日々のお散歩やたまに訪れるドッグランで他のワンちゃんと仲良くするどころか、吠えてしまったり、反対に逃げて他のワンちゃんを避けてしまう、そんな問題について解説したいと思います。飼い主様の多くは社会化不足が原因だと思っておりますが、他にも考えられる原因がありますので、是非参考にして理解を深めて頂ければと思います。
仲良くなれない原因
仲良くなれない理由を細かく分けてしまうとすごい数になってしまうので、今回は大きく分けて3つ紹介します。しかし、ほとんどの原因がこれらの3つの原因に振り分けることができるので、まずは下記の3つを覚えておきましょう。
相性が合わない
人間と同じように、ワンちゃんもそれぞれの性格が異なります。犬種にも固定の基礎となる性格があり、相性の合わない犬種の組み合わせや、性格があります。他の子には大丈夫なのに別の子には異常に吠えたり、反応してしまったりすることはよくあることです。初対面のワンちゃんにはむやみに近づかず様子を見ていきましょう。
社会化不足でコミュニケーションが分からない
パピーの時期に他のワンちゃんとの接触が少ないと、挨拶の仕方も分からないまま成長してしまい、いきなりドッグランに連れて行っても遊ばず遠くから見ていたり飼い主様のそばを離れなくなってしまいます。最悪の場合、挨拶に来てくれたワンちゃんに対し攻撃をしてしまったりすることもあります。パピーの時期から無理のない程度に触れ合いをしておくと良いでしょう。
また、反対に距離感が分からずグイグイ他のワンちゃんのところへ行ってしまい他の子から攻撃(怒られる)こともありますので注意が必要です。急な喧嘩に発展するリスクを回避するためにも、グイグイ行く子の場合には目を離さず、飼い主様がコントロールしましょう。
テリトリーや飼い主を守る警戒心
他のワンちゃんから飼い主様を守るために吠えてしまったり、唸ったり、警戒してしまったりする子もいます。その場合はあえて近くに寄せたりせずに、その場から離れてあげたり距離を置いてあげましょう。
防衛本能は犬種や性格によって異なり、対象物も変わります。万が一、吠えるだけでなく攻撃をするような仕草や兆候が見られた場合は速やかにトレーナーに相談しましょう。
仲が良い・悪いの見分け方
続いては実際にワンちゃんの仕草や行動を飼い主様が見て分かるようなポイントを紹介します。下記で紹介するサインは一例ではありますが、参考にして頂ければと思います。
仲が悪いサイン
・顔を見ただけで唸ってしまったり、背中の毛が完全に逆立っている
・前触れなく噛みつきにいってしまう(もしくは噛みつく)
・相手の顔を見た際に口元にシワがよって歯が見えている
・顔を合わせようとせず、相手が近くに来ると遠くに逃げる
これらのサインはワンちゃんが相手を受け入れていない時のサインです。こういった仕草が見られる場合は無理矢理近づけず、その場から離れましょう。避けてばかりでは改善されないのですが、相手のワンちゃんに怪我をさせてしまっては遅いので、トレーナーに相談して改善をしていくのがオススメです。
仲が良いサイン
・尻尾をフリフリしてお互いにクンクンしあっている
・お腹を見せたり、上半身を伏せたりしている
上記のサインは仲が良い(受け入れている)相手に見せる仕草です。遊びに誘っている合図ですので、ワンちゃん達のペースに任せて問題ないといえるでしょう。
吠えても、ちょっかい出しても相手にせず、ジッとしてくれるワンちゃんもいますが、あまりにもしつこいと怒る可能性があるので、お互いの温度差を飼い主様が見逃さないようにしましょう。
仲良くさせる方法
お散歩中であっても、ドッグランに訪れた際であっても、他のワンちゃんと仲良く遊んでくれることが望ましいでしょう。そのためには、まずは下記で紹介する方法を心掛けてみてください。ここで重要なポイントは【ワンちゃんのペース】です。
初対面
飼い主様からしたら、仲良くなってもらおうと自ら近づいてしまってはいないでしょうか?ワンちゃん同士の挨拶の場を設けようと飼い主様が歩み寄ってはいけません。強引に近づけずワンちゃんたちのペースに任せましょう。
ワンちゃんが挨拶をしたがらず、避けていたり、歩みを止めていたらその場から離れてあげてください。ここで離れてあげないとワンちゃんへのストレスがかかり、よりワンちゃん同士の挨拶を嫌がる可能性があります。
挨拶をさせる
対面した時に自分からクンクンしに行ったら任せるが、相手の子が嫌がっていたらまず距離を置いてあげましょう。抱っこして正面から近づけるのはワンちゃんのストレスとなりますので注意が必要です。
こんな時はどうすればいいの?
