ワンちゃんをこれから家族として迎え入れようと検討している方、最近迎え入れ方に対して、最初はどう育てていくのがいいのか不安になってしまったり、育てていく過程で壁に当たってしまうこともあるかと思います。
今回はワンちゃんの飼育初心者の方にフローエンスのドッグトレーナーが【飼い方】についてのポイントや知っておいて損しない知識など様々な角度から飼育のイロハをお伝えするためにガイドブックを作成いたしました。
是非参考にしてみてください!今後の飼育に関して役に立つ情報が満載なので保存やブックマークなどをおすすめします!
迎え入れた日からトレーニングスタート
ワンちゃんの飼育をする上で、必ず行わなければいけないトレーニングについてお話します。
なぜ【必ず】というのかは、ワンちゃんは人間社会で生きていくことになります。
そのため、人間社会でのルールやマナーを守らなければ近隣トラブルや思いがけない事故などのリスクが高くなるためです。
人間社会で安心して生きていくためには、全員が【犬好き】ではないことを理解し、他のワンちゃんや飼い主さま以外の人、今まで見たこと聞いたことのないモノなどに対して慣れていくしかありません。
また、飼い主さま自身の精神的ストレスも軽減されるだけでなく、災害時などで避難する場合でもトレーニングを行っていたことで救われることもあります。
トレーニングに早いはありません。
迎え入れた日からスタートしていきましょう。
トイレ
子犬を迎え入れたその日からスタートするのが理想です。
家に慣れてからなどの理由でゆっくり始めるとその間に間違ったトイレを覚えてしまう可能性があるためです。
トイレトレーニングのコツは【失敗させないこと】です。
【トレーナーポイント】
・トイレの場所を教える
→勝手に望む場所でしてくれるようにはほとんどならない
・犬はもともときれい好きな動物であり体や生活スペース(例えば寝床など)をきれいに保習慣があるため、トイレと生活空間が近すぎたりするとそこでしたくなくてなかなか覚えない可能性がある子が多い
→ケージやサークル飼いする場合はサイズに注意しましょう
・覚えるまでは目を話さないように努力する
→目の届くところで自由にさせてあげてしそうになったらトイレに連れて行ってあげる、目を離す場合はゲージやサークルに一時的にいれて失敗を経験させないなど注意する
・トイレをしている間は無防備な状態になるので落ち着ける場所に設置してあげる
【子犬が失敗するときの原因】
・目を離してしまったりなどの管理不足
→知らない間にしていた、少しなら大丈夫だと思っていたけど失敗してしまっていたなど
・覚えた!と思うのが早い
→長期的な目で見て、すぐに完璧に覚えたと思いすぎないで根気よく続けてあげる
・設置場所があまりよくない
→遊び場や自由なエリアから遠い、または広くてトイレまで間に合わない、自由に行動できる範囲を広くとりすぎて場所がわからなくなってしまっている、ワンちゃんの生活空間のベットに近すぎてそこではしたくないと思っている
・トイレを失敗したら叱っている
→ワンちゃんは叱られたのは排泄場所が間違っていたからではなく、排泄したこと自体を叱られたと理解してしまうので飼い主さまに叱られないように目の前でしなくなり隠れてするようになります
→失敗した際は叱ったり声をかけたりせずに匂いが残らないように片付ける
【トイレトレーニングステップ】
・子犬のサイズにあったトイレを設置
・その子の排泄のタイミングを理解する
→ご飯やお水を飲んだ後・起きた直後・運動の最中はしやすいので注意
・トイレに連れていく
→10分15分くらい様子を見る、しなかったら再び出して様子をみてしそうになったら連れて行ってあげる
・上手にできたら褒める
→おやつをあげたりおもちゃなどで一緒に遊んであげたりするといいことがあると思って覚えやすくなる
・徐々に自らいけるようにステップアップしていく
→抱っこして連れていくのを手前から歩かせて自ら入らせるなど、おやつを使って誘導するのもおすすめです
【トレーナーまとめ】
迎え入れた日から・失敗をさせないで成功の積み重ねをさせる・焦らず長期的な目で見る!
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犬のトイレトレーニングにはコツがある!成功のポイントを伝授
吠え
【吠える主な種類や理由について】
・何か要求がある→要求吠え(おなかすいた、出してほしい、遊んでほしい)
・新しい環境や今まで兄弟犬と離れたことがない子犬だと不安で鳴いている場合がある
・警戒している何かがある→警戒吠え(音、来客、乗り物類、その子が怖いと思う対象物)
・興奮している(遊んでテンションが上がったりなど)
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犬の「要求吠え」には無視が効果的だができない場合の対処法も解説
犬の「吠え」には種類がある!しつけの前に吠えの種類を見極めよう!
