は期待を覚え、毎食おねだりに来る。犬は体が小さいので、少しあげたつもりでもカロリーが多すぎる「しつけ」ではなく体の話として伝える(後の章)。食べ物のルールを1つだけ決める
④「かわいそう」の1人が、ときどき許すふだんは守るが、犬が鳴いたとき・目で訴えたときだけ応える。行動がときどきでも報われる限り犬は続け、無視のあいだに一度応えると「もっと強く」を覚える「ときどき」が全部を消しにくくする、という仕組みを共有する。その人には、応えてよい場面(おすわりをしたら・静かになったら)を渡す
⑤そもそも誰も決めていないルールが無いので、各自が自分のルールで動いている。20ページもの規則集は、全員(と子犬)を混乱させ、そろえるのを難しくするだけ家族全員で座り、いちばん大事なものだけを決めて、紙に書いて冷蔵庫に貼る。次の章へ

この表で、家族の誰かが「悪い」という行はありません。家族で話しているうちに、みんなが違う合図を違うときに使っていたことに気づき、「犬が混乱するのも当然で、人も混乱していた」となるのが、よくある流れです。統一できない原因の大半は、意志の問題ではなく、決めていない・決めたことが見えていないことです。

最初に決めるのは3つだけ|合図の言葉・してよい場所・食べ物

家のルールは、家族全員で座って一緒に決めます。子どもとの約束と同じで、全員で決めたルールは守られやすいからです。そのうえで、どれがいちばん大事かを選びます。決めることの候補は、子犬が入ってよい部屋、家具に乗ってよいか、誰が何を担当するか、朝と夜の日課、寝る場所、おやつと食卓の残り物、使う合図、飛びつきを許すか、の8つで、決めたら冷蔵庫のような目につく場所に貼ります。全部を一度に決めるのは無理なので、この記事では、犬の混乱にいちばん効く3つに絞ります。

  • ①合図の言葉と手の動き……「おすわり」「まて」「おいで」「ハウス」と、解除の言葉(「よし」)の5つだけ。犬に何を求めているか分かってもらうには、できるだけ多くのことを同じにします。つまり同じ手の動き・同じ言葉・同じ声の調子を全員が使うこと、そして1つの言葉は犬にとって1つの意味しか持てない(「ダウン」は伏せだけで、ソファから降りろにはならない)ことです。言葉の候補と教える順はコマンド一覧の記事にあります
  • ②してよい場所……ソファ・ベッド・食卓のそば・キッチン・寝る場所。小さな子犬に許したことが、成犬になっても大丈夫とは限りません。家具に乗ってよいかは、「完全に乗せない」「合図があるときだけ」「この1つだけ」「どこでも」のどれでもよいので、迎える前に決めておきます。家族の意見が割れたら、いちばん厳しい人の案に合わせるほうが後で緩めやすく、緩い案から厳しくするのは犬にとって「ときどき許される」と同じになります
  • ③食べ物……食卓から与えない、おやつは誰が・いつ・何を、ごはんの担当と時刻。人の食べ物には犬に向かないものがあるうえ、一度でも食卓から与えると犬は期待を覚えて毎食おねだりに来るので、迎える前に家のルールを決めておきます。おやつの量は「1日にとるカロリーの10%以内。主食はおやつの分を減らす」を家の基準にします

冷蔵庫に貼る紙の例

紙に書くのは、次の1枚で足ります。項目を増やすより、この1枚を全員が守れる状態にすることが先です。

決めごとうちのルール(例)全員がやること
おすわり言葉「おすわり」/手のひらを下に向けて下ろす1回だけ言う。座ったら「いいこ」と言っておやつか、なでる
まて言葉「まて」/手のひらを犬に向ける/解除は「よし」解除の言葉を言うまでは、犬が動いても渡さない
おいで言葉「おいで」/しゃがんで両手を広げる来たら必ず良いことが起きる。来たあとに嫌なこと(爪切り・ケージに入れる)をしない
ハウス言葉「ハウス」/ケージを指さす入ったらおやつ。罰として入れない
ソファ・ベッドソファは「よし」と言われたときだけ。ベッドは乗せない乗ったら黙って下ろす。「よし」で招いた人が下ろす
食卓食卓から与えない。食事中はマットで伏せ目で訴えられても何も渡さない。食後にマットでおやつ
おやつ1日の量を朝に小袋に分ける。袋が空になったら終わりおやつを渡すのは「おすわり」か「まて」のあとだけ
担当朝ごはん=父、夜ごはん=母、散歩=交代、記録=子ども担当が変わる日は前日に紙に書く

