フローエンスメディアライター 大久保 祐太

しつけやトレーニングに関する記事を弊社ドッグトレーナーを通し、分かりやすく実践しやすい記事を発信します。
また、私自身がしつけに大きく悩んだ経験があるため、飼い主様にできる限り寄り添える記事を目指します!

犬歴

  • ゴールデンレトリーバー
  • ミニチュアダックスフンド
  • オーストラリアンキャトルドッグ

資格

  • ペット災害危機管理士2級 講師
  • 家庭動物管理士
  • ペット防災生活アドバイザー
  • ペット・トラベルアドバイザー

犬の留守番が8時間以上の長時間になってしまう場合の対策と注意点について

犬の育て方
長時間のお留守番をしている犬

「共働きでワンちゃんを長時間のお留守番させることになるけど、大丈夫?」「8時間以上のお留守番でもストレスなく過ごせる方法を知りたい!」などと悩みを持っている飼い主さまも多いのではないでしょうか。飼い主さまの生活スタイルによっては、ワンちゃんに長時間のお留守番をお願いしなければならないこともあります。

お仕事の都合などで仕方ないと言えど、8時間以上にも及ぶお留守番をさせるとなると、ワンちゃんの健康やストレスが心配になりますよね。この記事では、ワンちゃんが長時間のお留守番をする際の問題点や、安心して過ごせる環境作り、飼い主さまができる工夫について詳しく解説します。

長時間のお留守番による問題点

ワンちゃんは本来、群れで生活する動物であり、長時間のお留守番が続くとストレスを感じることがあります。特に、以下のような問題が発生しやすくなります。

ワンちゃんに長時間のお留守番をさせてしまうことが多い飼い主さまはこれらの理解を深めておきましょう。対策については後ほど解説します。

分離不安によるストレス

長時間のお留守番により、ワンちゃんが分離不安を感じることがあります。

・お留守番中に吠え続ける
・家具やドアを噛む、破壊行動が増える
・トイレを失敗する
・食欲がなくなる

これらの行動は分離不安の際に見られる主な行動です。特に、飼い主さまの外出時に過剰な興奮や不安を示す場合は、分離不安の可能性があるため、対策が必要です。

参考記事はこちら↓
【学び】犬の分離不安を理解して予防と対策方法について詳しく解説
飼い主が見えなくなると吠え続けるのはなぜ?分離不安症について知っておこう

トイレの問題

8時間以上のお留守番になると、ワンちゃんがトイレを我慢しなければならない時間が長くなります。

・トイレを我慢しすぎて膀胱炎になるリスク
・ストレスでトイレの失敗が増える
・トイレシートを噛んで遊ぶ

特に、シニア犬や膀胱がまだ発達していない子犬は、長時間のお留守番時にはトイレ環境の見直しが必要になります。

運動不足とストレス

ワンちゃんは日常的に運動を必要とする動物です。お留守番の時間が長くなると、エネルギーを発散できずにストレスが溜まりやすくなります。

・運動不足による肥満のリスク
・ストレスによる問題行動(無駄吠え、家具の破壊など)
・飼い主さまが帰宅後に過剰に興奮する

運動不足は様々な問題行動のキッカケとなるほどのストレスを与えてしまいます。
しつけトレーニングが上手くいかず、学習スピードも遅い場合は運動不足によるストレスが原因の可能性が高いかもしれません。

長時間の留守番でもワンちゃんが快適に過ごせる対策

長時間のお留守番する犬

ワンちゃんが長時間のお留守番をストレスなく過ごせるようにするためには、事前の準備と環境整備が不可欠です。長時間の単独行動がワンちゃんの不安や退屈を引き起こさないよう、さまざまな工夫を取り入れましょう。

飼い主さまが外出中でも、ワンちゃんがリラックスして過ごせるようにするためには、以下のポイントが重要になります。

事前の運動でエネルギーを発散させる

ワンちゃんのストレスを減らすために、お留守番前にしっかり運動をさせましょう。

・朝の散歩を30分以上確保する
・しっかり遊んで疲れさせる
・知育玩具を使って頭を使わせる

朝の運動量を増やすことで、ワンちゃんがお留守番中に落ち着いて過ごせるようになります。

お留守番をする時間を変えることが出来ない場合は、一緒にいられる時間は沢山遊んであげたりお散歩でエネルギーの発散をして、お留守番中は休憩時間として待ってもらうことが理想です。

雨の日の運動についてはこちらを参考にしてください↓
雨の日の犬の散歩はどうする?嫌がる原因やストレス発散方法について

留守番中に退屈しない環境を作る

お散歩でエネルギー解放しても、若いワンちゃんであればまだまだ余っていることも十分にあります。そんな時は、ワンちゃんが退屈しないように、以下のような工夫をすると良いでしょう。