【吠えトレーニングステップ】
・要求吠え
要求に応えないことが重要
→要求吠えをされても目を合わせたり声をかけたりせずに無視を貫き通すことが大切です。根気のいる作業ですが、これを徹底することで要求をしても通らないと少しずつ学習し吠えなくなってきます。またコミュニケーションを取らないという訳ではないので静かに落ち着いているときにしっかり遊んであげるようにしましょう。そうすることでどうしたら構ってもらえるのか学習していきます。
・警戒吠え
→怖くないということを教えてあげる必要があります。
来客を怖がるようならその人からおやつをもらうなどしていい経験をさせてみましょう。
モノに対して怖がる場合は、小さい時から慣れさせておくことが理想です。
パピー期では警戒心より好奇心が勝っているため、柔軟に対応しやすいためです。
・不安で吠える場合
→ずっと一緒にいて一人になる習慣がない子は分離不安になる可能性が高いため、一人になることにも慣れさせておく必要があるでしょう。
少しの時間から始め、静かに待てているようなら少しずつお留守番の時間を増やしていきましょう。
トレーニングの基本
【褒めと叱りについて】
いい子、と褒めるとおやつなどを持っていなくてもワンちゃんが喜んでいるかが大切です。なぜならば、喜んでいるということは褒めをしっかり理解しているからです。
また、【だめ】と叱った際にウキウキしたりせずにきちんと反省しているかが大切です。
ダメなことはダメと理解していると別のステップに移行しやすくなります。
上記の2つをしっかり理解できているワンちゃんは新しいことを教えたりする際や何か問題行動が起きた時にワンちゃんの学習スピードが分かっていないワンちゃんと比べると明らかに効率が異なります。
マテ・おいで・ハウス・トイレこの4つをしっかりトレーニングすることで一緒に生活していくうえでのルールが染み付いてきているのですごく大きな問題が起きにくくなるでしょう。
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犬のしつけで正しい叱り方とは?「怒る」ではなく「叱る」を意識しよう
パピートレーニングの検討
パピートレーニングの重要性についてですが、パピーのころからしつけトレーニングを行うことによって、成犬になったときに大きな問題が起こりにくくなるのがメリットです。
しつけとは、問題が起きてから対処するためのものではなく、問題が起きないように育てていくことであると考えてください。
成犬になってからではできない大切なトレーニングが沢山あり社会化など人と暮らしていくうえで欠かさないことを学習させるために重要な時期になります。
パピー期の経験や学びでワンちゃんの性格が形成されるため、成犬後は直すのに何倍もの時間が必要になります。
人間の子供のしつけとつなげて考えてみてほしいのですが、赤ちゃんのころから箸で食べることや挨拶することなど教えていくが、それは大人になったときに出来ていないと困るからこそ小さい頃から教育していくと思います。
これは上記で述べた【ワンちゃんのしつけは問題が起きてからするものだけではない】ということに繋がっています。
重要性が伝わっていれば嬉しいですが、パピー期にきちんとトレーニングできる方は少ないと思います。小さくて可愛いですし、なんでも許せちゃう愛おしいフォルムで飼い主さまの意識も緩んでしまう時期と被ってしまうからです。
今後のために心を鬼にして行う必要がありますが、自信がない方はプロに相談してみるのもおすすめです。飼い主さま個人では限界があると感じたらスクールの検討もしてみましょう。
接し方が最重要な理由とは
ワンちゃんと飼い主さまとの適切な関係性を築くためには接し方がとても大切です。
犬の世界では上下関係がはっきりしているので、飼い主さまがリーダーでワンちゃんがついていく関係が理想と言えるでしょう。可哀想かと思うかもしれませんが、実はリーダーの役割はとても大変でストレスがかかるので、リーダーについていく立場の方がワンちゃんはストレスを抱えにくいという一面もあります。
安心して頼られるリーダーになれる様に良い関係性を築くためにも接し方には気を付けましょう。
しっかりと叱り、しっかりと褒める、きちんとお世話をして、ワンちゃんからの危険を未然に防ぐなどの行動をワンちゃんはちゃんと見ています。
室内飼いの準備と知識
続いては、室内で飼う際に必要な準備と知識をお伝えします。
意外と知らなかったことなどもあると思いますので、ワンちゃんの快適性を高めるためにも是非参考にしてしてください。
室内の配置
トイレと生活空間(ワンちゃんが寝る場所)はあまり近くに設置しすぎないことがポイントです。