「ソファは合図があるときだけ」のような中間のルールは、大人だけの家庭なら使えますが、小さな子どもがいる家庭では「乗せない」か「どこでも」のどちらかに寄せたほうが守られます。中間のルールは、守れる人と守れない人が出やすいからです。

家族会議の進め方|責める会にしない・10分で決める・週1で見直す

家族が一緒に座って、全員が納得できる計画を作り、それを守るようにします。10分座って話すことが、そろっていないことで生まれる何か月ぶんのいら立ちを防ぎます。会議の進め方は、次の順です。

  • 1 今のずれを書き出す(責めない)……「おすわりを誰が何と言っているか」「ソファに誰が乗せているか」「食卓から誰が与えているか」を、事実として並べます。たいてい全員が「自分も違うことをしていた」と気づく段階で、ここで誰かを責めると、次の会議が開けなくなります
  • 2 3つだけ決める……合図の言葉・してよい場所・食べ物。ほかの困りごと(吠える・引っぱる)は、この3つが1週間守れてから足します
  • 3 担当を決める……迎える前は「自分がいつも食べさせる・散歩に連れて行く」と言いやすいのですが、現実は違うので、誰が何を担当するかを先に決めます。1人が全部を背負う形にしないのがいちばん大事で、練習係が1人だと、その人の合図だけに犬が従う形になります
  • 4 紙に書いて貼る……前の章の1枚。冷蔵庫か、犬のケージのそば。家族のグループチャットに写真を送っておくと、同居していない家族や来客にも同じ紙を見せられます
  • 5 週に1回、5分で見直す……守れていないルールは「守れ」ではなく、減らすか、やり方を変える。「ソファは合図のときだけ」が守れなければ「乗せない」か「どこでも」に寄せる、のように。誰も完璧に毎回同じにはできません。ときどきの間違いはかまいませんが、そろっているほど練習はうまくいきます

会議で決めた合図は、決めたその日に、家族全員が1回ずつ犬に出して、同じ反応が返ることを確かめてください。「言葉は同じでも手の動きが違う」「声の高さが違う」は、この1回で見つかります。声の調子までそろえるのが難しい家族(子ども・高齢の家族)は、次の章のとおり手の動きをそろえることで補えます。

子どもと祖父母への伝え方|子どもには「役割」を、祖父母には「体の話」を

子どもには、大人と同じ合図を求めない。専用の役割を渡す

子どもを練習から締め出す必要はありません。アメリカのあるドッグトレーナーは、子どもを練習に加えたことで家族の仲が近づいた、5歳の子でも「おすわりをしてからおやつを渡す」は分かる、と書いています。ただし同じトレーナーは、子どもは動きが読めず毎回同じにできないので、犬が意味を取り違えた言葉を教え直すのは難しいとも書き、自分の犬には子ども専用の言葉を持たせています(大人は「こっち」「まて」、子どもは「おいで」「じっと」のように分ける)。つまり、子どもに求めるのは「大人と同じ合図を正しく出すこと」ではなく、次の2つです。