実際に起こり得るパターンを例に対処法をお伝えします。
散歩中に吠える
ワンちゃんが苦手な子もいますので、その場合近くにいると吠えてしまったりします。そんな時は相手のワンちゃんを見つけたらなるべく遠くに避けるか、おやつなどで注意をそらしてあげましょう。
お散歩中に吠えるだけでなく、攻撃的に吠える、または相手の方へ向かってしまう場合はトレーナーに相談しましょう。相手のワンちゃんだけでなく、飼い主様が引っ張られて転倒してしまうなどのリスクもあるため、専門的なアドバイスを貰い改善することをおすすめします。
喧嘩のラインと仲裁の仕方
ワンちゃん同士の喧嘩は少し見分けが難しいことがあります。一方的な攻撃であれば一目瞭然ですが、少しガウガウしてしまうのは遊んでいる中でもあり得ることです。
ただ口がムキムキしていたり、唸っている声がしたらワンちゃんを呼んで遠ざけるか、リードをつけて下さい。引き離すタイミングを誤ると、出血してしまったり、ケガをしてしまいますので目は離さないように注意しましょう。
怪我をさせてしまったら
まずは相手のワンちゃんの状態を確認し病院に連れて行ってあげましょう。その後、飼い主様同士で連絡先の交換、今後の治療方針などを確認しましょう。
突然の出来事でパニックになってしまうことも考えられます。もし、当事者でなくても散歩中やドッグランでこのような場面に出くわした場合には仲裁に入ってあげてください。飼い主様同士の喧嘩に発展してしまったり、ワンちゃんの怪我の処置が遅れるなどはあってはならないので、サポートしてあげましょう。
先住犬と仲良くさせるには
パピーのことばかりにならず、先住犬の時間もしっかりと確保してあげることが大切です。
合わせるとき、遊ぶときに大きい先住犬を注意しがちですが、まずは先住犬の居場所を確保してあげましょう。飼い主様がパピーちゃんを守りすぎないことが重要です。
先住犬からしたら、後から来たのに飼い主様を取られたと悪いイメージを持ってしまいます。寂しい思いをさせないようにケアをしてあげましょう。
ノーリードでの散歩は危険がいっぱい
誰もいないからと、気を緩めてノーリードで散歩をしている方を見かけることがありますが、ワンちゃんをコントロールできないと勝手に飛び出して事故にあったり、他のワンちゃんと接触してケガをしたり、ケガをさせてしまったりしてしまいます。そんなことがあれば、ワンちゃんには傷が残り飼い主様には心の傷が残ってしまうことでしょう。ワンちゃんの安全に”絶対”はありませんのでお散歩の際は十分注意しましょう。
まとめ
仲良くなれないのは、社会化不足だけでなく様々な原因が考えられることを理解して頂けましたでしょうか。コミュニケーションが苦手なだけでなく、相性の問題やご家族を守ろうと防衛本能が働くことがあります。これらの問題はワンちゃんをコントロールできればいいのですが、出来ないままだと危険ですので、トレーナーに相談しましょう。
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