愛犬に「もってこい」を教える方法を初心者でも分かりやすく詳しく解説

しつけトレーニング トレーニング
ボールを持ってくる犬

「もってこい」は、ワンちゃんと飼い主さまが一緒に楽しめる遊びに必要なコマンドです。
もう少し具体的にいうと、おもちゃを投げてワンちゃんが咥えて戻ってくる動作は、運動不足の解消や知的刺激にも繋がります。しかし、初めてのワンちゃんにはどのように教えればいいのか分からないという飼い主さまも多いのではないでしょうか?

この記事では、初心者の方でも実践できる「もってこい」の教え方を詳しく解説します。ワンちゃんとの絆を深めながら楽しくトレーニングを進めましょう。また、応用編として「もってこい」のバリエーションやトレーニングをスムーズに進めるコツについても紹介します。

教えるメリット

「もってこい」のトレーニングは、ワンちゃんの基本的なしつけの一環としても有効です。単なる遊びではなく、適切な指示に従う習慣を身につけさせることで、日常のコミュニケーションがよりスムーズになるでしょう。また、多くのワンちゃんは本能的に物を追いかけるのが好きなため、楽しみながら学習できる点も大きな魅力です。

「もってこい」のトレーニングには、以下のようなメリットがあります。

・運動不足の解消
おもちゃを投げて持ってくることで、ワンちゃんの運動量が増え、ストレス解消になります。
・知的刺激になる
ワンちゃんが考えながら行動することで、脳の活性化にもつながります。
・飼い主さまとの絆が深まる
一緒に遊ぶことで信頼関係が強まり、コミュニケーションが向上します。
・指示に従う練習になる
トレーニングを通して「持ってくる」「離す」といった指示を覚えることで、しつけの基礎が身につきます。
・拾い食い防止にも効果的
ワンちゃんが拾ったものを確実に「ちょうだい」と言われたら離せるようになることで、拾い食いの防止にもつながります。
・問題行動の抑制
適度な運動をさせることで、ストレスによる無駄吠えや家具を噛むなどの問題行動を軽減できます。

事前に準備するもの

トレーニングを成功させるために、ワンちゃんが快適に学習できる環境を整えましょう。まずは、トレーニングの時間を決め、短時間で集中できるようにスケジュールを組むことが大切です。目安時間としては5分〜10分程度がいいでしょう。また、ワンちゃんの体調が良好であることを確認し、無理のない範囲で進めるようにしてください。

トレーニングを始める前に、以下のアイテムを用意しましょう。

・好きなおもちゃ(ボールやロープなど)
ご褒美(おやつ)
・ワンちゃんが集中できる環境
(静かな場所が理想)
クリッカー(あれば効果的)
参考記事はこちら↓
犬のクリッカーの使い方と効果的なトレーニング方法について解説
ロングリード(屋外でのトレーニング時)

「もってこい」の教え方

もってこいの指示を練習する犬

ワンちゃんに「もってこい」を教えるには、正しいステップを踏むことが重要です。焦らず、楽しみながら進めることで、ワンちゃんが自然と学びやすくなります。また、トレーニングの進捗に応じて少しずつ難易度を上げることで、より確実に習得させることができます。

以下の手順を参考にしながら、ワンちゃんと一緒に「もってこい」の練習を始めましょう。

・おもちゃに興味を持たせる
まずは、ワンちゃんがおもちゃに興味を示すようにしましょう。お気に入りのおもちゃを選び、ワンちゃんの前で動かしたり、軽く投げたりして気を引きます。
愛犬がおもちゃで遊ばないのはなぜ?その理由と対策について解説

おもちゃを投げて「もってこい」の指示を出す
ワンちゃんがおもちゃを自然と咥えるようになったら、少し遠くに投げて「もってこい!」と指示を出します。ワンちゃんが自発的に取りに行ったら、ご褒美をあげてしっかり褒めましょう。

※ワンちゃんが咥えたまま戻ってこない場合は、軽く名前を呼んだり、おやつを見せながら誘導します。戻ってきたら「えらいね!」とたくさん褒めてあげましょう。

・「ちょうだい」の練習
ワンちゃんが戻ってきても、おもちゃを離してくれないことがあります。その場合は、「ちょうだい」と声をかけながらおやつを見せます。おもちゃを放したらすぐにごほうびをあげて、「ちょうだい=良いことがある」と覚えさせましょう。
愛犬の危険回避のために「出せ」を教える意味とその必要性について