  • 手の動きをそろえる……子どもの頼み方は大人と声が違って聞こえますが、同じ手の合図を使えば、犬は何を求められているか分かりやすくなります。言葉は多少ぶれてもよいので、「おすわり=手のひらを下に」だけを子どもに教えます
  • 「おすわりをしたら渡す」の門番になる……「おやつをもらうために何かをさせる」と、おやつと同じくらい、その子自身が犬にとって大事な存在になります。子どもの役割は「おやつをあげる人」ではなく「座ったら渡す人」です
  • 走らない・叫ばない・食事と睡眠を邪魔しない……子どもが走って甲高い声を上げると、子犬は追いかけて乳歯で噛むことがあります。耳やしっぽを引っぱらない、食べているときに邪魔をしない(不安や、食べ物を守る攻撃につながる)、を家のルールに入れます。犬が興奮したら、子どもは静かにその場を離れます
  • 大人が必ず見ている……幼い子どもはルールを知っていても、いつも大人が見ている必要があります。見ていられないときは、犬はクレートなど子どもの入らない安全な場所に(罰ではなく静かな時間として)入れます。子どもと犬を2人きりにしない、は家のルールの中でいちばん優先します

子どもが犬を追いかけ回してしまう、犬が子どもを追いかけてしまう、という家は、犬が子どもを追いかけるときの記事を先に読んでください。

祖父母には「しつけ」ではなく「体の話」として伝える

祖父母や、たまに来る家族が食卓から与えてしまう問題は、「しつけが崩れるからやめて」では止まりません。食べ物で愛情を示すのは自然なことで、「しつけ」の話は本人には他人事だからです。伝えるのは体の話にします。犬は人と比べて体が小さいので、少しあげたつもりでもカロリーが多すぎます。おやつは1日にとるカロリーの10%以内にして、主食をその分減らします。ちょうどよい体重より15〜20%以上増えると肥満で、肥満になると膵炎(すい臓の炎症)・関節の病気・呼吸の病気になりやすく、手術のときに麻酔が効きにくくなります。飼い犬の約半数が肥満とも言われます。「この子は5キロだから、ハムひと切れが、人のひと切れとは違う」と数字で伝えると、たいてい伝わります。

もう1つは、人の食べ物そのものの危険です。玉ねぎ・長ねぎ・にら・にんにくは、血の中の赤血球を壊す成分で重い貧血を起こし、煮汁でも中毒になります。チョコレートとココア、ぶどう、キシリトール入りの食品は、絶対に与えてはいけません。食卓の料理には、ねぎ類が入っているものが多く、「一口だけ」が事故になります。そのうえで、祖父母には「与えてはいけない」ではなく、与えてよい形を渡します。1日分のおやつを朝に小袋に分けておき、「この袋の分は、おすわりをしたらあげてください」と頼む。食卓の残りではなく、袋のおやつをあげる係になってもらえば、愛情の示し方はそのままで、量とルールだけが守られます。

どうしても統一できないときの最低ライン|3つだけ守る

家族に協力する気が無い、生活時間が合わず会議も開けない、という家もあります。その場合でも、犬が混乱しないために守る最低ラインは3つです。

  • 叱らない……これだけは全員に頼んでください。アメリカの獣医師の学会の2021年の考え方では、力・痛み・嫌な思いに頼るやり方は、しつけにも困った行動を直すときにも使うべきでなく、罰を使ったやり方は攻撃的な行動や不安からくる行動と結びつき、効き目も劣るとされています。叩く・怒鳴るは犬に何も教えず、信頼をこわすだけです。「甘やかす人」と「叱る人」なら、甘やかす人のほうが、あとから直せます
  • 食卓から与えない……誰も、絶対に。守れない人がいるなら、食事中は犬をマットかケージに移して、その人の前に犬がいない形にします。人を変えるより、場面を変えるほうが早いからです
  • 合図の言葉だけそろえる……「おすわり」「まて」「おいで」の3語だけ。声の調子や手の動きまでは求めず、言葉だけ紙に書いて貼ります

そのうえで、練習そのものは、そろえられる人だけで進めます。犬は「Aさんには飛びつくがBさんにはしない」を覚えられる動物です。つまり、練習している人の前では正しく振る舞い、そうでない人の前では崩れる、という形で犬は覚えていきます。それは理想ではありませんが、犬にとっては「人によって違う」という一貫したルールで、「同じ人がときどき違う」よりは混乱が少ない状態です。協力しない家族の前では、リード・ゲート・ケージで犬の行動範囲を決めて、崩れる場面そのものを減らしてください。

