サークル内でお留守番している子だけでなく、日常的にサークルを使用して生活している子に関して飼い主様が悩む「サークル内での落ち着き」。この問題は実は多くの問い合わせがくる悩みの一つです。今回はなぜ落ち着かないのか、落ち着くための環境作りのポイントを解説しますので是非参考にして頂ければと思います。
サークルやケージ、クレート以外でも落ち着きがない場合はこちらも合わせてお読みください↓
サークルとケージの違い
サークルだけでなく、うちはケージ・クレートだという方もいるでしょう。
結論からお伝えすると【落ち着く環境を作る】ことが重要なポイントとなります。下記で紹介する環境を整えてあげることで落ち着きを覚えてくれることでしょう。
まずは、ハウスで使用するサークル・ケージ・クレートについて解説します。
サークル(メリット・デメリット)
メリット:
・お留守番のときもワンちゃんが広い空間で過ごすことができる
・動くことができるので体への負担が少ない
・飼い主様の動きを見やすくなる
デメリット:
・トイレをした際に踏み荒らしてサークル内全体が汚れてしまう
・登ることを覚えたら飛び出したり、ケガをする可能性がある
ケージ(メリット・デメリット)
メリット:
・サークルのように天井が空いていないので飛び出しなどの危険性がない
・足をかけて立ち上がることもないので体への負担が少ない
デメリット:
・サークルと同じくトイレで中が汚れてしまう
・マット・シートのいたずらがしやすいので、誤飲などの危険がある
クレート(メリット・デメリット)
メリット:
・ワンちゃんにとっても狭く、暗い所は本能として落ち着ける
・災害時などの避難の際一緒にいられる
・車の移動やお出かけの際も落ち着いて行動できる
デメリット:
・長期・長時間入っていると身動きが取れないので体の負担が大きい
・床ずれなどもできる
・トイレをしてしまった際に体が汚れる
落ち着きがなくなる考えられる原因
上記で各家庭のハウス事情を理解したと思いますので、本題に入ります。まずは、なぜワンちゃんが落ち着かないのでしょうか。考えられる原因は以下の通りです。
安心出来る空間と認識していない
ワンちゃん自身が、その空間(環境)を安心して休める場所だと理解していないことが考えられます。本来であれば、ハウス内(サークルなど)は落ち着いて休むところですので、ゆっくりと過ごしてもらうことが理想です。落ち着く環境作りに関しては後ほど紹介します。
興奮してしまう
飼い主様の気配を近くに感じて、遊んでほしくて興奮してしまったり、食べるのが好きな子だとご飯の準備をしているのが見えるとぴょんぴょん興奮してしまったりします。
これらの行動は遊びたい盛りや育ち盛りの時期に多く見られる現象です。しかし、吠えているから、外に出たそうにしているから、と飼い主様がワンちゃんの要求に応えてしまうと「こういうこと(行動)をすれば外に出してくれるんだ」と学習してしまうので、出す際は落ち着いてからにしましょう。
体調不良
お腹が痛かったりどこかに不調などがあると騒ぐような落ち着きのなさではなく、ウロウロしていたり、いろんな場所に移動して寝ていたりなど、いつもとは違う様子で落ち着きがなくなることがあります。
普段と違う動きや仕草が見られる場合はかかりつけの病院へ相談しましょう。
犬が落ち着く環境作り
続いては落ち着く環境作りについて3つのポイントに絞り詳しく解説します。これらの工夫を施すことで、安心できて落ち着く環境を作ってあげることができます。飼い主様の工夫や配慮がワンちゃんの安心に繋がるので、是非実践してみてください。
寝床作り
パピーの場合は飼い主様の匂いが付いた不要となった洋服やタオルなどを一緒に入れてあげることで、一人時間の不安が軽減され落ち着きやすくなります。
冬の場合はお湯の入ったペットボトルなどをタオルで巻いて入れてあげると、くっついて寝てくれるため落ち着いてくれるでしょう。
硬い床を好む子やフカフカなクッションを好む子がいるので、ワンちゃんの性格にあった寝具を選んであげることもおすすめです。クッションなどを選ぶ際は、万が一トイレを失敗してしまってもすぐに洗えるものを選ぶと掃除も楽になります。
トイレの位置
サークルの中でもトイレと寝床の場所を区切ることで、寝るところがはっきりしてワンちゃんも安心することができます。
動物の習性で基本的にはトイレを寝床にすることはありません。しかし、トイレで寝てしまう子は寝床を理解しておらず、仕方なく寝ている、トイレの方がひんやりしていて気持ちいい、などの理由が考えられるので改善してあげましょう。
奇麗好きな子の場合は汚れたらすぐ変えてあげる、いたずらをしちゃう子には破れない対策をすることがおすすです。
適切な広さ
体の成長とともにサークルの広さも変えてあげる必要があります。小さすぎると体に負担もかかりストレスになります。反対に大きすぎても行動範囲が広い分ワンちゃんは落ち着きにくくなります。寝床とトイレが確保でき、ワンちゃんが体を伸ばして寝れるのがベストな環境といえるしょう。
お部屋の都合や何個も買い替えられない方はサークルを使用することがオススメです。サイズを自在に変更でき、形も変えることができるため使い勝手が良いためです。配置や適切なサイズが分からなく悩んでしまう場合はトレーナーに相談し、アドバイスを貰いましょう。
注意するポイント
落ち着く環境として覚えてもらうために、注意するポイントがあります。下記で紹介するポイントを見逃してしまうと、悪いイメージになってしまうリスクもあるので出来る限り心掛けましょう。
入れっぱなしにしない
おもちゃや洋服など落ち着くためにと入れるのは良いですが、ずっと入っていると逆に慣れてしまい、また新しい物を探さなくてはいけなくなります。また、噛んでしまう子は誤飲にも繋がりますので目を離すときは回収してあげましょう。予め時間を決めて区切ってあげるのもおすすめです。
また、ワンちゃん自身を入れっぱなしにしてしまうと「閉じ込められた」と悪いイメージに繋がり落ち着かなくなることもあります。そのため、落ち着いたら出し、寝るときは中に入ってもらうなど、バランスよく使い分けましょう。
生活スタイルを考慮する
小さな子供がいるご家庭の場合:
子供の動きはワンちゃんにとってはとても面白い、一緒に遊びたくなる動きです。ワンちゃんに落ち着きを求める場合、ワンちゃんに注意するのではなく、お子様が見えないお部屋に移動してあげるのも良いでしょう。
共働きでお留守番が長い場合:
ワンちゃんは運動が足りてないとバタバタしてしまったり、動きたくて落ち着きがなくなってしまいます。1日の運動はしっかりとしてあげましょう。特に散歩がまだできないパピーは運動不足による落ち着きのなさが目立ちます。しっかりと運動させて満たしてあげることが重要です。
環境を整えてあげれば落ち着く
落ち着き具合は同じ月齢でもワンちゃんによって全然違います。もともと落ち着いている子も環境やきっかけ1つでバタバタしてしまうこともあります。まずはバタバタしてしまう原因を見つけてあげることが大切です。その後、原因を解決してあげてワンちゃんのストレスも軽減していきましょう。
撮影協力
トイプードルの【トリス】が急遽撮影協力してくれました!
全く暴れることがないトリスですが、サークル内に入ってもらい落ち着きがない役を演じてくれました!
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