「もってこい」のバリエーション

「もってこい」のトレーニングをより楽しむために、いくつかのバリエーションを試してみましょう。ワンちゃんの個性や好みに合わせて練習を工夫することで、さらなるスキル向上が期待できます。特に運動能力の高いワンちゃんには、よりチャレンジングなトレーニングを取り入れるのがおすすめです。

・ 距離を伸ばしてみる
最初は短い距離で練習していた「もってこい」も、慣れてきたら少しずつ距離を伸ばしてみましょう。距離が伸びることで運動量が増え、より多くのエネルギーを発散できます。

・障害物を設置する
途中に障害物を置いて、その間を通り抜けるようにトレーニングをしてみましょう。障害物を乗り越えることで、ワンちゃんの知的好奇心を刺激し、より高度な運動能力を養うことができます。(アジリティのきっかけになるかもしれません!)
愛犬とアジリティを始めるチャンスかも!初心者向け簡単入門ガイド
愛犬とフリスビーを始めよう!初心者向けの始め方とコツ

・おもちゃの種類を変える
最初はお気に入りのおもちゃで練習していた場合、次第に違う種類のおもちゃも使ってみましょう。ボールやロープ、フリスビーなど、形状や質感が異なるおもちゃを使用することで、ワンちゃんの適応能力を高めることができます。

※ディスクドッグを目指している場合は徐々にフリスビーに変えていきましょう。

・タイムアタックで遊ぶ
一定時間内に何回「もってこい」ができるかを競うゲーム形式にするのも楽しい方法です。ワンちゃんが楽しみながらスピード感を持って動くことで、よりアクティブに取り組めます。

また、家の中だけでなく、公園や広場などの環境を変えてみるのも効果的です。環境の変化に慣れながらトレーニングを続けることで、どんな場所でも「もってこい」ができるようになります。

トレーニングのポイントと注意点

もってこいの練習に飽きてしまい寝てしまう犬

「もってこい」のトレーニングを成功させるためには、以下のポイントに気をつけましょう。

・無理をさせない
ワンちゃんが疲れすぎないように、適度な休憩を取りながらトレーニングを進めましょう。目安時間は小型犬の場合は5分~10分程度で体に負担を掛けないよう注意が必要です。

・ポジティブな強化を活用する
成功したときにはしっかり褒めてあげることで、ワンちゃんが学習しやすくなります。
トレーニングは成功体験の数が重要なので、自信をつけさせましょう。

・集中できる環境を整える
最初は静かな環境で練習し、徐々に外でのトレーニングに慣れさせるのがおすすめです。
例えば、下記のように刺激のない室内からスタートしましょう。

リビング→お庭またはベランダ→人気のない公園→大きな公園→ドッグラン

・ご褒美のバランスを考える
おやつを使う場合は、適量を守りながら与えましょう。また、必ずしもご褒美がおやつでなくても構いません。飼い主さまに褒められることや遊んでくれることがご褒美となるのが理想です。

おやつばかりで教えてしまうと、おやつのためだけに指示を聞くようになり根本的なトレーニングが入らないリスクもあります。

・コマンドは統一する
「もってこい」のコマンドを毎回バラバラ、ご家族内でも統一していない、となるとワンちゃんも混乱してしまいます。もってきて、とってこい、などコマンドは何でもいいですが、必ず統一することを意識しましょう。
コマンドトレーニングのコツは”行動”ではなく”合図”を理解すること

まとめ

「もってこい」は、ワンちゃんと飼い主さまが一緒に楽しめる素晴らしいトレーニングです。運動不足の解消だけでなく、ワンちゃんとの信頼関係を深めることにもつながります。最初は短い距離から始めて、徐々にステップアップしながら練習を進めていくことで、ワンちゃんも自然と学習していきフリスビーやアジリティの基礎トレーニングにもなることでしょう。

トレーニングの過程でつまずくことがあっても、焦らずポジティブな姿勢で続けることが大切です。ワンちゃんが楽しんで「もってこい」をできるようになれば、日常の遊びの幅も広がり、飼い主さまとのコミュニケーションも一層深まるはずです。ぜひ今回紹介した方法を参考にしながら、ワンちゃんと一緒に「もってこい」を楽しんでみてください!

Puppy 子犬のご紹介

※総額表示

自然に囲まれた環境の中で、
元気いっぱいに過ごした
両親から生まれた
当犬舎自慢のわんちゃんたちを
ご紹介します。