統一できなかったとき、犬に起きること

「そのうちそろえよう」と先送りにしたとき、犬の側で起きることを並べます。どれも、家族の誰かが「ときどき」応えることで学習されるものです。

  • 要求吠え……1人が「鳴いたら出す・鳴いたらあげる」を続けると、無視している家族の分まで無駄になります。無視し始めたあとの、吠えがかえって増える時期(消去バースト)に応えると、次はもっと強く吠えます。犬の要求吠えの記事へ
  • 飛びつき……飛びつきは、顔を近づけてあいさつする自然な行動で、必ず構ってもらえます。叱る・押しのけるも、構ってもらえたことになります。家族の1人が許せば、やめさせるのはとても難しくなります。犬に飛びつかれたときの記事へ
  • 食卓のおねだり・拾い食い……一度でも食卓から与えると犬は期待を覚え、毎食おねだりに来ます。床に落ちたものを食べさせる人がいれば、散歩での拾い食いにもつながります。犬の拾い食いの記事へ
  • 特定の人の言うことだけ聞く・特定の人だけを噛む……順位ではなく、その人のときに行動が報われているか、その人の関わり方がこわいか、のどちらかです。家族の中で噛む人と噛まない人を分ける理由の記事へ
  • 落ち着かない・不安が強い……扱いがばらばらな犬は混乱し、ストレスとイライラを感じ、そして飼い主さまもそうなります。決まった日課とルールがある犬はストレスと不安が少なく、物をこわしたり、むだに吠えたりするのを防ぎやすくなります

やってはいけないことと、相談の目安

  • 「みんなで頑張ろう」で終わる……何を、誰が、いつ、が決まっていないと何も変わりません。3つに絞って紙に書きます
  • ルールを20個作る……長い規則集は全員を混乱させて、そろえるのを難しくします。守れない数のルールは、無いのと同じです
  • 守れない家族を責める・犬の前で言い合う……次の会議が開けなくなるだけでなく、犬は人の気持ちを読むので、いら立ちを見せると心を閉じて、覚えるのをやめてしまいます
  • 練習を1人で全部背負う……その人の合図にしか従わない犬になります。担当を分け、合図は全員で出します
  • 「順位を教えれば聞くようになる」と考える……「犬より上に立つ」という考え方を方針にするべきではなく、押さえつけるような力ずくのやり方は、身を守るための攻撃を引き出すことがあります
  • 中間のルールを増やす……「ときどき乗せてよい」「少しなら食卓からよい」は、犬にとって「ときどき許される」と同じです。決めるなら、乗せるか乗せないか、与えるか与えないか、のどちらかに

相談の目安です。3つに絞って紙に貼り、週1回の見直しを続けても家族の誰かが守れない、犬が特定の家族に唸る・噛む、子どもと犬のあいだで危ない場面が続く、要求吠えや飛びつきが強くなっている、家族のあいだで犬のことがけんかの種になっている。そういうときは、家庭の中だけで解決しようとしないでください。家族の外の人が入って「今、家で何が起きているか」を並べてもらうだけで、家族の足並みがそろうことがあります。フローエンスはブリーダー直販で、お迎えのあとも、しつけのご相談を365日お受けしています。「家族で合図がそろわない」「祖父母が食卓から与えてしまう」「子どもと犬の関わり方」といった、家の中の話こそ、専門トレーナーのトレーナーダイヤルにご相談ください。冷蔵庫に貼った1枚の写真があると、相談はその場で具体的になります。相談のタイミングに迷ったら、ドッグトレーナーに相談するタイミングの記事も参考にしてください。

よくある質問

犬のしつけは、家族全員が同じ対応をしないとだめですか?

全員が完璧に同じである必要はありませんが、「合図の言葉」「してよい場所」「食べ物」の3つはそろえてください。犬は言葉の意味を1つずつ教えてもらう必要があり、「おすわり」と「すわれ」が同じ意味だとは分かりません。家族の足並みがそろっていないと、犬は何を求められているか分かりません。誰も完璧に毎回同じにはできず、ときどきの間違いはかまいませんが、そろっているほど練習はうまくいきます。3つに絞って紙に書いて貼り、週1回見直す、が現実的な形です。

家族の1人だけが甘やかします。犬はどうなりますか?