また、トイレや生活空間は共に人の出入りが激しい場所や外がよく見える場所に設置しないように心がけましょう。落ち着いてトイレや落ち着いて寝れるようにするための配慮は大切です。
また、人の出入りが激しい場所や外がよく見える場所だと色々なものを無意識に見えてしまい、番犬としての本能が強く出てしまったり縄張りに入ってくる不審者を追い払おうとして吠えるようになったりする可能性があるおとから避けるのが望ましいです。
部屋の適正温度
湿度は60パーセント以下が望ましく、人が快適と感じるか少し肌寒いくらいが丁度いいとされています。しかし、犬種や年齢・体格など個体差があるので目安程度に考えておき、ワンちゃんの様子を観察して温度調節をしてあげるのがオススメです。
またワンちゃんは寒さより暑さに弱い生き物なので夏は特に注意が必要です。
お留守番をしてもらう際に電気代が勿体ないからエアコンは消して扇風機で対応するといったことはあまり意味がなく、サウナでお留守番させているのと同じになってしまうため、特に夏場はお留守番時や就寝時であっても適正温度を保ちましょう。
迎え入れるタイミング
すでに迎え入れている方には関係ありませんが、これから迎え入れようと検討している方は参考にしてください。
引っ越ししたばかりでバタバタしていたり、お仕事の都合で長時間一人にさせてしまうなど安定しない時期はワンちゃんにもストレスがかかるため、ワンちゃんに時間をきちんと作ってあげられて落ち着いている時期に迎え入れるのが理想です。
また、仕事などで平日の日中はお留守番せざるを得ない場合は、犬の幼稚園などに通学するなどの方法がおすすめです。
特にお留守番ができるようなるまでの間がおすすめで、若く体力もある時期は幼稚園で沢山遊び社会化トレーニングも同時に行えますし、トイレを覚えていない時期は飼い主さまが帰宅後うんちだらけだったなどの精神的なストレスも軽減されるため、ワンちゃん飼い主さま共にメリットのある選択だと思います。
準備しておくもの
・サークル・ケージ・クレートなどワンちゃんの寝床になるもの
・ベッド・クッション
・トイレ・ペットシーツ
・お皿
・ドッグフード
・首輪・リード
上記を用意できていれば飼い始める設備は整うので、あとは迎え入れて一緒に生活するようになってから必要な物を揃えていくといいでしょう。
お散歩について
続いてはお散歩についてです。
実はお散歩の頻度や時間、いつからお散歩をしていいのかなどの相談内容について悩まれている飼い主さまも多いです。
下記では3つのポイントをお伝えしますので、
これらをベースに時間の調整をしてみてください。
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犬のお散歩の頻度についてサイズ別で解説【行けない時の対処法も解説】
お散歩デビューは抱っこから
ワクチンを全て打ち終えてから地面に下ろしたり、他のワンちゃんと触れ合わせたりしましょう。
ワクチンを打ち終えていない場合は地面に下ろしたりワンちゃんと触れ合わせてしまうと、抗体や免疫が弱いため病気にかかりやすかったり、フィラリアやダニなどの感染病などのリスクも高くなります。
しかし、打ち終えてから初めて外出するのではなく、抱っこをしてお散歩してあげてください。
その理由も、社会化トレーニングの一つとなり、乗り物の音や風や雨の音、小さな子どもの姿や音、飼い主さま以外の大人、踏切音や生活音などの日常に溢れてる様々なものに慣れてもらうため、抱っこでお散歩させてみましょう。
歩いていなくても、目からの情報や外の匂いなどで頭を使うので結構疲れてしまうはずです。長時間の外出でなくてもいいので少しずつ外の世界を見せてあげましょう。
お散歩の頻度について
・小型犬:1日2回1キロから2キロほど
・中型兼:1日2回2キロから4キロほど
・大型犬:4キロ前後
上記はあくまでも目安で、個体差によって異なるのでしっかりワンちゃんを観察して理解してあげることが必要です。
例えば、
・外より中が好きな子
・歩きすぎて疲れる経験をたくさんして行くのがいやになった子
・他人や他犬が苦手で色んなものに出会う外が好きじゃない子
など、本当に個体差があるので飼い主さまの観察力や理解力が重要となります。
実例でいうと、ボーダーコリーを飼っていた方で、運動量が沢山必要だと思い、毎日頑張って何時間も行くようにしていたのでうが、ワンちゃんにとってはそれがストレスでお散歩が嫌いになり飼い主さまのことも噛むようになってしまった子がいます。
