フローエンスメディアライター 大久保 祐太

しつけやトレーニングに関する記事を弊社ドッグトレーナーを通し、分かりやすく実践しやすい記事を発信します。
また、私自身がしつけに大きく悩んだ経験があるため、飼い主様にできる限り寄り添える記事を目指します!

犬歴

  • ゴールデンレトリーバー
  • ミニチュアダックスフンド
  • オーストラリアンキャトルドッグ

資格

  • ペット災害危機管理士2級 講師
  • 家庭動物管理士
  • ペット防災生活アドバイザー
  • ペット・トラベルアドバイザー

犬のクリッカーの使い方と効果的なトレーニング方法について解説

しつけトレーニング トレーニング
クリッカーを使いトレーニングしているトイプードル

今回はワンちゃんのトレーニングに使用される『クリッカー』について解説します。

初めて聞く方や聞いたこと見たことはあるけど使い方まではよく分からない方は最後までお読みください!

また、結論からお伝えするとトレーニング初心者やご家族でのルール統一に苦労している方には、とても良い道具だと思います。

それでは詳しく解説していきます。

クリッカーとは

一言でいうならば【褒めの言葉の代用品】

クリッカーは音を使う道具であり、その「音」を「褒め」に紐づけてから使用します。

一定の音域のため、ワンちゃんも素直に「褒められた」と認識することが出来るので、あまり感情を出して褒めるのが苦手な方や家族内で褒めの統一がされていない場合などに効果的です。

ワンちゃんのトレーニングに用いるアイテムはホームセンターやペットショップ、少しレアなものであればネットで沢山あります。

その中でも初心者が扱いやすく、また褒めて伸ばすアイテムとしてクリッカーをオススメです。

クリッカーの役割

ワンちゃんに対してのクリッカーの役割は「本能を刺激することができる」という点です。

この音が鳴ったら良いことがある!と直感で理解することができるので、ワンちゃんも自信が付きやすく、トレーニングのモチベーションも保てることができます。

使用するメリット

クリッカーをトレーニングで使用する場合のメリットは

・指先でボタンを押すだけというシンプルな構造のため声を発するより素早く対応出来る
→褒めたい行動を拾いやすくワンちゃんの行動に自信が付きやすい
・タイミングを見逃さないで鳴らすことが出来る
・ワンちゃんのモチベーションアップに繋がりやすい
・音が一定なので家族で使うにもおすすめ

使用するデメリット

反対にクリッカーを使用する際のデメリットもまとめました。

・「音=良いこと」と紐づけなけらばいけない

クリッカーの一番のデメリットは紐づけトレーニングを一回挟まないと使えないことです。
紐づける方法は後ほど詳しく解説しますが、音=良いこととワンちゃんが理解しない限りクリッカーを使っても効果は得られません。
そのため、褒めるタイミングや声の高さ、テンションなどをマスターしている方は

少し面倒くさいから使わないケースも多いです。
しかし、自信がない方にはとても良い道具であることは変わらないので
悩んでいたら使ってみてはいかがでしょうか。

クリッカーを使うための準備

クリッカーを使ってトレーニングする前にクリッカーを良いものだとワンちゃんに理解させるところから解説していきます。

実際のトレーニングに使用する前の事前準備が最も重要になるのでここのステップは飛ばさずに行いましょう。

必要な道具

目的は同じなため、購入する際はデザインや価格で決めて頂いて問題ありません。

クリッカーとご褒美の準備

初めはおやつやフードを使います。最初は幸福度が高い方がいいのでワンちゃんの大好物を用意するのがおすすめです。

また、具体的な例を出すとフードを使う場合は一粒ずつあげるより、何粒かまとめてお皿であげた方が幸福度が高いためこの方法がオススメです。

この方法は、紐づけが完了したかのチェックもしやすいのでオススメですが、ワンちゃん自らガツガツと食べてもらう方法なので、与えすぎない(太らないように)ご飯の調整はしましょう。

また、食に対して欲がない子は大好きなおもちゃや飼い主さまからの褒められる声が好きな子は言葉でもいいです。

クリッカーの音に対しての良いことは、その子の大好きな物と紐づけるのが理想となります。

基本的な使い方

実際にクリッカーを使い、トレーニングをする場合は紐づけることが重要となるので、最初は音を鳴らしておやつをあげるなど、音=良いことという【紐づけ】に注力しましょう。

紐づけ完了としての目安としては、
音を鳴らしたらワンちゃん自らお皿の方へ向かえば音=ご褒美と認識出来ている証拠なので
それらを目安に紐づけトレーニングをしてみてください。

そして、紐づけが完了してからのステップとして以下のステージに移りましょう。

初めは簡単なコマンド(芸)から始めてください。

同じ行動で教えるのが理想で、すでに出来る「座れ」など頭を使わずにできる動きに合わせて音を鳴らします。

例えば、お座りの例でいうと

お座りした瞬間鳴らす、(おしりが着いたら)

おやつあげる(褒める)

というように、基本は一つの行動で覚えさせましょう。

ここまでくれば、更なる新しいトレーニングにクリッカーを用いて行うことができるでしょう!

トレーニングを成功させるためのコツ

最後にクリッカーを使ったトレーニングにおいて成功させるコツを2つお伝えします。
これらのコツを注意点として捉え注意しながら行ってみてください。

まず一つ目が【タイミング】

紐づける時であってもトレーニングの時であっても、音を鳴らすタイミングは統一しましょう。

最もダメなタイミングは目的の動作をしてから数テンポ遅いタイミングです。
ワンちゃんもどこの動作で鳴らされて褒められているのかが理解できず困ってしまいます。

なので、必ずタイミングは一貫して行いましょう。

二つ目が【集中力】です。

クリッカー自体は芸ではないので、トレーニングの集中力が保たれている時は何回鳴らしても良いです。むしろ、多くなる時は良いことを沢山した証拠であるため問題ありません。

しかし、褒めの代用としている以上、飼い主さま自身が良い所を見逃さずしっかりと褒めてあげることが大切になります。ワンちゃんの集中力を無くさないようにタイミングなどを見失わずに注意しましょう。

クリッカーなしでももちろんOK

クリッカーは初心者向けで褒めて伸ばすトレーニングなのでおすすめですが、無しでもトレーニングは行えます。無しの場合はクリッカーを押す褒めるタイミングと同じです。

クリッカーを使うメリットは沢山ありますが、使わずにトレーニングしても使ってトレーニングしても目指すゴールは同じです。

しかし、褒めるタイミングや声のテンションなど家族内でバラバラであったり、自信がないなという初めての飼い主さまにはおすすめですので、検討してみていかがでしょうか。

最後に

クリッカーを用いたトレーニングはオススメですが、使い方を覚える手間はあります。

また、誤った使い方をしてしまえばワンちゃんも困ってしまい、期待する効果を得られないことでしょう。そのため、間違ったタイミングで鳴らしてしまっても気にせずおやつをあげてください。鳴ったのにご褒美がないとなると「音」に対しての魅力が無くなってしまいます。また、普段は1回、とても良く出来た場合は2回など強弱をつけて、褒めの幅を持たせることも大切です。

こちらの記事も参考にして頂ければと思います。
犬の褒め方は一つじゃない?信頼関係の構築にも効果的な褒めについて解説

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