その行動が消えにくくなります。ある行動が「ときどきでも」犬の望むものにつながる限り、犬はその行動を続けます。家族の誰かがときどき後押ししていることが、行動が減らない理由になっていることがよくあります。要求吠えを無視し始めると一時的に吠えが増え、そのあいだに一度でも応えると「もっと吠えればよい」と覚えて、さらに直しにくくなります。甘やかす人を責めるより、その人に「応えてよい場面」(おすわりをしたら・静かになったら)を渡してください。

子どもがいると、しつけのルールが守れません。どうすればいいですか?

子どもに大人と同じ合図を求めないでください。子どもは動きが読めず毎回同じにできないので、犬が意味を取り違えた言葉を教え直すのは難しくなります。子ども専用の言葉を持たせるトレーナーもいるほどです。一方で5歳の子でも「おすわりをしてからおやつを渡す」は理解できるので、子どもには「手のひらを下に」の手の動きだけをそろえてもらい、「座ったら渡す」係を任せます。走らない・叫ばない・食べているときと寝ているときは触らない・耳やしっぽを引っぱらない、を家のルールに入れ、大人が必ず見ていてください。

祖父母が食卓から食べ物を与えてしまいます。どう伝えればいいですか?

「しつけが崩れる」ではなく、体の話として伝えてください。犬は人と比べて体が小さいので、少しあげたつもりでもカロリーが多すぎます。おやつは1日にとるカロリーの10%以内にします。ちょうどよい体重より15〜20%以上増えると肥満で、膵炎・関節の病気・呼吸の病気になりやすく、手術のときに麻酔が効きにくくなります。玉ねぎ・長ねぎ・にら・にんにく(煮汁でも)、チョコレート、ぶどう、キシリトールは中毒を起こす食材です。そのうえで、1日分のおやつを小袋に分けて「この袋の分を、おすわりをしたらあげてください」と係を渡すと、愛情の示し方はそのままで量とルールだけが守られます。

犬が、家族の中で特定の人の言うことだけ聞きます。順位をつけているのですか?

順位ではありません。困った行動のほとんどは、順位や物の取り合いとは関係が無く、その行動がたまたまご褒美をもらってしまったことで起きています。「Aさんには飛びつくのにBさんにはしない」のは、犬が家族ごとに違う合図と違う反応を受けていて、何を求められているか分からないからです。その人のときにその行動が報われているか、その人の関わり方が犬にとってこわいか、のどちらかを見てください。

家族でルールをどうやって決めればいいですか?

家族全員で座り、①今のずれ(誰が何と言っているか・誰がソファに乗せているか・誰が食卓から与えているか)を責めずに書き出し、②合図の言葉・してよい場所・食べ物の3つだけ決め、③誰が何を担当するかを決め、④紙に書いて冷蔵庫に貼り、⑤週1回5分で見直す、の順です。家族全員で座って一緒に決めること、20ページもの規則集ではなくいちばん大事なものだけを選ぶこと、目につく場所に貼ることが大切で、10分座って話すことが何か月ぶんのいら立ちを防ぎます。守れないルールは「守れ」ではなく、減らすかやり方を変えてください。

どうしても家族の協力が得られません。最低限、何を守ればいいですか?

叱らない・食卓から与えない・合図の言葉だけそろえる、の3つです。罰を使ったやり方は、攻撃的な行動や不安からくる行動と結びつき、効き目も劣るので、「叱らない」だけは全員に頼んでください。食卓から与える人を変えられないなら、食事中は犬をマットかケージに移して、その人の前に犬がいない形にします。練習はそろえられる人だけで進め、協力しない家族の前ではリード・ゲート・ケージで崩れる場面そのものを減らします。犬が特定の家族に唸る・噛む、子どもと犬の危ない場面が続くなら、家庭の中だけで抱えずドッグトレーナーへ相談してください。