ネットで検索すれば、〇〇は一日何時間と出てきますが、あくまでも目安であり上記の子のように牧羊犬だからと犬種でのイメージで考えてはいけません。反対に小型犬だから散歩は必要ないと思うのもよくありません。あくまでも愛犬がどのような子なのかを見極めるということが大切なのです。
雨の日のお散歩
こちらも上記と同様にワンちゃんによって異なります。しかし、どう判断していいか分からないと思いますので、一例をまとめてありますので参考にしてみてください。
【行っても問題ない場合】
・外が好きで、濡れることにも躊躇がない子
・水が好きで、濡れるのが好きな子
・室内でトイレをしないため排泄の為にトイレに連れていく必要がある子
→この場合は濡れるのが好きじゃない子はトイレだけさせてあげてさっと帰るのがストレスが少ないと思います。
【行かなくてもいい場合】
・外より中が好きな子
・濡れるのが嫌いな子
上記に該当する子はお散歩に行かないと可哀想だからといって連れて行ってあげること自体がストレスに感じている可能性が高くなります。
室内でも遊べて欲を満たしてあげられる方法は沢山あります。
知育玩具を使った遊びやトレーニングをするのが好きな子は芸を覚えさせてあげる、またはノーズワークなどもあるため、何が好きな子なのかを観察してみましょう。
日常生活のお話
最後に日常でのお話をしたいと思います。
問題行動やしつけなどネガティブな部分に意識がいってしまうかもしれませんが、もっと根本的に必要なことがあります。
大切なことですので、こちらも参考にして頂き、ワンちゃんとの平和で豊かな生活を送れるように意識してみましょう。
ごはん
フードによって給餌量や含まれている成分が異なっているため、フードの横や裏に記載されている目安を参考に与えることがおすすめです。
とりあえず計量カップ一杯などといったことがないように注意して頂き、記載されている体重は目標体重なので痩せているのに現在の体重通りにあげていると意味が変わってしまうため、しっかりと理解しましょう。
上記を目安に、ワンちゃんの体格などをみて増やしたり減らしたりすることが大切です。
必ずしも記載されている通りにあげなくてもいいことも覚えておきましょう。
車移動
ワンちゃんの安全も考え、ハウスに入れて車に乗せるなど保護してもらえる何かがあるといいです。例えばクレートやドライブボックスなどです。
また、子犬だと車酔いをする子がいるかもしれないため、慣れさせるためには短い時間で何回も連れていくのではなく、1時間以上など長めの距離で慣れさせていくのがおすすめです。
その理由は短い距離だといつも気持ち悪い状態で終わるため、嫌いになったりなかなか慣れるまでに時間がかかってしまいます。しかし、長い距離だと一回吐いてすっきりした状態になるので気持ちよくなりワンちゃんも慣れやすいです。
車酔いの話であるため、トイレ時間などの休憩は必須です。
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【旅好き】犬と快適に車で移動するには?ストレスを感じさせない秘訣
爪切り
体重が重い子やお散歩によく出る子はコンクリートで爪が自然と削れて頻繁に爪切りをしなくても大丈夫な場合があります(ろうそうは別)
白い爪の子は赤い部分が神経の通っている【血管部分】なのでそこを切らないように注意しましょう。
黒い爪の子は見えないだけで白い爪の子と作りは同じなので慎重に切っていき、くぼみがなくなってくると血管が近づいている目安なので注意してください。
また、失敗してしまい血管を切ってしまうと出血してしまい痛みも伴うため、それがキッカケとなり次に爪を切らしてくれなくなることがあります。
そうした際は動物病院やトリマーさんにお願いしましょう。
ブラッシング
ワンちゃんにあった大きさの物を使うのが理想です。
ペットショップなどでは、短毛用、長毛用など様々なものが売られています。
ブラッシングをするメリットは、毛が絡まりやすい犬種であれば、ブラシをすることで毛玉が出来ないようにするためや、抜け毛の予防、毛のつや出しなど様々な効果があります。
注意するポイントとしては、力を入れすぎてしまうと皮膚を傷つけてしまう可能性があるので力はいれ過ぎずゆっくり流れに沿ってかけてあげるのがいいでしょう。
愛犬を守るための防災
忘れてはいけないのが【防災】です。
しかし、こちらに全てを書くには量が多すぎてしまうため、
各記事はこちらのカテゴリにまとめてありますので
一度目を通して頂けると嬉しいです。
一度は必ず目を通して頂きたい内容となっていますので、大切な家族として迎え入れたワンちゃんを守るために防災意識を持って頂けたら嬉しです。
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