知育玩具を活用する(フードが出てくるおもちゃ、コングなど)
テレビやラジオをつける(人の気配を感じさせる)
噛んでも安全なおもちゃを用意する 

ワンちゃんが暇を感じず、楽しく過ごせる環境を整えることが大切です。
何もなく、とにかく暇!となってしまうと目についた物を噛んで遊んでみたり、畳やソファーを掘ってしまうなど、破壊行動を誘発してしまう可能性があるので工夫してみましょう。

トイレ環境の工夫

8時間以上のお留守番では、ワンちゃんが快適にトイレを利用できる環境を作ることが重要です。

トイレシートを複数枚敷く
ペットシーツの吸収力を高める
トイレの場所を複数用意する(特に広い部屋の場合)

長時間のお留守番中にトイレの失敗を減らすため、ワンちゃんが使いやすい環境を整えることで飼い主さまの帰宅後のガッカリは軽減されるはずです。

また、ワンちゃんは綺麗好きな子が多く一度トイレをしたシートの上で排泄することを嫌がることがあり、この場合トイレを覚えているのに「全然覚えてくれない」と飼い主さまが勘違いしてしまうこともあるので、トイレの工夫は必須です。

ペットカメラで様子を確認する

最近では、スマートフォンでワンちゃんの様子を確認できるペットカメラも多く販売されています。実際にお留守番中の行動を把握できることで、対策のヒントや飼い主さまの安心感も変わってくると思いますので、導入の検討をおすすめします。

リアルタイムで様子を確認できる
遠隔で声をかけられるタイプもある
異常行動が見られたら早めに対応できる

ペットカメラについては別記事にて解説しているのでこちらも参考にしてください↓
【初心者・共働き】問題行動に役立つおすすめペットカメラ4選

日常生活環境以外の工夫について

飼い主とスキンシップを取る犬

ワンちゃんの性格や年齢、生活環境に応じて最適な方法を選び、無理のない範囲で対応していくことが重要です。ここでは、長時間のお留守番がどうしても必要な場合にできる生活環境以外の工夫について詳しく解説します。

ペットシッターや犬の幼稚園などを利用する

長時間のお留守番が続く場合は、ペットシッターやドッグデイケアの利用も検討してみましょう。

ペットシッターに散歩や食事をお願いする
犬の幼稚園で遊ばせる日を作る
家族や知人に短時間でも様子を見てもらう←※可能であれば

長時間のお留守番が日常化すると、ワンちゃんのストレスが蓄積しやすくなります。たまにはプロの手を借りるのも良い選択です。

費用は掛かってしまうものの、ワンちゃんの社会化トレーニングにも繋がったり、健康維持にも大いに役立つサービスのためオススメです。お散歩やご飯だけでなく、お願いをすればトレーニングをお願いすることも可能なため、お留守番時間を有意義に過ごすことができるメリットが大きいので検討する価値はあるかと思います。

帰宅後のスキンシップを大切にする

長時間のお留守番後は、ワンちゃんが寂しさを感じていることが多いため、帰宅後はしっかりとコミュニケーションをとりましょう。

帰宅後すぐに散歩に連れて行く
スキンシップを増やす
一緒に遊ぶ時間を作る

飼い主さまもお仕事などで疲れているかと思いますが、ワンちゃんも飼い主さまのご帰宅をお利口に一人で待ってくれていたことを優しく褒めてあげてください。帰宅後の過ごし方が、ワンちゃんのストレス軽減に大きく影響します。

もう一頭迎え入れるのを考えてみる

大前提として、お留守番が長いから迎え入れるというわけではありません。また、基礎トレーニングが入っていないまま迎え入れてしまうとお留守番中に大変なことになってしまうリスクも高くなるので、きちんと事前準備と計画が必須のことは予めご理解してください。

それを踏まえた上で、もう一頭迎え入れることを考えてみるのも一つの対策です。

一頭で長時間過ごすより、二頭、三頭で過ごす方がストレスの度合いは軽減されます。その理由も冒頭で触れましたが、犬は元々、群れで生活する生き物のため孤独より複数での生活の方が落ち着いて過ごすことができるでしょう。

多頭飼いについてはこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてください↓
【犬の多頭飼い】2頭以上飼う時の成功のポイントと安心できる準備について

まとめ

お仕事などでワンちゃんに長時間のお留守番をさせてしまう状況であっても、飼い主さまがそのリスクや問題点を理解して少しの工夫をするだけで、ワンちゃんは長時間のお留守番も快適に過ごせるようになります。できる範囲で対策を取り、ワンちゃんの安心できる環境を整えていきましょう。そして、全てを一人でやろうとせず、難しいと感じた場合はプロに相談し、ペットシッターや犬の幼稚園などを週に1回とかだけでも利用をすることで飼い主さまの精神的な負担も軽減されることでしょう。

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