まとめ

犬のしつけで家族のルールがそろわないとき、全員が完璧に同じ対応をする必要はありません。そろえる理由でいちばん大事なのは、家族の1人が「ときどき」許すだけで、その行動が消えにくくなることです。行動がときどきでも報われる限り犬は続け、無視のあいだに一度応えると「もっと強く」を覚えます。特定の人の言うことだけ聞くのは順位ではなく、その人のときに行動が報われている、という覚え方です。そろわない原因は、甘やかす人と叱る人・子どもの連呼や走る叫ぶ・食卓から与える祖父母・「かわいそう」の1人・誰も決めていない、の5つの型で、型ごとに打つ手が違います。決めるのは「合図の言葉と手の動き」「してよい場所」「食べ物」の3つだけ。家族全員で座って今のずれを責めずに書き出し、3つを決め、担当を分け、紙に書いて冷蔵庫に貼り、週1回5分で見直します(10分の話し合いが、何か月ぶんのいら立ちを防ぎます)。子どもには大人と同じ合図を求めず、手の動きをそろえて「座ったら渡す」係に。祖父母には体の話(犬は小さいので少量で過剰・おやつは1日の10%以内・ねぎ類やチョコレートは中毒)として伝え、小袋のおやつ係に。どうしてもそろわないときの最低ラインは、叱らない・食卓から与えない・合図の言葉だけそろえる、の3つで、協力しない家族の前ではリード・ゲート・ケージで崩れる場面を減らします。犬が特定の家族に唸る・噛む、子どもと犬の危ない場面が続く、犬のことがけんかの種になっているなら、家庭の中だけで抱えずドッグトレーナーへ相談してください。

しつけの不安、プロと一緒に解消しませんか?

ブリーダーからのお迎えなら、犬の性格を知り尽くしたプロによる「お迎え後のアフターフォロー」があるから安心です。初心者の方にも飼いやすい、性格の穏やかな子犬を探してみませんか?

初心者でも安心サポート!子犬を探す方はこちら

新しく載った子犬

子犬をすべて見る(1053頭)

注目のわんちゃん

子犬を探す

新しいワンちゃん

ポメプー | 男の子 | ブラック | 2026年8月14日(ID:dog-10008472)

ポメプー | 男の子 | ブラック | 2026年8月14日(ID:dog-10008472)

見学エリア
神奈川県横浜市金沢区泥亀
金額
170,000円(税込)HP限定1万円引き+キャリー
性別
男の子
誕生日
2026-08-14(生後72日)
毛色
ブラック
  • 動画あり
  • 混合ワクチン接種済
  • ミックス
  • 親犬の体重公開
  • しつけ相談永年無料

新しいワンちゃん

マルプー | 女の子 | クリーム | 2026年7月23日(ID:dog-10008357)

マルプー | 女の子 | クリーム | 2026年7月23日(ID:dog-10008357)

見学エリア
神奈川県横浜市金沢区泥亀
金額
200,000円(税込)HP限定1万円引き+キャリー
性別
女の子
誕生日
2026-07-23(生後94日)
毛色
クリーム
  • 動画あり
  • 混合ワクチン接種済
  • ミックス
  • 親犬の体重公開
  • しつけ相談永年無料

新しいワンちゃん

ポメプー | 男の子 | ブラック | 2026年7月18日(ID:dog-10008350)

ポメプー | 男の子 | ブラック | 2026年7月18日(ID:dog-10008350)

見学エリア
神奈川県横浜市金沢区泥亀
金額
180,000円(税込)HP限定1万円引き+キャリー
性別
男の子
誕生日
2026-07-18(生後99日)
毛色
ブラック
  • 動画あり
  • 混合ワクチン接種済
  • ミックス
  • 親犬の体重公開
  • しつけ相談永年無料

新しいワンちゃん

チワワ(ロング) | 男の子 | ブルー&タン | 2026年7月13日(ID:dog-10008335)

チワワ(ロング) | 男の子 | ブルー&タン | 2026年7月13日(ID:dog-10008335)

見学エリア
神奈川県横浜市金沢区泥亀
金額
200,000円(税込)HP限定1万円引き+キャリー
性別
男の子
誕生日
2026-07-13(生後104日)
毛色
ブルー&タン
  • 動画あり
  • 混合ワクチン接種済
  • 血統書付き
  • 親犬の体重公開
  • しつけ相談永年無料

