ワンちゃんが遊んでいるおもちゃを取ろうとしたときに「ウゥ…」と唸ることはありませんか?初めて経験すると、驚いたり不安になったりする飼い主さまも多いのではないでしょうか。しかし、ワンちゃんが唸るのには理由があり、適切な対応をすることで改善できます。
本記事では、ワンちゃんがおもちゃを取られるときに唸る理由と、その対処法について詳しく解説します。是非参考にしてください。
ワンちゃんがおもちゃを取るときに唸る理由
ワンちゃんが唸るのは単なる気まぐれではなく、本能や経験に基づいた行動です。そのため、飼い主さまがその理由を理解し、適切に対処することが重要になります。唸る理由によって対応の仕方も異なるため、それぞれのケースを見極めましょう。下記では唸る主な要因をまとめました。
1. 所有欲・独占欲

ワンちゃんは自分の持ち物を守ろうとする本能があります。これを「リソースガーディング」といい、おもちゃや食べ物を取られたくないという気持ちから唸ることがあります。
リソースガーディングはおもちゃだけなく、ご飯、ベッド、飼い主、などワンちゃん自身にまつわる全ての資産が対象となります。唸るだけでなく、実際に攻撃的な噛みや吠えが伴う場合もあるので注意が必要で、早急にドッグトレーナーへ相談するのが良いでしょう。
所有欲が強くなる要因
・幼少期に兄弟犬と競争しながら食事をしていた
・おもちゃを取られた経験が多い
・飼い主さまが無理におもちゃを取り上げていた
2. 遊びの興奮による唸り
ワンちゃんが楽しく遊んでいると、興奮して唸ることがあります。これは攻撃的なものではなく、「もっと遊んで!」という気持ちの表れです。同じ【唸る】でも行動の前後で意味が異なることもあるので見極めるスキルも必要です。しかし、どちらであっても飼い主さまに対して唸ることは望ましくない行動であるので、改善が必要でしょう。
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興奮が原因の唸りの特徴
・尻尾を振っている
・目がキラキラしている
・体全体で遊びに夢中になっている
3. 恐怖や不安からの唸り
過去におもちゃを取り上げられた経験があり、それがストレスになっている場合、唸ることで「取らないで」と警戒心を示すことがあります。1のリソースガーディングと異なる点としては、攻撃性が弱く、「取るな!」というより「取らないでよ」といった感じです。遊びたい気持ちはあるものの、飼い主さまに対し反抗している後ろめたさもあるので特徴も見分けやすいのも特徴の一つでしょう。
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恐怖が原因の唸りの特徴
・体を固くしている
・目をそらしている
・耳が後ろに倒れている
おもちゃを取るときに唸る場合の対処法
ワンちゃんの唸りは適切な対応をすれば改善できる行動ですが、誤った方法で対処すると悪化する可能性があります。飼い主さまが冷静に対応し、ワンちゃんの気持ちを理解しながらしつけを進めることが大切です。ここでは、具体的な対処法と注意点について詳しく解説します。
1. 無理におもちゃを取り上げない
ワンちゃんが唸ったときに無理におもちゃを奪ってしまうと、さらに警戒心が強くなることがあります。まずは一方的な支配(コントロール)をしようとせず、ワンちゃんとの信頼関係を築くことが大切です。
対策としては、
・おもちゃを取るときに優しく声をかける
・「ちょうだい」のコマンドを覚えさせる
・別のおもちゃやおやつと交換する(最初だけ)
2. 「ちょうだい」のトレーニングをする
「ちょうだい」のコマンドを教えることで、ワンちゃんがおもちゃを渡すことに抵抗を感じなくなります。このコマンドを覚えることは、おもちゃを取る際だけでなく、ワンちゃんの誤飲誤食の危機回避やドッグスポーツをやるにも役立つトレーニングとなるのでオススメです。
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愛犬の危険回避のために「出せ」を教える意味とその必要性について
しつけ方法
- ワンちゃんがくわえているおもちゃを見せながら「ちょうだい」と言う
- 別のおもちゃやおやつを見せ、交換する(最初だけ)
- おもちゃを手放したら褒める
- 何度も繰り返して習慣化する
3. おもちゃを取られることが良いことだと学ばせる
1や2のような技術的なポイントではなく、ワンやんへの気付きのポイントとなりますが、ワンちゃんに「おもちゃを渡すと良いことがある」と思わせることで、所有欲を和らげることができます。この理解はトレーニングするにあたり、とても重要なポイントで飼い主さまもこのポイントを理解していればスムーズにトレーニングを進めることが可能になるでしょう。
4. 興奮しすぎたらクールダウンさせる
遊びの最中に興奮しすぎて唸る場合は、少し落ち着かせる時間を作ることも大切です。一人遊びはなく一緒に遊ぶようなシーンでは、唸ったら遊びをやめる、無視する、などワンちゃんのペースで遊ばないようにしましょう。
クールダウンの方法
・おもちゃを一旦隠す
・静かな場所でリラックスさせる(飼い主さまが部屋を出る)
・落ち着いたら再び遊びを再開する
5. 信頼関係を築く
ワンちゃんが安心しておもちゃを渡せるようになるには、普段からの接し方も重要です。自分の物を奪う人というイメージが強くあればあるほど、唸るという行動になってしまいますが、一緒に遊んでくれる人、一回預けてもまた出してくれる人、といったようにネガティブイメージを払拭できれば行動は改善されるでしょう。
信頼関係を深める方法
・一緒に遊ぶ時間を増やす
・ルールを守りつつも愛情を持って接する
・しつけの際には叱るのではなく、褒めて学習させる
やってはいけないNG行動

ワンちゃんの唸りに対して誤った対応をすると、状況が悪化する可能性があります。以下の行動は避け、正しい方法でしつけを進めましょう。
1、無理に奪う
無理やりおもちゃを取ると、ワンちゃんの警戒心が強くなり、問題が悪化します。また、所有欲や独占欲が強化され改善も難しくなることがあるので注意しましょう。
2、怒鳴る・罰を与える
唸る行動を強く叱ると、「飼い主さまは怖い存在」と認識し、さらに唸るようになります。
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3、ご褒美なしで無理に手放させる
ご褒美を使わずに取り上げると、ワンちゃんは「取られるのは嫌なこと」と学習してしまいます。最初はおやつなどでおもちゃを渡したら良いことがあること学習させますが、おやつがないと離してくれないようになってしまわぬように、おやつ無しでも指示を聞いてくれるようにする必要があります。
おやつだけでなく、褒めることもご褒美となるので沢山褒めてあげましょう。
まとめ
ワンちゃんがおもちゃを取るときに唸るのは、所有欲や遊びの興奮、恐怖心などさまざまな理由があります。適切なしつけと接し方をすることで、唸る行動を減らし、スムーズにおもちゃを渡せるようになるでしょう。しかし、ワンちゃんが唸ってくると怖いと思って距離を取ってしまうと、飼い主さまをコントロールできると思ってしまうと、より強化してしまいます。不安が大きい場合はドッグトレーナーに相談するのがいいでしょう。