新しいワンちゃん

チワワ(ロング) | 男の子 | フォーン | 2026年7月9日(ID:dog-10008318)

チワワ(ロング) | 男の子 | フォーン | 2026年7月9日(ID:dog-10008318)

見学エリア
神奈川県横浜市金沢区泥亀
金額
100,000円(税込)HP限定1万円引き+キャリー
性別
男の子
誕生日
2026-07-09(生後108日)
毛色
フォーン
  • 動画あり
  • 混合ワクチン接種済
  • 狂犬病ワクチン接種済
  • 血統書付き
  • 親犬の体重公開
  • しつけ相談永年無料

新しいワンちゃん

チワワ(ロング) | 男の子 | フォーン | 2026年7月9日(ID:dog-10008315)

チワワ(ロング) | 男の子 | フォーン | 2026年7月9日(ID:dog-10008315)

見学エリア
神奈川県横浜市金沢区泥亀
金額
120,000円(税込)HP限定1万円引き+キャリー
性別
男の子
誕生日
2026-07-09(生後108日)
毛色
フォーン
  • 動画あり
  • 混合ワクチン接種済
  • 血統書付き
  • 親犬の体重公開
  • しつけ相談永年無料

新しいワンちゃん

トイ・プードル | 男の子 | レッド | 2026年7月8日(ID:dog-10008306)

トイ・プードル | 男の子 | レッド | 2026年7月8日(ID:dog-10008306)

見学エリア
神奈川県横浜市金沢区泥亀
金額
200,000円(税込)HP限定1万円引き+キャリー
性別
男の子
誕生日
2026-07-08(生後109日)
毛色
レッド
  • 動画あり
  • 混合ワクチン接種済
  • 狂犬病ワクチン接種済
  • 血統書付き
  • 親犬の体重公開
  • しつけ相談永年無料

新しいワンちゃん

マルチーズ | 男の子 | ホワイト | 2026年7月4日(ID:dog-10008281)

マルチーズ | 男の子 | ホワイト | 2026年7月4日(ID:dog-10008281)

見学エリア
神奈川県横浜市金沢区泥亀
金額
90,000円(税込)HP限定1万円引き+キャリー
性別
男の子
誕生日
2026-07-04(生後113日)
毛色
ホワイト
  • 動画あり
  • 混合ワクチン接種済
  • 狂犬病ワクチン接種済
  • 血統書付き
  • 親犬の体重公開
  • しつけ相談永年無料

新しいワンちゃん

チワックス | 女の子 | レッド | 2026年6月19日(ID:dog-10008212)

チワックス | 女の子 | レッド | 2026年6月19日(ID:dog-10008212)

見学エリア
千葉県市原市小草畑
金額
105,000円(税込)HP限定1万円引き+キャリー
性別
女の子
誕生日
2026-06-19(生後128日)
毛色
レッド
  • 動画あり
  • 混合ワクチン接種済
  • 狂犬病ワクチン接種済
  • ミックス
  • 親犬の体重公開
  • しつけ相談永年無料

新しいワンちゃん

ヨークシャー・テリア | 女の子 | スティールブルー&タン | 2026年6月23日(ID:dog-200017550)

ヨークシャー・テリア | 女の子 | スティールブルー&タン | 2026年6月23日(ID:dog-200017550)

見学エリア
神奈川県横浜市瀬谷区三ツ境
金額
230,000円(税込)HP限定1万円引き+キャリー
性別
女の子
誕生日
2026-06-23(生後124日)
毛色
スティールブルー&タン
  • 動画あり
  • 混合ワクチン接種済
  • 狂犬病ワクチン接種済
  • 血統書付き
  • 親犬の体重公開
  • しつけ相談永年無料

子犬を探す

CONTACT みなさまのお越しを
楽しみにお待ちしています

ご不明点があれば、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせの前に、こちらもご一読ください。

無料

わんちゃんのお迎えに役立つ
資料をご用意しています

お役立ち資料一覧

Banner Top icon

トップに戻る